2025年7月1日以降、7月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。
| № | 1708 | ||
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| 企業名 | 株式会社ナ・デックス | 市場 | 東証スタンダード |
| その内容 | 以下に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当するため、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。 記 |
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| 付記事項 | 訂正内部統制報告書に記載したとおり、前事業年度末日において売上高および仕入高ならびに棚卸資産に至る業務プロセスに開示すべき重要な不備を識別しておりました。 仕入取引では根拠証憑として仕入の実在性を示す証憑の入手が求められていたものの、上長による決裁の対象が100万円以上とされており、100万円未満の仕入や設備販売および設置に係る部材の販売(セット品販売)に対して証憑による得意先への納品事実の確認が徹底されておりませんでした。 当社が商社として取引を行う場合は、売上と仕入が同時に発生し在庫が発生するのは稀であるにもかかわらず、当社では期末棚卸時以外に預け在庫について適切な管理を行っておらず、営業担当者任せになっておりました。また、本来異例なはずの商社取引による預け在庫の存在について、得意先に対する照会や現物確認の実施等が行われておりませんでした。 受注の承認に関して、入手書類上の疑わしい状況が十分に把握されておらず、不正が介在し得るという点での視点が不足しておりました。また、決裁処理が形式的な確認に留まり、取引実態の把握や取引の合理性に関する審査ができる仕組みが整備されておりませんでした。 実務上、一定額未満の納品事実の確認を行う運用が疎かになっていたことから、仕入計上の証憑類具備の規程をより明確にしました。また、当該規程に基づく実務研修・勉強会を実施しました。 納品確認制度の不徹底に対し、第三者による商品が実際に配送されたか否かを示す証憑類を入手することが明確化されたこと、当該規程に基づく実務研修・勉強会を実施したことにより、担当者以外の者により納品事実の確認が徹底され、重要な虚偽記載の発生を防止しました。
・月次で預け在庫を含む全在庫のリストを出力・作成し、営業管理職が当該リストの各在庫について、残高、滞留期間、仕入先、エンドユーザーなどの観点からリスク評価を実施すること
・在庫の実在性、仕入の合理性に異常を識別した預け在庫については、当該預け在庫の営業担当者以外の人員が、預け先への照会や預け先に赴き現物確認を行うこと
・期末時には営業管理職の確認結果を管理部門が検証すること 預け在庫に対する危機意識の不足に対し、預け在庫の異常性を早期に識別する仕組みを構築し、異常性を識別した預け在庫に対する現物確認の規程が適切に整備され、当事業年度末日において異常性を識別した預け在庫に対して、営業担当者以外の人員が現物確認を実施しました。また、当該規程に基づく実務研修・勉強会を実施しました。 その結果、適時に預け在庫の状況を把握できるようになり、異常性を識別した場合には現物確認を実施することにより、預け在庫が存在する場合の合理性について批判的に検証するとともに、存在する場合には管理状況を確認することで、重要な虚偽記載の発生を防止しました。
以上のような是正措置を実施し、当事業年度末日までに適切な財務報告を担保しました。当該是正措置については、当社の内部監査部門がその内容を検討し、不正の発生原因に対応するものであることを確認しました。また、是正措置に関連して新たに整備・運用した内部統制に対する評価手続を実施した結果、不備事項は識別されず、当事業年度末日において適切に内部統制が整備・運用されているものと判断しました。 売上高および仕入高に至る業務プロセスにおいて、取引の事業上の合理性を審査する仕組みが十分に整備されていなかった内部統制上の不備に関しては当事業年度末日時点において是正されておりません。しかし、当事業年度末日以降に以下のような是正措置を実施しております。 実質的な決裁処理を定着させる取組みの実施として本件事案を踏まえて、循環取引をはじめとした不正が起こり得るという観点から、決裁者や申請を行う営業担当者を対象とした決裁の意義や本件事案の特徴を踏まえた上での案件の実質的な審査を行うためのポイントを習得させるための実務研修・勉強会を当事業年度末日までに開催し、内容の浸透状況を確認するために、確認テストを実施しております。当該実務研修・勉強会において示したポイントに基づき、取引の決裁処理に使用するチェックリストを整備し、対象の取引の決裁処理に使用しております。
当該是正措置については、当事業年度末日以降、内部統制報告書提出日までの期間において、当社の内部監査部門が是正措置に関連して新たに整備・運用した内部統制に対する評価手続を実施しました。特に実務研修・勉強会において示したポイントについて決裁者が理解しているかどうか、決裁処理に必要な入手書類が具備され疑わしい点がないかどうか、チェックリストが漏れなく確認されているかどうか、取引実態を把握してその合理性が認められるかに関して正当な注意を払って決裁処理を実施しているかどうかを主眼において、質問や書類の検討を行いました。その結果、不備事項は識別されず、循環取引や付替行為の防止策が強化され、内部統制報告書提出日において取引実態の把握や取引の合理性に関する審査ができる仕組みが整備・運用されているものと判断しました。 |
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| 特記事項 | 該当事項はありません。 |
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| 監査法人 | 有限責任監査法人 トーマツ | 監査意見 | 財務諸表監査:適正 |
| 備考 | |||
| № | 1709 | ||
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| 企業名 | イオンフィナンシャルサービス株式会社 | 市場 | 東証プライム |
| その内容 | 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。 記 |
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| 付記事項 | - |
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| 特記事項 | - |
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| 監査法人 | 有限責任監査法人トーマツ | 監査意見 | 財務諸表監査:適正 |
| 備考 | 訂正内部統制報告書にて、第44期(2024/3/1-2025/2/28)の訂正を表明。 |
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