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2021年3月公表「内部統制報告書」記載内容集計表

投稿日時:2021年04月01日(木)

 2021年3月1日以降、3月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
7
重要な手続が実施できないと表明した企業
0

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

1091
企業名 サン電子株式会社 市場 JASDAQスタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。従いまして、当連結会計年度末日時点におきまして、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社は、2020年3月期の有価証券報告書及び2021年3月期第1四半期から2021年3月期第2四半期までの四半期報告書について訂正報告書を提出しました。
 過年度の会計処理を訂正することになった要因は、2020年2月に連結子会社が企業買収を行ったことに関して、当社の連結上、株式譲渡契約書上の取得対価に基づきのれんを計上しておりましたが、株式譲渡契約書を再確認し連結子会社が準拠している米国会計基準に基づいて再検討を行った結果、対価の一部については株式の取得対価ではなく買収後の費用として取り扱うべきであり、のれんが過大であることが判明したことによるものです。
 
 本件は、米国会計基準において、どのような会計処理を行うかにつき契約条件等に即して慎重な検討及び判断を要する事項であったものの、米国会計基準に関する、より慎重かつ十分な検討が不足していたことに起因する決算・財務報告プロセスに関する内部統制の不備であり、財務報告に重要な影響を及ぼすことから、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
 
 なお、上記につきましては、当該誤謬の判明が当連結会計年度末日以降であったため、当連結会計年度の末日までに是正することができませんでしたが、開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、2020年3月期の連結財務諸表に反映しております。
 
  当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を強く認識しており、本誤謬に関する問題点を踏まえまして、以下の再発防止策を実行してまいります。
 (1)決算上の重要な検討事項に関する対応プロセスの強化
 (2)経理部門の専門知識の強化並びに外部専門家の活用強化

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任あずさ監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
1092~1093
企業名 シャープ株式会社 市場 東証1部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度の末日時点の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。
 

 
 当社は、当社の連結子会社であるカンタツ株式会社(以下、カンタツ社)に対する内部監査により、注文がないまま売上が計上されていること、通常売上計上が許されない状況で売上が計上されていることを把握しました。そこで、2020年12月25日付の当社取締役会において、案件の複雑性等から外部専門家が主体的・主導的に調査を行う調査委員会の設置を決議し、事実の解明及び原因の究明に着手しました。

・カンタツ社経営幹部が、カンタツ社が当社へ報告していた売上・利益等に関する経営計画について、それを達成すること(達成しているように見せかけること)を優先して、適切な会計処理、特に収益認識に関するルールを知らずにあるいは意図的にこれを軽視・無視したこと

・カンタツ社経営幹部の指示またはこれらに対する忖度により、カンタツ社従業員の間にも経営幹部と同様の意識が醸成され、不正ではないかとの疑問を持った者も具体的な行動(例えば、カンタツ社の監査役に対する相談や内部通報の利用等)がなされなかったこと

・カンタツ社において、取引の実行に関する適切な手続が無視され(与信申請、契約書締結、売上計上、仕訳承認のプロセス等)、十分な相互牽制が働かず、実体のない取引あるいは売上計上要件を満たさない取引について売上を計上する等、不適切な会計処理が実行されたこと

・売掛金の滞留が生じている取引について、取引条件や回収遅延の状況、経緯や原因等について取締役会へ報告がなされていない等、取締役会の機能が形骸化したこと

・会計処理その他業務に関する不適切な処理に関して、カンタツ社やその子会社の内部通報制度の周知徹底が不十分で、その利用がなされなかったこと

 
  また、当社が親会社として、カンタツ社における不適切な会計処理を防止できなかったことについては、以下のような原因があったものと考えております。

・当社グループの行動規範及び公正妥当な会計基準やこれに基づく当社グループのルールについて、役職員に対する徹底が不十分であったこと

・子会社を管理する体制や子会社の経営状況をモニタリングする体制が不十分であったこと

・当社グループの内部通報制度等の周知徹底が不十分であり、カンタツ社の従業員から通報がなされなかったこと

 
  当社は、これらの内部統制の不備が財務報告に重要な影響を及ぼしており、全社的な内部統制及び全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセス並びに業務プロセスに関する内部統制について開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。
  上記の開示すべき重要な不備については、訂正事項の判明が当該事業年度の末日以降であったため、当該事業年度の末日までに是正することができませんでした。
  なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、全て財務諸表及び連結財務諸表に反映しています。
 
  当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、以下のとおり、開示すべき重要な不備を是正するための再発防止策を実行して内部統制の整備・運用を図るとともに、本件を機に当社グループにおける内部統制の充実を図ってまいります。
 
  1 当社グループ役職員に対するコンプライアンス意識の徹底(内部通報制度の周知、徹底を含む)
  2 当社グループ役職員に対する会計処理に対する理解の醸成
  3 カンタツ社における業務プロセスの見直し・徹底による適切な権限分配と牽制関係の構築・運用
  4 カンタツ社における監査役、本社部門等への通報の奨励、内部通報制度の周知徹底

5 当社管理部門・監査部門による管理(滞留債権等のモニタリングを含む)・監督・監査の強化(そのための人材確保)及び当社が子会社を管理する体制の見直し

 

以上

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 太陽有限責任監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

上記の他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第125期(平成30年4月1日 ‐ 平成31年3月31日)1092

1094
企業名 株式会社ディー・ディー・エス 市場 東証マザーズ
その内容

 上記の評価手続を実施した結果、当事業年度の末日(2020年12月31日)現在、下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度末日において、当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
 当社は、内部統制の評価において経営管理部部門長が内部監査人を兼任することとなっております。そのため、自己レビュー防止の観点から、兼任部門に対する内部統制の評価の際には被監査部門とは別の人員を選定し独立性を担保しておりました。しかしながら、当年度において経営管理部の内部統制の評価にあたり適材人員の不足等から経営管理部部門長自身が評価を実施しておりました。その結果、内部監査人としてのモニタリング機能の著しい低下を招くこととなり、全社的な内部統制のうち独立的評価に内部統制の整備上の不備があるものと判断いたしました。当社は、当該事実の質的重要性を考慮した結果、上記の不備は財務報告に重要な影響を及ぼすものであり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
 
  なお、当事業年度末日までに是正されなかった理由は、当社内における適材人員の不足により適時に内部統制の評価体制を構築できなかったことによるものです。
  当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を改めて認識しており、上記の開示すべき重要な不備につき是正措置を策定し推進いたします。
  ①当社内部の組織として内部監査室の新設
  ②専任の内部監査室長を外部より登用
  ③新たに就任する内部監査室長のもと、独立的評価機能の回復

付記事項

 評価結果に関する事項に記載された開示すべき重要な不備について、当事業年度末日後、内部統制報告書提出日までに以下の是正措置を実施し、当該不備は解消しております。
  新たに内部監査室を創設し組織体制としてモニタリング機能の強化を図っております。
  新たに経験豊富な外部人材を専任の内部監査室長として登用することで、内部監査人のモニタリング機能の強化を図っております。
  専任内部監査室長のもと、独立的評価機能を回復させています。
 
  新たに設置した内部監査室及び専任内部監査室長の体制のもと、今後は独立的評価機能を発揮することで内部統制の強化を図っていきます。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 EY新日本有限責任監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
1095
企業名 キヤノン株式会社 市場 東証1部
その内容

 上記評価基準に基づき評価手続を実施した結果、以下の不備が発見されました。
    COSO規準におけるリスク評価と統制活動の原則に関連する内部統制の不備
    (1) 内部統制のシステムと統制活動に影響を与え得る重要な変化を特定し分析する
    (2) リスクへの対応が適時に実施されることを確保するために統制活動を適応させる
  これらに加え、当該重要な変化やそれらが内部統制に与える影響を会社が考慮したことを示す十分な証拠が作成、維持されていなかったことも考慮し、当該不備は開示すべき重要な不備(Material Weakness)に該当すると判断いたしました。
  そのため、当連結会計年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
  開示すべき重要な不備(Material Weakness)とは、年次または中間期の財務諸表の重要な虚偽表示が適時に防止または発見されない可能性があり得る財務報告に係る内部統制の不備または不備の組み合わせを意味します。
 
  当連結会計年度の末日までに当該内部統制の不備が是正されなかった理由は、当該重要な不備の判明が当連結会計年度末日後になったためです。
 
  当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、部門間のコミュニケーションのスピードを上げて内部統制に影響を与え得る重要な変化の把握と分析を実施し、重要な事象の検討に関するより一層の文書化を促進していく方針です。

付記事項

 当社は、財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令第18条の規定に基づき、米国企業改革法第404条により要求されている財務報告に係る内部統制の有効性の評価を実施し、報告を行っております。我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の規準に準拠した場合との主要な相違点は以下のとおりであります。
 

(1)我が国の内部統制報告制度では、内部統制の有効性の判断基準として、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書) 」に示されている内部統制の基本的枠組みが用いられております。

(2)我が国の内部統制報告制度では、財務報告に係る内部統制には、有価証券報告書提出会社の個別財務諸表に係る内部統制や財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示に関する事項に係る内部統制が含まれ、これには持分法適用会社の内部統制も含まれております。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任監査法人トーマツ 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:有効でない

備考
1096
企業名 株式会社小僧寿し 市場 JASDAQスタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社グループは、過去継続して、決算・財務報告プロセスにおいて開示すべき重要な不備を認識しております。当事業年度には、業務効率化を図るべく、主要子会社を吸収合併し、不備の改善に取り組んでまいりましたが、当事業年度の決算作業中に発生した新型コロナウイルス緊急事態宣言の再発令を受け、従業員の安全性に配慮した業務を遂行したことや経理メイン担当者の病欠(コロナ感染除く)等の突発的な事態も発生したことから、決算確定作業や監査対応に時間を要し、予定していた決算開示期限までに決算開示をできない事態も生じました。
  これらのことから、当社グループの連結決算体制は、今回のようなリスクにも対応し、速やかで確実な決算事務が遂行可能な体制となっておらず、決算・財務報告プロセスの不備は解消していないと考えられ、関連業務の改善が必要であると認識致しました。これは、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
  当事業年度の末日までに当該内部統制の不備が是正されなかった理由は、当該重要な不備の判明が当事業年度末日後になったためです。
  当社グループは、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、有効な決算・財務報告プロセスを構築してまいる所存であります。
  なお、上記開示すべき重要な不備に起因する必要な修正事項は、すべて連結財務諸表に反映しております。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人アリア 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
1097
企業名 株式会社ジーエヌアイグループ 市場 東証マザーズ
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度末日時点において、財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断しました。
 

 
 当社の米国連結子会社であるCullgen Inc.(以下「Cullgen社」)におきまして、監査法人の監査の過程で、種類株式発行に係る会計処理に誤りが判明しました。当該会計処理を修正した結果、金融費用が減少しました。
  当社は、種類株式発行にかかる会計処理を高度な専門知識が要求される分野であると考えています。そのため、Cullgen社においても、外部専門家を起用のうえ、その意見を参考にしながら会計処理を行っておりました。しかし、上記の誤りは、Cullgen社と外部専門家とのコミュニケーションが不十分であり、適正な連結財務諸表を作成するために必要な情報の収集や会計処理の検討が不足したことに起因しており、Cullgen社の決算・財務報告プロセスに関連する内部統制における開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。
  なお、上記開示すべき重要な不備に起因する必要な修正事項は、連結財務諸表に反映しております。
 
  上記の財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備につきましては、当該事項の判明が当連結会計年度の末日以降であったため、当連結会計年度の末日までに是正することができませんでした。
  当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために、実効性のある再発防止策を講じることで、内部統制の改善を図ってまいります。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査意見

EY新日本有限責任監査法人

備考

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

重要な手続きが実施できないと表明した企業

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