2021年8月1日以降、8月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。
№ | 1133~1137 | ||
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企業名 | ラサ商事株式会社 | 市場 | 東証1部 |
その内容 | 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。 記 ・旭テックは、年俸制を選択した工事担当者に対しては、特殊な業績連動型の給与制度を採用していたため、一部の工事担当者は目標達成に対して強いプレッシャーにさらされていた。そのため、不適切な方法を用いてでも目標を達成するというインセンティブが生じた。研修等を通じたコンプライアンス意識の醸成も十分でなかったことから、社内において適切な財務報告を行うという視点や意識が欠け、上記事実を未然に防止、早期に発見することが出来なかった。また、注文書が発行されない特殊な慣例取引であることも相俟って、業務プロセスに関する内部統制も十分に機能せず不適切な会計処理がなされていた。
・旭テックは、管理部門を軽視する傾向にあり、工事担当者から経理担当者へ工事内容に関する十分な情報提供がなされていなかった。そのため、経理担当者は工事内容を詳細に知りえず、本来の牽制機能を十分に発揮することができなかった。
また、当社が親会社として、旭テックにおける不適切な会計処理を防止できなかったことについては、以下のような原因があったものと考えております。 ・当社は、子会社等に対し、役員派遣や内部監査室による内部監査、管理本部による指導等を通じ、統制を図ろうとしたが、従前のやり方に委ねる部分も多く、モニタリングをはじめとしたグループ内部統制を十分に機能させることができなかった。
・当社は、子会社等に対し、規範意識や会計リテラシーを理解して行動するための研修等を通じたコンプライアンス意識の醸成・保持に関する指導が不十分であった。
当社は、これらの内部統制の不備が財務報告に重要な影響を及ぼしており、当社及び旭テックの全社的な内部統制及び旭テックの業務プロセスに関する内部統制について開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。 |
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付記事項 | 該当事項はありません。 |
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特記事項 | 該当事項はありません。 |
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監査法人 | 八重洲監査法人 | 監査意見 | 財務諸表監査:限定付適正 |
備考 | 上記の他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。 |