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2010年6月期 「内部統制報告書」記載内容集計

投稿日時:2010年10月01日(金)

 2010年9月1日以降、9月30日までに公表された2010年6月期決算企業の内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
4
重要な手続が実施できないと表明した企業
0

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

128
企業名 株式会社フォトニクス 市場 大証ヘラクレス
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、重要な欠陥に該当すると判断しました。従いまして、当連結会計年度末日において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。
 

 
1. 全社的な内部統制において、関係会社に対するモニタリング、情報と伝達における情報収集のプロセスの構築が不十分であったため、監査法人より不適切な会計処理を指摘されました。
2. 関係会社における販売プロセス・購買プロセスについて、適正な収益・費用計上に必要な証憑等の入手が徹底されておらず、また、承認プロセスについても不十分であり、当該事項が財務報告に影響を及ぼす可能性があると判断いたしました。
3. また、棚卸資産評価について、監査法人の指摘により、期末日以降に重要な修正を行うこととなりました。これは、当該棚卸資産の内容について、事業の遅延により、適正価格の評価を裏付ける客観的な証拠資料の入手が困難であったためであります。
4. 関連当事者に該当する範囲について、情報の収集不足を監査法人より指摘されました。これにつきましては期末日以降に関連当事者より必要資料の受入を実施し、すべて修正を完了し、かつ今後のための受入手順を構築いたしております。
上記事項につきましては、当社グループの全社的内部統制において、当社が関係会社に対するリスク管理等のモニタリング機能、情報と伝達、コンプライアンスの徹底と統制環境の構築に問題があり、また関係会社の業務プロセスに不備があったことによるものであります。
なお、当連結会計年度末日までにこれらの不備が是正されなかった理由として、当社及び関係会社が小規模組織であることから、整備を完了させるための人的要因と時間的な制約があったことにより、内部統制の構築が困難であったためであります。
一方、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、人員等の制約はあるものの、全社的な内部統制、決算・財務報告に係る内部統制、業務プロセスの再構築を実施し、翌事業年度においては適切な内部統制を整備・運用する方針であります。

付記事項

該当する事項はありません。

特記事項

該当する事項はありません。

監査法人 かがやき監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
129
企業名 ステラ・グループ株式会社 市場 大証2部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、重要な欠陥に該当すると判断した。したがって、当事業年度末日時点において、当係る内部統制は有効ではないと判断した。
 

 
 平成22年2月期(自 平成21年3月1日 至 平成22年2月28日)の特別損失の計上に関して、連結子会社である株式会社オーエー・システム・プラザ(以下、「OA社」という。)の徳島店の土地の減損分のうち240百万円が過大に計上されていたことが判明した。これは、平成19年2月期の中間決算(自 平成18年3月1日 至 平成18年8月31日)において、平成18年6月20日付でOA社を当社の持分法適用会社から連結子会社に変更し、当社の連結の範囲に含める際に、土地を簿価から不動産鑑定評価額まで評価減する経理処理を行っていたことを、当社の平成22年2月期の減損処理時に見落としたものである。
 これにより当社は、過年度における決算訂正を行い、平成22年2月期の有価証券報告書及び平成23年2月期第1四半期報告書について訂正報告書を提出した。
 これらの事実は、当社の全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに関する内部統制において、臨時的に発生した事象を適切に会計処理に反映するためのプロセスが不十分であったために生じたものである。
 以上のことから、当社の全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに関する内部統制に重要な欠陥があったため、誤った会計処理が行われ、かつ、その発見に遅れを生じさせたものと認識している。
 なお、上記事実は当事業年度末日後に発覚したため、当該重要な欠陥を当事業年度末日までに是正することができなかった。
 

以上

付記事項

特記事項

監査法人 フロンティア監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

訂正内部統制報告書において表明。

130~131
企業名 株式会社リンコーコーポレーション 市場 東証2部
その内容

下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、重要な欠陥に該当ると判断いたしました。従って、当事業年度末日時点において当社並びに連結子会社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
当社の連結子会社である臨港商事株式会社において、平成22年7月に取引先に対する決裁権限を超えた金融支援や滞留債権の入金消込の操作などによる不適切な経理処理が行われていたことが判明いたしました。また、これは同社元社長及び前社長の独断により行われ、当社にこれらの実態や回収可能性に対する報告義務を怠るだけでなく、事実を隠蔽するため意図的に滞留債権の発生を遅延させるべく不適切な経理処理が行われておりました。
なお、これに伴い当社は、過年度の決算を訂正するとともに平成18年3月期から平成22年3月期までの有価証券報告書、半期報告書、四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
臨港商事株式会社における取引先への金融支援及び不適切な経理処理が実行され発見が遅れたのは、同社元社長及び前社長の主導により、営業担当者と経理担当者が共謀して行われたことによるものですが、同社の全社的内部統制において、経営者のコンプライアンス意識の希薄さ及び取締役会のガバナンスが機能しておらず、同社の統制環境に不備があること、また、決算・財務報告プロセスの貸倒引当金に係る不備並びに債権・手形管理に係る業務プロセスにおいて、主に与信管理・決裁基準の徹底、組織間牽制が十分に機能していなかったこと、併せて当社のグループ全社管理体制において、モニタリングが不十分であったことによるものと認識しております。

付記事項

 評価結果に関する事項に記載した不備については、本訂正報告書提出時点において是正が完了しておりません。
 当社としては、財務報告に係る内部統制の重要な欠陥に至った原因分析及び問題点の抽出結果に基づき、以下の是正措置・再発防止策を骨子として具体策の策定・実行に着手しており、外部調査委員会の提言を踏まえて、平成23年3月期中に重要な欠陥の是正を完了する予定であります。
 1 管理体制の強化
  (1)当社の連結子会社管理体制

① 危機管理体制の強化

② 連結子会社役員人事の当社支配の強化

③ 当社内部統制グループの監査機能の強化

④ 連結子会社経理に関する定期的なチェック体制の整備

⑤ 社内融資制度MCSの運用の厳格化

  (2)連結子会社の内部統制機能(監視体制)の強化

① 取締役会の見直し

② 連結子会社,管理職の人事交換

③ 連結子会社に対する内部通報制度の周知徹底

④ 当社ITシステムの導入

 2 全社的な法令遵守意識(倫理規範意識)の涵養
  (1)全社的な法令遵守教育の実施

① 当社及び連結子会社役員並びに従業員に対するコンプライアンス教育研修

② 社及び連結子会社役員並びに従業員に対する経理教育の実施,経理規則の再周知

特記事項

監査法人 新日本有限責任監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

訂正内部統制報告書にて、第149期(平成21年4月1日~平成22年3月31日)の訂正を表明。
その他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第148期(平成20年4月1日~平成21年3月31日)

重要な手続きが実施できないと表明した企業

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