下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。従いまして、当事業年度末日時点におきまして、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
記
当社グループは、下記の事項に起因して、一般に公正妥当と認められる企業会計の規準に準拠し、連結財務諸表を作成するための決算・財務報告プロセスにかかる内部統制の整備及び運用が不十分でありました。
・当社グループの決算短信の開示が期末日後45日を大幅に超え、2021年3月23日となり、有価証券報告書の提出も2021年4月28日となったこと。
・四半期報告書における会計処理と異なる決算修正が、期末決算において発生したこと。
決算短信及び有価証券報告書の遅延の主な原因は、2020年7月に連結子会社化したSRE Mortgage Alliance Inc.について、同社の拠点である米国カリフォルニア州の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、決算手続及び監査手続が大幅に遅れ、同社の決算確定が2021年3月10日となったためです。
これにより、当社グループの連結決算作業及び会計監査に遅れが生じ、2020年12月期通期決算発表を当初予定である2021年2月12日から3月23日に、定時株主総会を当社定款に定める3月の開催から4月28日に、有価証券報告書の提出を当初提出期限である2021年3月31日から4月28日にそれぞれ延期することになりました。
また、四半期報告書の会計処理と異なる決算修正の主な原因は、SRE Mortgage Alliance Inc. の現地監査法人による期末決算監査において、「既存株主からの現物出資の評価額の修正」及び「オプション取引による収益の特別利益計上」を指摘されたためです。
当該指摘内容を吟味し決算修正を行ったことにより純資産が減少し、連結決算において負ののれん発生益171百万円が消滅するとともに、334百万円ののれん(無形固定資産)を計上しました。また、受取オプション料1,008百万円を売上高から特別利益に修正しました。
これらは、第3四半期決算処理と異なった決算修正であり、連結決算数値に影響を与える結果となりました。
当事業年度の末日までに、当該内部統制の不備が是正されなかった理由は、当該重要な不備の判明が当事業年度末日後になったためです。
当社グループは、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、経理管理部門での人材採用及び人材教育を強化することにより、有効な決算・財務報告プロセスを構築して参る所存であります。また、 2021年4月28日開催の第193回定時株主総会にて、海外における監査対応が可能である、HLB Internationalのメンバーファームである「HLB Meisei有限責任監査法人」を選任し、在外子会社との円滑な決算・監査体制の構築に努めて参ります。
なお、上記開示すべき重要な不備に起因する修正事項は、すべて連結財務諸表に反映しております。
また、SRE Mortgage Alliance Inc. の期末決算修正に関しましては、当第3四半期連結決算においても数値の訂正が必要であり、2021年4月28日に「四半期報告書の訂正報告書」を提出しております。
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