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2026年7月公表「内部統制報告書」記載内容集計表

投稿日時:2026年08月01日(土)

 2026年7月1日以降、7月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
8
重要な手続が実施できないと表明した企業
0

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

1807
企業名 アサヒグループホールディングス株式会社 市場 東証プライム
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。従って、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。
 

 
 2025年9月29日早朝、当社グループが日本で管理する情報システムにおいて障害が発生し、調査の過程で一部サーバーのデータが暗号化されていることが判明したことから、サイバー攻撃によるシステム障害であることが確認されました。この事態を受け、攻撃による被害の拡大を防止するため、当社グループは同日中に社内外のネットワークの遮断及びデータセンターの隔離措置を実施いたしました。その後、外部専門機関の協力のもと原因調査を実施した結果、攻撃者が管理者権限を不正に取得し、奪取したアカウントを不正利用してネットワーク内部を探索した後、複数のサーバーに対してランサムウェアを実行したことが確認されました。なお、本件サイバー攻撃によるシステム障害の影響は、日本リージョン(当社グループの日本における事業領域)で管理・運用しているシステムに限定されています。
 当社グループは、事態の緊急性及び経営への影響の重大性に鑑み、サイバー攻撃による被害を受けた直後から、グループ危機管理規程及び事業継続計画(BCP)に基づき緊急対策本部を設置し、業務影響の最小化及び決算業務の遂行に向けて、社内ネットワークや各システムの復旧対応に取り組みました。
 また、日本リージョンにおけるネットワーク構成の見直し及び再構築を実施するとともに、新たに構築した環境における脆弱性について、外部専門機関による検証を実施しました。
 
 上記の対応を進めたものの、経理関連データへのアクセス障害対応及び代替的な業務プロセスに基づく対応等に時間を要した結果、決算作業に必要な財務報告関連データの取得・検証を含む一連の手続を適時に完了することができず、有価証券報告書の提出について、法令で定められた期限の延長を行う必要が生じました。
 
 本件については、日本リージョンにおいて、情報システム及び情報セキュリティに関する規程類に基づく情報システムの運用管理が、業務で使用する情報システム基盤の一部において十分に実施されていなかったことにより、攻撃者の侵入を許し、その結果、開示の適時性に重大な影響を及ぼす事象につながったものと認識しています。この事象を受け、日本リージョンにおいて、「全社的な内部統制(情報システムの整備に関する方針)」の運用状況に重要な不備があったと評価しました。
 
 日本リージョンでは、情報システム及び情報セキュリティに関する規程類(「アサヒグループ情報システム管理規程」及び「アサヒグループ情報セキュリティ規程」等)において、統合的なセキュリティ管理に関する要件を包括的に定義するとともに、業務で使用する情報システムの安全・保護、並びにサイバー攻撃や不正アクセスのリスク軽減のための遵守事項及び具体的な技術的対策を定めていました。しかしながら、日本リージョンの業務で使用する情報システム基盤の一部において、これらの規程類に基づく権限管理を含む運用管理の一部が、十分に実施されていない状況が認められました。
 
 本件は、サイバー攻撃に起因するものであり、発覚後はまず被害の拡大防止と復旧並びに原因調査を優先して実施し、その後調査結果を踏まえた対応を段階的に進めてまいりました。このため、当事業年度末までに是正及び評価を完了することができませんでした。
 
 本件に関し、当社グループとしては、当該不備の原因が、日本リージョンにおける情報システム及び情報セキュリティに関する規程類に基づく運用管理が十分に実施されていなかったことにあると認識しており、当該不備の是正及び再発防止に向けて、以下の対応を進めていきます。
 ・権限管理上の不備に対する是正
 ・情報セキュリティ委員会の統括の下、運用状況をモニタリングする体制の構築

・重要な情報システムを対象としたFit & Gap分析(規程類で求められる要件と実際の運用状況との差異を把握するための分析)の実施及び必要な是正対応の推進

付記事項

 当社グループでは、「3 評価結果に関する事項」に記載した日本リージョンにおける本件開示すべき重要な不備に対する是正策として、本報告書提出日までに以下の対応を実施しています。
 
 まず、情報システム及び情報セキュリティに関する規程類に基づき、本件で確認された権限管理上の不備に関する対応として、管理者権限に係る統制強化の観点から、財務報告に係る内部統制評価の対象として特定されているすべてのシステムにおいて、アクセス管理の厳格化及びパスワードの強化等の対策を進めています。
 
 加えて、これらの対応が、継続的に機能するよう、当社グループで設置した情報セキュリティ委員会の統括の下、日本リージョンにおいて、規程類の遵守状況の確認並びに是正対応の進捗状況の管理を行う等、定期的なモニタリングを開始しています。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任あずさ監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
1808~1812
企業名 エア・ウォーター株式会社 市場 東証プライム、札証
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすものであり、開示すべき重要な不備に該当するため、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社は、2025年7月、子会社である日本ヘリウム株式会社(以下「日本ヘリウム」という。)で在庫を巡る不適切会計処理(損失の先送り)を自主点検で発見しました。その後、社内調査を進める中で2025年9月、同じく子会社であるエア・ウォーター・エコロッカ株式会社(以下「エコロッカ」という。)、エア・ウォーター・メカトロニクス株式会社(以下「AWMX」という。)、及び当社プラントガス部でも在庫や貯蔵品等で不適切な会計処理(損失の先送り)を発見し、会計監査人による監査の実施過程でもこれらの会計処理に対し指摘を受けました。こうした状況を受け、当社は、社外の弁護士・公認会計士のサポートの下、社外監査役主導の社内調査を進めてきましたが、上記4案件において当社役職員の関与の可能性が生じるとともに、同様の事象が当社ならびに他の子会社にて発生していないか、さらに十分な調査が必要となったため、2025年10月9日、外部専門家で構成される特別調査委員会を設置いたしました。
 その後、当社は特別調査委員会から2026年2月12日に調査報告書(2026年2月9日時点)、2026年3月31日に調査報告書、2026年6月19日に追加調査報告書を受領しました。その結果、売上又は利益目標の達成に対する当社経営トップによる過度なプレッシャーを背景に、当社並びに相当数の子会社及び関連会社において、在庫の過大計上、資産評価損の先送り、売上の過大計上及び先行計上、不要な取引先を介在させた売上の嵩上げ、引当金の計上回避、資産性のない支出の資産計上等、売上や利益を嵩上げする目的で、様々な手法による不適切な会計処理が広範に行われていることが発見されました。特に、エア・ウォーター防災株式会社(以下「AW防災」という。)においては、仕掛品の過大計上、売上の期間帰属の操作、原価付替による利益操作等の不適切な会計処理のほか、これらの不適切な会計処理を隠蔽するための証憑の偽造が行われていました。また、株式会社日本海水(以下「日本海水」という。)においては、工場設備の定期修繕費及び労務費の恣意的な固定資産計上、本来純額で表示すべき代理人取引における売上の総額表示、事業部間における原価付替等による不適切な会計処理(以下、調査報告書及び追加調査報告書で明らかになったこれらの事案を「本事案」という。)が行われておりました。
 これに伴い、当社は過年度の有価証券報告書等の適正性について当社側での追加的な自主点検を実施いたしました。結果、本事案に関する不適切な会計処理の金額及び当社側の自主点検における追加検出事項等の影響を過年度に遡って訂正する必要があると判断し、2021年3月期から2025年3月期の有価証券報告書、2024年3月期第1四半期から2024年3月期第3四半期までの四半期報告書並びに2025年3月期中間期及び2026年3月期中間期の半期報告書について訂正報告書を2026年7月31日に提出いたしました。
 当社は、本事案に関し調査報告書で判明した事実と原因分析に関する報告等を踏まえ、改めて財務報告に係る内部統制の再評価を実施し、その結果、当社及び一部の子会社における全社的な内部統制及び業務プロセスに係る内部統制に不備があったことを識別いたしました。当社は、これらの不備には財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当するものが含まれると判断しております。
 本事案が生じた原因及び内部統制の不備として、以下を認識しております。
 
(1) 当社グループの組織風土や体制等

当社及び相当数のグループ会社において在庫の過大計上、資産評価損の先送り、売上の過大計上等様々な手法による不適切な会計処理が広範に行われており、内部統制に多くの問題が存在しております。
 その中には、不適切な処理であることを認識しながら意図的に行われたもの、取締役や執行役員、部門長などのマネジメント層(以下「マネジメント層」という。)を含む相当数の役職員の関与の下に行われたもの、経営トップも自ら指示又は容認していたと認められるものも含まれております。つまり、経営トップやマネジメント層、あるいは内部統制において重要な役割を担っている従業員である管理部門の責任者等も関与して内部統制が無効化されておりました。内部統制が無効化されるまでの過程で以下のような全社的な内部統制の不備が存在していると評価しております。

 
<当社グループの組織風土や体制等と開示すべき重要な不備のマトリックス表>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ※1
CLC FRCLC
統制環境 リスクの評価と対応 統制活動 情報と伝達 モニタリング ITへの対応 人材配置・能力
(1)① 経営トップへの権力集中によるガバナンスの脆弱性            
(1)② 経営トップ自らの不適切な会計処理への関与及び経営トップへの忖度による多数の役職員の不適切会計への関与によるガバナンス不全        
(1)③ 経理室の人員不足による当社事業部門及び子会社管理の脆弱性    
(1)④ 内部監査室及び監査役会によるモニタリング機能の欠如    

※1  CLC:当社の全社的な内部統制
   FRCLC:当社の全社レベルの決算・財務報告プロセスに係る内部統制
 
 ① 経営トップへの権力集中によるガバナンスの脆弱性

事業実態や事業環境の変化等を柔軟に加味しない硬直的かつ過度な業績目標がトップダウンで決定され、月次レベルでの厳格な予実管理が行われる中、予算未達や赤字決算に対しては元代表取締役会長(以下「元会長」という。)から強い態度で叱責を受ける等、相当強いプレッシャーを当社グループの役職員は日常的に受けておりました。さらに当社の取締役、執行役員及び部門長、並びに子会社社長及び取締役等の人事については、実質的な最終決裁権限を経営トップであった元会長が掌握しており、元会長への根回しによる事前相談を経たうえで、その意向に沿って指名・選任が行われておりました。また、取締役の報酬に関しても、指名・報酬委員会で審議・検討されることとされたものの、各取締役の個別的な報酬額の決定は元会長に一任されており、人事権と同様に元会長の強い影響力の背景となっておりました。このような経営トップの影響力が社内取締役の人事面や報酬面に強く及ぶ状況下においては、各社内取締役が独立した立場から、率直な意見や批判的見解を表明することは困難な状況でした。また社外取締役からコンプライアンスやガバナンスに関する留意点が示された場合でも業務執行に活かされることがなく、発言者によるフォローが十分に行われておりませんでした。結果として、取締役会が本来果たすべき経営トップに対する監視・牽制機能が十分に発揮されていない点、問題があっても指摘しにくい組織構造や慣行、役職員等の勤務評価の公平性の欠如、信頼性のある財務報告の作成のために必要なリソースの配置、信頼性のある財務報告を重視した財務報告の基本方針が明確に示せていない点に全社的な内部統制の不備があると評価しております。

 

② 経営トップ自らの不適切な会計処理への関与及び経営トップへの忖度による多数の役職員の不適切会計への関与によるガバナンス不全
経営トップは、適正な業務執行を確保すべく、内部統制の構築・維持を含め、ガバナンス体制を自ら推し進めるべき立場にあります。しかし経営トップが不適切な会計処理を自ら指示又は容認していた行為や態度をマネジメント層を含む当社グループの役職員が認知したことで、不適切な会計処理を行ってでも当社グループの業績目標を達成することが経営トップの意向であるとの忖度を生じさせ、不適切な会計処理を行うことはやむを得ないことだとして正当化される空気が相当程度蔓延し、規範意識が相当鈍麻しておりました。その結果、事業部門内部(管轄下の子会社を含む。)(第1線)、経理部門等の当社管理部門(第2線)、及び当社内部監査部門(第3線)のいずれの段階でも内部統制が有効に機能していない(あるいは意図的に無視されている)というガバナンス不全に陥りました。内部統制の評価としては、信頼性のある財務報告を重視した財務報告の基本方針が明確に示せていない点、適切な経営理念や倫理規程に基づく社内制度の設計・運用ができていない点、問題があっても指摘しにくい組織構造や慣行といった全社的な内部統制における統制環境における不備、統制活動が業務全体にわたって誠実に実施されていないといった全社的な内部統制における統制活動における不備、日常的モニタリングが企業の業務活動に適切に組み込まれていない点、モニタリングの実施責任者は業務遂行を行うに足る十分な知識や能力を有する者が指名されていない点といった全社的な内部統制におけるモニタリングにおける不備があると評価しております。

 
 ③ 経理室の人員不足による当社事業部門及び子会社管理の脆弱性

当社グループの規模は拡大したものの、当社単体の従業員数は横ばいで推移し、グループ会社を管理する当社経理室の組織・人員は十分なレベルには達しておらず、業績拡大を目指したグループ会社の増加の勢いに管理体制が追い付いていない状況にありました。リソースの限界から子会社の経理処理等について主体的に時間をかけて点検することは困難であり、経理室が当社事業部門及び子会社に対して有効に監視・牽制を働かせる体制が整えられておらず、当社事業部門内や子会社内にも業績への関心から独立した立場で適正な業務執行を担保するための管理機能を備えられておりませんでした。結果として適切な専門知識を有する人材や信頼性のある財務報告の作成のために必要なリソースの確保といった全社レベルの決算・財務報告プロセス及び全社的な内部統制における統制環境に不備があると評価しております。また財務報告に重要な影響を及ぼす可能性のある変化に対するリスク再評価の仕組みといった全社的な内部統制におけるリスクの評価と対応、信頼性のある財務報告の作成に関する職務分掌の明確化といった全社的な内部統制における統制活動、モニタリング実施責任者の知識や能力の十分性、企業内外から伝達された内部統制に関する重要な情報への必要な是正措置、内部統制の不備に関する情報の適切なエスカレーションといった全社的な内部統制におけるモニタリングにおいても不備があると評価しております。

 
 ④ 内部監査室及び監査役会によるモニタリング機能の欠如

適正な財務報告を含む当社グループのコンプライアンス遵守の要としての機能を期待されている内部監査室の責任者が、不適切な会計処理に関与し、しかも、会計監査人への発覚を回避する方法を積極的に検討している等の行為を行っておりました。また内部監査で検出された指摘事項が代表取締役あるいは監査役等に適時に共有され、速やかに是正される体制が整備されておりませんでした。その他、内部監査室は人員や能力面に限界があり、内部統制評価を有効に完結できる体制が整っておらず、例えば当社が内部の業務監査対象に含まれていない点や、内部統制評価をすべて有効とする評価結果が慣習化する等、本来あるべき内部統制評価を通じた評価対象への牽制が十分に機能しておりませんでした。
 監査役会においても不適切な会計処理が行われるリスクに関しての積極的な議論や、内部監査室や会計監査人との間での監査結果や知見等の情報共有や連携が十分に行われておらず、財務報告とその内部統制に関して経営者への監督機能が十分に発揮されておりませんでした。
 結果として、内部監査室及び監査役会は財務報告とその内部統制に関し経営者を適切に監督・監視できていなかった点や信頼性のある財務報告の作成のために必要なリソースの配置ができていなかった点といった全社的な内部統制における統制環境、企業内外の諸要因の財務報告への影響を適切に考慮できていなかった全社的な内部統制におけるリスクの評価と対応、統制活動が業務全体にわたって誠実に実施されていなかった点や検出事項への適切な対応がとられていなかった点といった全社的な内部統制における統制活動、内部統制に関する重要な情報の適切なエスカレーションがなされていなかった情報と伝達、日常的モニタリングの有効性等に応じた独立的評価の範囲と頻度の調整やモニタリング実施責任者の知識や能力の十分性、企業内外から伝達された内部統制に関する重要な情報への必要な是正措置といった全社的な内部統制におけるモニタリングにおいて、不備があると評価しております。

 
 (2) 不適切な会計処理事案

上記のような当社における全社的な内部統制の不備により様々な業務プロセスに係る内部統制が機能せず、複数の不適切な会計処理事案が生じました。不適切な会計処理事案と内部統制の不備の対応関係は以下の表のとおりです。

 
<不適切な会計処理事案と開示すべき重要な不備のマトリックス表>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※1     
※2
CLC 子会社CLC FRCLC 子会社FRCLC
統制環境 リスクの評価と対応 モニタリング 統制活動 情報と伝達 会計方針 人材配置・能力 決算仕訳
 
 
 
 
 
 
(2)①
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
(2)②
 
 

 
 
 
 
 
 
(2)③
 
(2)④
 
 
 
 
 
 
(2)⑤
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(2)⑥

在庫の評価損計上漏れ          
エコロッカの在庫過大計上      
AWMXの滞留在庫評価損先送り      
日本ヘリウムの在庫過大計上      
AW防災の在庫過大計上      
代理人取引・有償支給等の売上総額計上      
二重商流の売上過大計上、売上先行計上等          
エコロッカの売上過大計上      
AW防災の進行基準売上及び工事売上の先行計上      
AWMXの売上先行計上      
連結範囲の決定            
資産除去債務の計上漏れ            
当社の資産計上要件を満たさない支出の資産計上      
日本海水の資産計上要件を満たさない支出の資産計上
固定資産減損計上漏れ及び過少計上          

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※1     
※2
子会社FRCLC FRPLC 子会社FRPLC PLC
会計方針 人材配置・能力 PKG承認 連結精算表承認 固定資産減損 販売 購買 棚卸資産
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(2)①
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
(2)②
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(2)③
 
 
  
(2)④
 
 
 
 
 
 
(2)⑤
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(2)⑥

在庫の評価損計上漏れ            
エコロッカの在庫過大計上            
AWMXの滞留在庫評価損先送り            
日本ヘリウムの在庫過大計上          
AW防災の在庫過大計上        
代理人取引・有償支給等の売上総額計上        
二重商流の売上過大計上、売上先行計上等            
エコロッカの売上過大計上            
AW防災の進行基準売上及び工事売上の先行計上        
AWMXの売上先行計上          
連結範囲の決定                
資産除去債務の計上漏れ                
当社の資産計上要件を満たさない支出の資産計上                
日本海水の資産計上要件を満たさない支出の資産計上            
固定資産減損計上漏れ及び過少計上        

 ※1 CLC:当社の全社的な内部統制
    子会社CLC:子会社における全社的な内部統制
    FRCLC:当社の全社的な決算・財務報告プロセスに係る内部統制
    子会社FRCLC:子会社における全社的な決算・財務報告プロセスに係る内部統制
    FRPLC:当社の決算・財務報告に関する業務プロセスに係る内部統制
    子会社FRPLC:子会社における決算・財務報告に関する業務プロセスに係る内部統制
    PLC:当社または子会社の業務プロセスに係る内部統制
 
 ※2 会計方針:会計方針の選択と適用
    決算仕訳:決算仕訳の上位者による検証及び承認
    PKG承認:当社経理室上位者による子会社連結パッケージの承認
    連結精算表承認:当社経理室上位者による連結精算表の承認
 
 ① 在庫の不適切な会計処理

当社グループにおいて、棚卸資産の過大計上や評価損の計上漏れ、先送り等が行われておりました。例えば子会社である日本ヘリウムにおいて、不可避的に発生する原材料のロスを損失計上せず、原材料を過大計上することで損失計上が先送りされていました。当該損失計上先送りは日本ヘリウム及び当社の相当数の役職員が認識しながらも、直ちに適切な会計処理が行われず、引き続き同様の不適切な会計処理が継続されておりました。
 子会社であるエコロッカにおいても、実地棚卸を実施していなかったことによる在庫数量の差異の発生、在庫単価の過大評価による売上原価単価の過小評価、在庫払出の処理遅れによる在庫の過大計上、不適切な在庫補正による原価のマイナス処理、滞留又は不良在庫・貯蔵品等の評価損未計上等が行われておりました。また当該一連の不適切な会計処理が発覚した後も損失計上の先送りがなされていました。これらの不適切な会計処理の一部は当時のエコロッカの代表取締役社長や当社の元会長並びに当時の当社内部監査室長による関与があったと認識しております。
 子会社であるAWMXにおいては、予算達成のために当社グループの会計実務指針に沿った在庫評価損の計上を当時の当社執行役員兼AWMX取締役が承認しなかったことで、AWMX社内の承認のみで処理が可能な範囲で評価損を計上する滞留在庫評価減の先送りが行われました。
 また同じく子会社であるAW防災においても、当時のAW防災常務取締役主導により見込み生産品に係る一時的な費用を管理するためのワークオーダーに関して発生した費用処理すべきものが仕掛品残高として資産計上されており、当該費用計上が先送りされていました。当時のAW防災代表取締役社長や当社の元会長、当時の当社経理部長に報告された後も直ちに適切な会計処理が行われず、引き続き同様の不適切な会計処理が継続されておりました。
 これらの子会社あるいは当社の役員が関与した不適切な会計処理は子会社において信頼性のある財務報告作成の基礎となる企業文化の構築や親会社及び子会社内部の経営者への適時適切な情報伝達、必要な知識・スキルを持つ人員の配置が十分にできておらず、信頼性のある財務報告への真摯な姿勢等を明示した宣誓書が子会社社長から当社の経理室に提出されていたにもかかわらず、実態は信頼性のある財務報告がなされていなかったという全社的な内部統制における統制環境や情報と伝達に不備がありました。
 上記の他、複数の当社グループの会社で在庫評価損の計上が漏れておりました。これは当社において信頼性のある財務報告作成の基礎となる企業文化をグループ全体に構築できていなかった点や、信頼性のある財務報告の作成に必要な知識やスキルの水準を定め、該当者を適切に配置できていなかった点、信頼性のある財務報告の作成のための総合的なリスク評価マネジメントの仕組みの不足、内部監査室による監査等のモニタリングの実施責任者に業務遂行に足る知識や能力を有する者が指名されていなかった点等の全社的な内部統制における統制環境、リスクの評価と対応、モニタリングが内部統制の不備に当たると評価しております。
 また連結決算の過程で子会社から収集した財務情報の適切性、及びそれらの情報から作成された連結財務諸表の適切性にかかる経理室の承認が適切になされておらず、深度ある検証ができていなかったという決算・財務報告に関する業務プロセスも内部統制の不備に当たると評価しております。
 日本ヘリウムにおいては原材料の実地棚卸を実施できていなかった点、及び過年度より棚卸明細を作成者以外の第三者が確認できていなかった点も棚卸資産プロセスにおける内部統制の不備に当たると評価しております。
 AW防災においては一時的な費用を管理するためのワークオーダーを利用し、本来であれば費用が発生した案件で原価計上すべき金額を仕掛品残高として会計上の資産に計上できてしまった点、及びフロントシステムと会計システムの残高の一致確認ができていなかった点も購買及び棚卸資産プロセスにおける内部統制の不備に当たると評価しております。

 
 ② 売上の不適切な会計処理

当社グループにおいて、売上の先行計上、代理人取引の総額での売上計上、売上の過大計上等が行われておりました。例えばエコロッカにおいては預り在庫や寄託在庫、預り金に係る不適切な売上計上等、多数の売上に係る不適切な会計処理が行われておりました。AWMXでは性能確認が検収要件となっている装置の販売取引について顧客との協議により性能確認未実施の段階で装置を検収扱いし売上の先行計上が行われており、AW防災においては進行基準案件や工事案件での売上先行計上が行われておりました。
 これらの不適切な会計処理は上記①に記載の内容と同様の子会社の全社的な内部統制における統制環境及び情報と伝達に不備があると評価しております。
 上記の他、複数の子会社で代理人取引や有償支給取引の売上高が総額で計上されておりました。これは取引の会計処理を検討する際に、取引を適切に分類して取引種類ごとに検討すべきところ、分類の粒度が適切ではなかったこと等を要因として、純額で計上すべき取引についても売上高を総額で計上していたものであります。内部統制の評価においては、上記①に記載の内容と同様の当社の全社的な内部統制における統制環境、リスクの評価と対応、モニタリング並びに決算・財務報告に関する業務プロセスの不備に加えて、当社グループの会計方針の選択にあたり、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していることを十分に検証できていなかった点や、会計処理を適切に判断するために適切な専門知識を有する人材を必要十分な程度に配置できていなかった点が当社及び一部の子会社の全社的な決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備にあたると評価しております。
 また他の複数の子会社においては、当社グループ外の会社を介して同じ商流に二度入ることによる経済的実態のない売上の二重計上、売上高の先行計上や先送りなどが行われておりました。これは上記①に記載の内容と同様の当社の全社的な内部統制における統制環境、リスクの評価と対応、モニタリング並びに決算・財務報告に関する業務プロセスに不備があると評価しております。
 AW防災における、進行基準案件や工事案件での売上先行計上においては、工事調達責任者は購入決裁書を、工事計画責任者は原価管理書を適切に承認できておらず、営業責任者は売上伝票を各証憑と照合した上で承認できていなかった点が販売及び購買プロセスにおける内部統制の不備に当たると評価しております。
 AWMXにおける売上の先行計上は部署長による売上証跡の照合による売上計上内容の確認や、経理部門等の管理部門による売上計上内容と根拠証跡の整合確認が十分に実施できていなかった点が販売プロセスにおける内部統制の不備に当たると評価しております。

 
 ③ 連結範囲の決定

特別調査委員会の調査により、非連結子会社を利用して当社単体及び連結の財務報告において利益を計上する複数の不適切な会計処理が行われていたことが判明したことを受け、全ての子会社を連結範囲に含めることとしました。
 当社グループはIFRS本則の子会社の全部連結の原則に対し、IFRS概念フレームワークの「重要性」の考え方を援用して、一部の子会社を連結除外としておりました。しかし、M&A等による企業集団の拡大が進んだものの、経理室の人材が不十分であったこともあり、金額的重要性だけでなく質的基準も考慮した上で連結範囲を合理的に見直す等の会社ルールは十分に整備、運用されていませんでした。
 これは当社グループの会計方針の選択にあたり、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していることを十分に検証できていなかった点や、連結範囲を適切に判断するために適切な専門知識を有する人材を必要十分な程度に配置できていなかった点といった全社的な決算・財務報告プロセスに内部統制の不備があると評価しております。

 
 ④ 資産除去債務の計上漏れ

当社及び複数の子会社で、プラント設備の撤去等の実績を踏まえた当社グループのルールの見直しが行われなかったことにより資産除去債務の計上が漏れておりました。これは上記③と同様の全社的な決算・財務報告プロセスに内部統制の不備があると評価しております。

 
 ⑤ 資産計上要件を満たさない支出の資産計上

当社において、収益的支出と判定すべき支出が資本的支出と判定され、資産計上要件を満たさない支出を資産計上する会計処理が行われておりました。これは支出に関して、収益的支出と資本的支出の区分に関するルールが明確化されていなかったことが原因の1つであると認識しており、不明確な運用が結果として業績の予算達成度合いを見て費用処理を回避することを可能としておりました。内部統制の評価としては、当社において信頼性のある財務報告作成の基礎となる企業文化を構築できなかった点や、信頼性のある財務報告の作成に必要な知識やスキルの水準を定め、該当者を適切に配置できていなかった点や、信頼性のある財務報告の作成のための総合的なリスク評価マネジメントの仕組みの不足、内部監査室による監査等のモニタリングの実施責任者に業務遂行に足る知識や能力を有する者が指名されていなかった点等が全社的な内部統制における統制環境、リスクの評価と対応、モニタリングが内部統制の不備に当たると評価していることに加え、上記③と同様の全社的な決算・財務報告プロセスに内部統制の不備があると評価しております。
 また子会社である日本海水においても同様に資本的支出を判定するための明確なルールが存在しない中で、収益的支出や各工場の設備・安全グループの人員の労務費といった資産計上要件を満たさない支出を資産計上する会計処理が行われておりました。これは上記と同様に当社において信頼性のある財務報告作成の基礎となる企業文化をグループ全体に構築できなかった点等の全社的な内部統制における統制環境、リスクの評価と対応、モニタリング、並びに全社的な決算・財務報告プロセスに内部統制の不備があると評価しております。また連結決算の過程で子会社から収集した財務情報の適切性、及びそれらの情報から作成された連結財務諸表の適切性にかかる経理室の承認が適切になされておらず、深度ある検証ができていなかった点も決算・財務報告に関する業務プロセスにおける内部統制の不備に当たると評価しております。さらに日本海水においても信頼性のある財務報告作成の基礎となる企業文化の構築や親会社及び子会社内部の経営者への適時適切な情報伝達、必要な知識・スキルを持つ人員の配置が十分にできておらず、信頼性のある財務報告への真摯な姿勢等を明示した宣誓書が子会社社長から当社の経理室に提出されていたにもかかわらず、実態は信頼性のある財務報告がなされていなかったという全社的な内部統制における統制環境や情報と伝達に不備があり、また上位者による検証が不十分なまま決算仕訳が承認されていたという全社的な決算・財務報告プロセスに内部統制の不備がありました。

 
 ⑥ 固定資産減損計上漏れ及び過少計上

日本海水、株式会社日本海水TTS苅田パワー(以下「苅田パワー」という。)、並びにエア・ウォーター小名浜バイオマス電力株式会社(以下「小名浜バイオマス電力」という。)において、固定資産の減損計上要否の検討が適切に行われておらず、減損の計上が漏れておりました。またAir Water India Private Limited(以下「AWインディア」という。)においては固定資産の減損計上額測定の際に回収可能価額を適切に算定できておらず、減損計上額が過少となっておりました。内部統制の評価としては上記⑤と同様の当社における全社的な内部統制及び全社的な決算・財務報告プロセスに内部統制の不備があると評価しております。また日本海水、苅田パワー、小名浜バイオマス電力並びにAWインディアにおいて会計処理を適切に判断するために適切な専門知識を有する人材を必要十分な程度に配置できていなかったという全社的な決算・財務報告プロセスに不備があった他、固定資産の減損計上要否の検討及び回収可能価額算定の際に当社グループの会計方針に沿った処理ができていなかった点が決算・財務報告に関する業務プロセスに係る内部統制の不備にあたると評価しております。

 
 これらの全社的な内部統制、業務プロセス、並びに決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備は財務報告に重要な影響を及ぼすことから、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
 
 上記の開示すべき重要な不備のうち一部は当事業年度末日までに判明していたものの、当該不備の判明から当事業年度末日までに是正するための時間的猶予がなかったこと、また一部は当事業年度末日後に判明したことから、当該不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。
 
 当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、これらの開示すべき重要な不備を是正するために、特別調査委員会からの指摘・提言も踏まえ、以下の再発防止策を講じることにより、適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。

 
 
 

不適切な事象又は事案 再発防止策
(1)①経営トップへの権力集中によるガバナンスの脆弱性 コンプライアンスを最重視し、「健全で風通しがよく、正しい行動を促す」企業風土に向けた抜本的改革に取り組みます。具体的には代表取締役による会社改革に向けた覚悟の表明及び浸透を行い、組織の役割や管掌とその責任を明確化し報告プロセスを再構築するとともに、経営トップやマネジメント層のコンプライアンス意識の向上及び強化を図り、コンプライアンス最重視の継続的発信を行います。
また適切な業績目標の設定と過度の業績プレッシャーの排除や取締役会の監督機能の強化、指名・報酬委員会の役割強化も取り組み、役職員の勤務評価については合議制での評価を採用し、透明性を確保します。
信頼性のある財務報告作成のために必要なリソースの配置については「(1)③経理室の人員不足による当社事業部門及び子会社管理の脆弱性」に対する再発防止策と同様です。
(1)②経営トップ自らの不適切な会計処理への関与及び経営トップへの忖度による多数の役職員の不適切会計への関与によるガバナンス不全 経営トップやマネジメント層に対して企業倫理マネジメントの研修を定着化させ、グループの全従業員に対して職業倫理及び会計リテラシーに関する継続的な教育研修を行い、倫理や会計リテラシーに係る教育及び研修の抜本強化を図ります。また内部通報制度の窓口として独立性を担保する社外窓口や社外監査役窓口の設置を行い運用体制の強化を図るとともに、内部通報制度が組織を守る行為であるという理解の浸透に取り組みます。
さらに子会社を含む当社グループ全体の業務運営及び内部統制の有効性を含むコンプライアンス・ガバナンスに関する重要性について改めて取締役会で議論して認識を共有し、取締役研修を行うと同時に、グループ全体を俯瞰した内部統制を再構築し、グループ全体のコンプライアンスやガバナンスに関する情報が毎月取締役会に提供されるようにし、検出された不正や不正リスクに対しての事実調査や問題点の把握、再発防止策の策定と実行、定期的なモニタリング等を行います。
(1)③経理室の人員不足による当社事業部門及び子会社管理の脆弱性 当社事業部門及び子会社に対する管理・牽制機能を強化するため、財務・経理に精通した担当役員を設置します。また会計及び開示実務に関する十分な知識・経験を有する人材の配置や増員を行い、分掌・承認・牽制が整備された業務プロセスを再構築し、本社・子会社間の経理部門の連携・対話を充実させ、事業理解に基づく適正な会計処理を実現できる体制を構築します。
さらに連結決算及び開示実務の最終責任組織並びに財務報告に係る内部統制の要であるとの意識の徹底的な浸透を図るとともに、十分な会計知識への継続的な教育及び研修に取り組みます。
(1)④内部監査室及び監査役会によるモニタリング機能の欠如 内部監査業務を適切に遂行できる十分な知識及び経験を有する人材の配置や増員を行うとともに、外部専門家のサポートを得ることで不足分を補いつつ、同時にその知見を内部監査室員に蓄積させます。またモニタリング・監督に資する役割の明確化とその周知徹底を図り、内部監査や内部通報等を通じて顕在化したリスク要因や不備事項の検証及び評価、並びに関連組織への速やかな情報共有を行います。加えて内部監査室メンバーに対して教育や研修を行い、監査役や会計監査人との連携を強化することで、内部監査機能の強化を図ります。
監査役会においてはリスクベースに基づく監査計画の見直しや監査補助者の設置及び社内情報の収集と課題抽出作業の補助機能の拡充、外部の不正・会計専門家の活用による監査役会の体制・機能の強化を図ります。また主体的な情報収集を行い、リスク兆候の早期発見を行うとともに、リスク変化を踏まえた深度あるリスクベースの監査を行い、内部監査部門及び会計監査人との連携強化を図ることで、監査役会の監査機能の強化を図ります。


 

不適切な事象又は事案 再発防止策
(2)①在庫の不適切な会計処理
(2)②売上の不適切な会計処理
上記の当社における全社的な内部統制の不備に対する再発防止策に加えて、当社グループにおけるルールの整備・周知・浸透を図る一環として、経理に関連する規程など重要なプロセスを明確にルール化する目的で規程の改定を行います。また当社経理室と子会社経理部門との連携を強化する目的で定期的な会議を行い、当社経理室が子会社の事業内容や取引実態を踏まえた会計処理の妥当性を確認できる体制を構築します。
子会社の全社的な内部統制の不備に対する再発防止策として全グループ会社に向けた経営トップ・マネジメント層によるコンプライアンス最重視の継続的な発信と同時にグループ全社従業員との直接対話による意思の共有を図り、従業員のコンプライアンス意識の向上や心理的安全性が確保された組織作り、誰もが互いを尊重し合い、自由闊達に意見を言える風土の醸成に努めます。
また、子会社において規程類の整備や業務フローの整備並びに運用改善の徹底を図るとともに、上場企業の子会社として適切な会計業務を行うにあたり、十分な知識及び経験を有する人材の配置や増員を行い、業務処理や会計処理に関する現場への教育及び研修により会計リテラシーの向上を図り、在庫及び売上管理等の不適切な会計処理がされうる領域の定期的な妥当性検証とモニタリングを行うことで、グループ全体を俯瞰した内部統制の再構築を図ります。
日本ヘリウムの在庫過大計上に対しては実地棚卸を定期的に実施し、在庫明細の適切性について作成者以外の第三者による確認を行うことで改善を図ります。
AW防災の在庫過大計上に対しては、会計システムとフロントシステムの残高の一致の確認を行い、また実在する受注取引に紐づかない発注行為を禁止することで改善を図ります。
AW防災の進行基準売上の先行計上に対しては工事に不要な原材料等の発注行為を禁止し、その他の工事売上の先行計上に対しては管理部門が工事完了の根拠証憑を顧客から入手し、また新たに工事原価の適切性を確認する部署を設置し、当該部門が外注先から注文請書を回収することで改善に取り組みます。
AWMXの売上先行計上に対しては営業部門から独立した業績管理部で売上計上の根拠証憑を確認し売上計上を行うことで改善を図ります。


 

不適切な事象又は事案 再発防止策
(2)(2)③連結範囲の決定
(2)④資産除去債務の計上漏れ
(2)⑤資産計上要件を満たさない支出の資産計上
(2)⑥固定資産減損計上漏れ及び過少計上
当社グループにおけるルールの整備・周知・浸透を図る一環として、経理に関連する規程など重要なプロセスを明確にルール化する目的で規程の改定を行います。また当社経理室と子会社経理部門との連携を強化する目的で定期的な会議を行い、当社経理室が子会社の事業内容や取引実態を踏まえた会計処理の妥当性を確認できる体制を構築します。加えてグループの全従業員に対する職業倫理と会計リテラシーに関する継続的教育研修を実施し、当社グループのルールの周知及び当社グループ全体の会計リテラシーの向上を図ると同時に、当社経理室メンバーに対しては連結決算及び開示実務の最終責任組織並びに財務報告に係る内部統制の要であるとの意識の徹底的な浸透を図り、十分な会計知識への継続的な教育及び研修を行います。また、会計及び開示実務に関する十分な知識及び経験を有する人材の配置や増員を行い、十分な子会社管理リソースを確保した上で、本社と子会社間の経理部門の連携及び対話を充実させ、事業理解に基づく適正な会計処理を実現できる体制を構築します。
また、日本海水、苅田パワー、小名浜バイオマス電力並びにAWインディアにおいて規程類の整備や業務フローの整備並びに運用改善の徹底を図るとともに、上場企業の子会社として適切な会計業務を行うにあたり、十分な知識及び経験を有する人材の配置や増員を行い、業務処理や会計処理に関する現場への教育及び研修により会計リテラシーの向上を図るとともに当社グループの会計方針に沿った会計処理を行える体制を構築し、固定資産の計上や減損計上要否の検討等の不適切な会計処理がされうる領域の定期的な妥当性検証とモニタリングを行うことで、内部統制の再構築を図ります。

付記事項

 当社は、2026年3月31日付で受領した特別調査委員会による調査報告書で指摘された原因分析及び再発防止策の提言、ならびに当事業年度における財務報告に係る内部統制の評価結果を踏まえ、再発防止策を策定し対応しております。当該再発防止策の内容については、3「評価結果に関する事項」に記載のとおりであり、2026年4月3日に公表した「再発防止策(詳細版)の策定に関するお知らせ」に記載した事項のうち、以下の事項については実施しました。
 
(1) 企業風土改革

2026年2月16日より月1回ペースで経営トップからグループ全従業員に対して、本事案に対する反省及び経営としての責任、再発防止及び企業風土改革に向けた覚悟等のメッセージを発信しております。加えて不適切会計事案が確認された当社及びグループ会社を含む計51社を当社役員(執行役員を含む)が訪問し、少人数・双方向の対話を行うタウンホールミーティングを実施しました。
 また内部通報制度の強化を図るために社外監査役による窓口を新規に設置し、グループ内に周知及び説明会を行いました。さらに心理的安全性の明確な定義と共有のため、「反対意見や疑問を表明しても、不利益を被らない」ことをガイドライン策定により明文化し、「みんなでつくる 心理的安全性ガイドライン」を社内イントラネットに掲示するとともに、“発言した人が守られる”事例の可視化を図るべく、問題提起が改善につながったケースを社内ポスターやグループ報等で共有しました。
 重要人事に係る評価・任免制度については見直しを行い、従来の業績偏重型評価から、業績のみならず、事業環境への対応、内部統制・コンプライアンスの強化、人材育成及び健全な企業風土の醸成等の行動プロセスを評価する制度に改定し、評価・任免プロセスの見直しも行いました。2025年度のグループ会社社長評価については新たな評価制度に基づく評価を行い、チャレンジ度、管理基盤の強化、人材育成、現場風土改善に対する行動プロセス及び成果を評価軸に加えました。

 
(2) ガバナンス改革

取締役会における監督機能の発揮のために、取締役会議長を独立社外取締役に変更すると同時に、社外取締役による予算会議等の執行重要会議への参加や、重要会議への提出資料等の経営戦略に関する議論を充実させるために必要な情報の参加者への共有を開始しました。また審議事項のフォローの徹底も図るため、これらを支える事務局体制を2026年4月に整備しました。加えて2026年3月に外部機関による取締役会実効性評価を実施し、課題の抽出を行いました。抽出された課題に対しての改善は早急に取り組みを進めます。
 2026年6月29日の定時株主総会及び取締役会にて経営体制の見直しを決議し、新体制では業務執行を担う取締役を一新し、監督機能との分離を明確化するとともに、社外取締役については従来の4名から5名に増員し、社外取締役比率を過半といたしました。

 
(3) 経営管理基盤・内部統制の再構築

2026年3月16日付にて、経理室、財務・IR戦略室、事業管理室、AI・DX推進室を管掌する経理・財務統括責任者を設置し、その役割と責任を明確化しました。2026年7月1日付で、上記に含まれない本社管理部門、各事業グループ及びユニット組織について見直しました。特に本社部門は本社管理部門の管理機能が十分に行き届く組織形態に変更するために事業本部及び事業部に再編するとともに、新組織での各本社管理部門並びに各事業部門の役割と責任を明確化するため、第2線機能の高度化を担う組織として、「経営企画部」「経理部」「財務・IR部」「AI・DX推進部」「人事部」「総務部」「法務部」「広報部」「リスクマネジメント・コンプライアンス部」「関係会社部」「物流改革推進部」「調達部」「カーボンニュートラル推進部」を設置しました。また2026年4月に子会社役員候補の会計管掌可否の調査を行いました。配置は同年8月を予定しております。当社経理部門の人材については10名程度を配置転換及び外部人材採用により増員を実施済みもしくは確定済みです。これら各機能の役割明確化と部門間連携の強化により、統制・支援・牽制機能を推進する体制とします。
 内部監査の対象として、本社各部門、部署にも拡大するとともに、子会社監査は全子会社を対象とし、2027年3月までにフォローアップ監査まで含め内部監査を一巡するよう計画を見直しました。また内部監査室員に対してケーススタディ研修の実施を開始いたしました。
 監査役は内部監査室及び監査法人との連携強化のための三様監査ミーティングを行い、不適切な会計処理に関する認識等について積極的に情報共有を行って、相互の監視視点やリスク評価の整合性を確保しつつ、これらの活動を通じて得られた情報・知見を監査計画の策定や修正等に活用してより実効性のある内部監査の実施のための施策を開始しました。

 
(4) 全社戦略の見直し(事業ポートフォリオの見直し)

当社は産業ガスを祖業としていますが、関連する産業分野の裾野の広さを活かして多角化を進め、全天候型経営による安定を追求してまいりました。一方で、多角化の広がり・社数の増加に伴って、自社グループのコアコンピタンスがぼやけ、ガバナンスリスクも拡大しておりました。全社戦略を見直すうえで、今一度グループの強みを再定義する必要があるため、当社のコアコンピタンスを見直す場として原則年1回、全社事業戦略会議を開催することとし、第1回を2026年6月3日に開催しました。

 
 また、当事業年度の当社及び当社グループの財務報告の信頼性の確保にあたっては、当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないという前提のもと、弁護士や公認会計士などの外部専門家を活用した点検作業を実施しました。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任 あずさ監査法人 監査意見

財務諸表監査:限定付適正
内部統制監査:適正

備考

上記の他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第25期(2024/4/1-2025/3/31)1809
 第24期(2023/4/1-2024/3/31)1810
 第23期(2022/4/1-2023/3/31)1811
 第22期(2021/4/1-2022/3/31)1812

1813
企業名 株式会社トーシンホールディングス 市場 東証スタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当連結会計年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。
 

 
 当社は昨年、下記の当社子会社の移動体通信事業における第一事案及び第二事案などに係る過年度決算の訂正を行い、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき、元経営者である創業者の倫理観・誠実性の欠如などからガバナンスが機能不全に陥り、長期間にわたり複数の不適切会計が行われた結果、投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われ、また、投資者が適切な投資判断を行うにあたっての前提となる有価証券報告書等の財務諸表等に添付される監査報告書等の監査意見等が意見不表明等となったものであり、内部管理体制等について改善の必要性が高いと判断されたため、2025年11月22日付で、株式会社東京証券取引所により、特別注意銘柄に指定されました。
 
第一事案:当社子会社である株式会社トーシンモバイル(以下、「TSM」といいます。)においてキャッシュ・バック費用について現金主義による会計処理を行っていたところ、キャッシュ・バック費用の支払繰り延べによる未払金額の増加によって、あるべき発生主義による会計処理と実際の会計処理の乖離が発生していた事実が判明した事案
 
第ニ事案:TSMにおける代理店精算において、財務報告用資料と実際の代理店精算用資料の2種類が存在し、かつ財務報告用資料において代理店向けの端末販売等の売上高が過大計上となっていた結果として帳簿上未回収となっている売掛金が存在している事実が判明した事案
 
 当社は、これらの不祥事について、決算・内部統制・ガバナンス等を専門的及び客観的な見地から検証し、過年度有価証券報告書等に関する問題の有無等を明確にするために、2026年1月に社内検証委員会を発足し、2026年5月1日に社内検証委員会の検証結果を公表しました。さらに、当社はこれらの会計不祥事に起因する一連の混乱に終止符を打ち、当社グループのガバナンス体制を改善するとともに、金融機関に対する有利子負債の返済計画を新たに策定するなどの施策を通じて当社の経営体制と財務状態を安定化させるため、再建計画を策定し上場を維持しながら会社更生法に基づく更生手続により事業再生を図ることとし、2026年5月8日開催の取締役会において、東京地方裁判所に対し会社更生手続開始の申立てを行うことを決議し、同日、その申立てを行い、会社更生手続開始決定を受けております。
 これらの状況を経て、当社は、2026年5月1日に公表された検証結果報告書を踏まえ、2025年4月期の連結貸借対照表項目を検証の結果、前連結会計年度(2025年4月期)の決算訂正を2026年7月に行いました。
 また、当社は、特別注意銘柄の指定解除に向け、内部管理体制等の改善を目的として、会社更生法開始決定後の状況も踏まえ、改善計画・状況報告書(以下「改善計画書」といいます。)を作成し、2026年5月26日付で株式会社東京証券取引所へ提出いたしました。当社は、改善計画書に基づき、以下の改善措置(実施済みのものを含む。)を実行してまいります。
 
① 創業者の退任等による抜本的な経営体制の変革
第一事案を受けた創業者の社長辞任及び権限縮小
第二事案を受けた創業者の退任による抜本的な経営体制の変革、及び、DIP型更生手続の開始による抜本的な経営改革路線の存続
不適切な会計処理に関与した取締役の退任
定時株主総会(2025年7月開催)による新任の社外取締役・社外監査役の選任
仮監査役の申立て(2026年3月)による新任の社外監査役(財務経理の専門家)の追加選任
不適切行為に及んだ取締役の退任
② 取締役会のガバナンス機能の強化
役員選解任基準の策定等
取締役会決議事項の明確化等による取締役会の権限・監督機能の強化
支配株主等との取引の審査厳格化、及び、「グループ関連当事者取引管理規程」の整備
社外取締役・社外監査役への経営資料の事前共有による活性化
AI 議事録作成ツールの導入による議論状況の明確化及び透明性向上
取締役及び取締役会の実効性評価
リスク・コンプライアンス委員会の設置
③ 監査役会のガバナンス機能の強化
社外監査役の増強
三様監査の充実
日本監査役協会への加入及び監査役監査の機能強化
監査役監査の実効性のある運用
④ 内部監査機能の強化
内部監査部門の独立性の確保
内部監査事項の拡充
内部監査室の体制強化
⑤ 管理部門の強化及び業務プロセスの改善
新たな管理部長(財務経理担当)の選任
人員の補強
各部署における必要なスキルの整理及び適正な人員配置
規程類及び複雑な業務のマニュアルの整備を通じた業務プロセスの明確化及び簡素化
グループ全体の経理規程の策定及び業務の標準化・自動化の促進
適切な職務分掌、牽制機能が働く業務プロセスの整備
キャッシュ・バック施策決定のポリシー等の策定及び書面化
役員の経費処理手続の規定化
⑥ 業務運営等のモニタリング強化
業務プロセスのチェック機能の強化
私用デバイスの禁止
改善状況のフォローアップ
⑦ 組織風土及びコンプライアンス意識の改善
コンプライアンス研修の実施
コンプライアンスメッセージの定期発信
行動指針(トーシンホールディングス行動指針)の再確認及び周知
全従業員を対象としたコンプライアンス・サーベイの実施
人事評価への反映
社内コミュニケーションの充実
⑧ 内部通報制度の活性化
複数の内部通報窓口の整備
通報者保護の明示
内部通報制度の周知
 
 これらの状況から、当社は、当連結会計年度末時点では、当社グループの内部管理体制は依然として改善途上にあり、財務報告に係る内部統制も改善途上にあったことから、全社的な内部統制や第一事案や第二事案に関連した業務プロセスには不備があったと判断致しました。また、社内検証委員会での過年度決算の検証の結果、当連結会計年度末後に決算訂正も生じたことから、決算・財務報告プロセスにも不備があったと判断致しました。
 これらの不備の財務報告に与える重要性に鑑み、当社では、2026年4月30日時点の財務報告に関する内部統制は、有効ではなく、開示すべき重要な不備が存在すると評価いたしました。当社グループは、内部管理体制の改善に努め、引き続き、必要な是正を図ってまいります。
 上記不備につきましては、第一事案及び第二事案判明や社内調査委員会の検証結果判明から当連結会計年度末日までの時間的制約から、上記改善措置に係る一部の内部統制に関しては、当連結会計年度末日までに整備または運用されていないことや会社更生法開始決定を受け既に策定した再発防止策を再検討・見直しする必要があったことから、内部統制の不備を是正することができませんでした。
 当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、これらの開示すべき重要な不備を是正するため、ガバナンス及び内部管理体制の抜本的な見直しと強化を経営の最重要課題として進めるとともに、新経営体制において再発防止策を着実に実行し、その進捗状況の適切な開示を通じて、信頼回復に全力を尽くしてまいります。

付記事項

 当社は、2026年5月8日に東京地方裁判所に対し会社更生手続開始の申立てを行い(東京地方裁判所令和8年(ミ)第4号)、同日、同裁判所より会社更生手続開始決定がされ、当社の代表取締役である石田雅文及び申立代理人である弁護士粟田口太郎が管財人に選任されました。また、同日、同裁判所により調査命令が発令され、弁護士永沢徹が調査委員に選任されました。なお、会社更生手続の申立てをしたのは、当社のみであり、当社の子会社は会社更生手続開始の申立てをしておらず、その予定もありません。
 会社更生法の下では、裁判所が選任した管財人に会社の事業経営権及び会社財産の管理処分権が専属するものとされております。したがって、当社は裁判所による監督と調査委員による調査の下で、管財人体制により再建を図り、内部管理体制の改善をはじめとする諸課題に対処してまいります。
 
 上記は、翌連結会計年度以降の当社グループの財務報告に係る内部統制の有効性に重要な影響を及ぼす可能性があります。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人アリア 監査意見

財務諸表監査:限定付適正
内部統制監査:適正

備考
1814
企業名 株式会社エルアイイーエイチ 市場 -(東証スタンダード)
その内容

 上述の通り、財務報告に係る内部統制の評価は完了しておりませんが、評価を実施した範囲において、下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当連結会計年度末日時点において当社グループの財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断しました。
 

 

1.当社は、2026年3月に、東京証券取引所より特別注意銘柄に指定された経緯があり、当該指定は、当社における業務の適正を確保するための内部管理体制の整備及び運用が十分に機能していなかったことに起因するものであります。具体的には、経営意思決定及び業務執行に係る権限配分の不適切性、取締役会による監督機能の実効性不足、並びに管理部門及び内部監査機能によるモニタリング体制の不十分性等、全社的な内部統制の基盤に関する不備が存在していたものと認識しております。当社はこれらの不備に対応するため、ガバナンス体制の見直し、権限配分の適正化及び監督・モニタリング機能の強化等の改善措置を講じておりますが、当該改善措置については、グループ全体における運用の定着及び実効性の確保の観点から、なお継続的な対応を要する状況にあり、当事業年度末日時点において、当該内部統制の不備が解消したといえる状況には至っていないものと判断いたしました。

 

2.当社は、2026年2月に、子会社である株式会社なごみ設計において進行していた訴訟の存在が当社において適時に把握されていなかったことが判明いたしました。当該事象は、子会社における重要事実の把握及び親会社への報告体制が十分に機能していなかったことに加え、親会社においても子会社の重要リスク情報を適時かつ網羅的に把握・検証する体制が不十分であったこと、並びに当該情報を前提とした決算・財務報告プロセスにおける検討及び判断が適切に行われていなかったことに起因するものと認識しております。また、当該事象の影響により、当社は第3四半期及び当期決算の開示遅延を生じさせるとともに、財務報告の信頼性に影響を及ぼす結果となりました。当該事実は、年度内の2月5日に発覚しており、当該不備を当該事業年度日までに十分な整備・評価期間を確保できず、その運用の有効性を確認することが出来なかったためであります。当該不備は期末時点においても解消されていない状況にあるため、上記の全社的な内部統制及び決算・財務報告プロセスに関連する内部統制の不備が解消したといえる状況に至っていないものと判断いたしました。

 

3.当社は、連結子会社である株式会社エフミートにおいて実施された一連の取引に関し、代表取締役が取引条件の取り決め、取引先との交渉、取締役会資料の作成及び支払指示等、一連の手続を単独で実施していたほか、取締役会に対しても当該取引の内容及びリスク等について十分な説明が行われておらず、承認統制及び牽制機能が十分に機能していなかったことが確認されました。また、取引実態を裏付ける資料について十分な確認ができていない取引や支出が複数認められました。これらの事象は、承認統制、職務分掌、取締役会による監督機能及びモニタリング機能等の全社的な内部統制に不備が存在していたことに起因するものと認識しております。また、当該事象は2026年4月以降に判明したものであり、当事業年度末日までに十分な改善措置の整備・運用及び有効性評価を実施するための期間を確保することができませんでした。そのため、上記の全社的な内部統に関連する内部統制の不備が解消したといえる状況に至っていないものと判断いたしました。

 
 事業年度末日までに是正できなかった理由

当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を強く認識しており、財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備を是正するために、改善計画を作成し、当事業年度末時点において実行に着手しておりますが、十分な措置を講じる期間及び運用期間を確保することができなかったため、当該開示すべき重要な不備を是正することができませんでした。

 
 開示すべき重要な不備の是正方針

当社は、今回認識した開示すべき重要な不備を是正するため、改めて運用実態及び実効性の検証を行い、再発防止策の見直し及び周知徹底を進めております。

〈是正措置項目〉
1.新規取引先登録、与信管理、取締役会付議及び支払承認等に係る承認手続並びに証跡管理の再徹底
2.重要取引及び重要リスク情報に係る親会社・子会社間の報告及び情報共有体制の見直し
3.取締役会による監督機能及び牽制機能の実効性向上
4.特定役員への権限集中を防止するための職務分掌及び権限管理体制の見直し
5.決算・財務報告プロセスにおける検討及びレビュー体制の強化
6.コンプライアンス意識及び内部統制意識の再徹底を目的とした役職員教育の実施

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 KDA監 査 法 人 監査意見

財務諸表監査:意見不表明
内部統制監査:意見不表明

備考

2026年6月26日上場廃止

重要な手続きが実施できないと表明した企業

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