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2026年8月公表「内部統制報告書」記載内容集計表

投稿日時:2026年09月01日(火)

 2026年8月1日以降、8月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
13
重要な手続が実施できないと表明した企業
0

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

1814~1818
企業名 株式会社アドバンスクリエイト 市場 東証プライム、福証、札証
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすものであり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 (1)2024年9月期に判明した連結子会社の株式会社保険市場における不備

当社は連結子会社の株式会社保険市場において、前連結会計年度末日後の会計監査の過程で、メディア事業及びメディアレップ事業の売上の一部について計上誤りがあったことが判明し、当該誤りが財務報告に与える影響が大きく重要性が高いと判断し、前連結会計年度末日において開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。なお、当該開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は全て前連結会計年度の連結財務諸表に反映されております。
 当社は、当該事実を真摯に受け止め、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識し、開示すべき重要な不備を是正するために策定した改善措置を実行し適切な内部統制の整備及び運用を図ってまいりましたが、後記(2)に記載のとおり、2026年9月期に第三者委員会の調査により、識別されてなかった新たな開示すべき重要な不備が判明いたしました。

  具体的な不備の内容は以下のとおりです。
 
① 全社的な内部統制における不備
 Ⅰ.統制環境の不備
  ・収益認識の会計処理判断に必要十分な情報が、経理部門に共有される仕組みの検証不十分

 当該誤りは、広告掲載枠の確保・提供により履行義務が充足される取引の一部について、顧客との契約内容の変化に関する情報が営業部門から経理部門に適切に連携されず、根拠証憑が不十分であったため従来型の取引が継続しているものと誤認した結果、決算数値の確認手続が十分に実施されなかったことによるものです。注文書等詳細な取引の根拠証憑の検証体制が十分ではありませんでした。

② 決算・財務報告プロセスにおける不備
  ・決算処理事項に必要な情報を組織的に収集する仕組みの検証不十分
   決算処理を行うにあたり、注文書等詳細な取引の根拠証憑の検証体制が十分ではありませんでした。
③ 業務プロセスにおける不備
 Ⅰ.売上計上の会計処理における根拠証憑に係る検証不十分

 売上報告及び売上計上の会計処理を行うにあたり、注文書等詳細な取引の根拠証憑の検証体制が十分ではありませんでした。

 Ⅱ.広告取引の契約内容変更時における会計処理に必要十分な情報の認識不足

 広告売上の売上計上において、役務提供(広告掲載)期間の終了及び売上回収が確認された売上計上済の取引について、事後に広告掲載期間が延長された場合には計上済の売上を修正する必要がありますが、変更内容の詳細が事業部門から経理部門に報告されず、経理部門による修正処理が行われませんでした。

 
 当該開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は全て過年度訂正後の連結財務諸表に反映されていますが、当事業年度末日後に判明した不備であったため、当該開示すべき重要な不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。
 
(再発防止策)
 ① 収益認識の会計処理判断に必要十分な情報が、経理部門に適時適切に共有される仕組みの整備

 顧客との契約内容や状況変化時の事前相談ルールの整備、売上計上の根拠証憑の見直し等、収益認識の会計処理判断に必要十分な情報が事業部門から経理部門に適時適切に共有される仕組みを整備いたします。

 ② 売掛金の回収管理と延滞債権管理の強化

 売掛金の回収管理と延滞債権管理を通じて、実態と会計処理の乖離を早期に発見できるよう検証体制を強化いたします。

 ③ 広告取引の契約内容変更時における手続きの強化
   契約内容変更発生時に事業部門から経理部門に報告する内容と手順の明確化
 
(2)2026年9月期に第三者委員会の調査により判明した当社及び連結子会社の株式会社保険市場における不備

 当社は、外部機関からの指摘により、当社及び広告代理店事業を行う当社等における過年度の一部の広告取引、ソフトウェアの資産計上等において、不適切な会計処理が行われていた疑義が発覚いたしました。当社は、これらの疑義の事実関係の解明を図るために、独立性及び専門性を有する第三者(弁護士及び公認会計士等)による調査が必要であると判断し、第三者委員会を設置することといたしました。
 当社は、2026年7月31日に第三者委員会の調査報告書を受領し、同報告書に記載された内容から、保険市場における過年度の一部の広告取引、当社におけるソフトウェアの資産計上等において不適切な会計処理が行われていたことが判明しました。
 これを踏まえ、当社は、過年度の決算を訂正するとともに、2021年9月期から2025年9月期までの有価証券報告書、2025年9月期の半期報告書、及び2024年9月期第1四半期から2024年9月期第2四半期までの四半期報告書について訂正報告書を提出することといたしました。
 当社は、改めて財務報告に係る内部統制の再評価を行った結果、以下のとおり、当社等におけるガバナンスについての実効性が不十分であり、全社的な内部統制が不十分であったこと、決算処理における適切な人員が不足していたこと、及び個別決算プロセスや業務プロセスにおいてリスク認識不足により統制が不十分であったことを認識しております。
 当社は、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いことから、開示すべき重要な不備に該当すると判断し、財務報告に係る内部統制の評価結果を訂正することといたしました。

 
① 全社的な内部統制における不備
 Ⅰ.統制環境の不備

・経営者を絶対的視する企業風土により、情報開示・コミュニケーションについての透明性が不十分であり、また社外取締役に十分な情報が提供されず、取締役会、指名・報酬・ガバナンス委員会等によるガバナンスが有効に機能していませんでした。

 Ⅱ.リスクの評価と対応の不備

・経営者による絶対的な企業風土により、経営者の意向に沿うための不正が発生しやすい組織構造となっており、また不正について識別しても指摘しにくい環境が醸成されていました。

 Ⅲ.統制活動の不備

・内部監査や会計監査で発見された事項について適時に報告、対策がなされておらず、また社外取締役に情報が提供されず取締役会等での議論が不十分でありました。

 Ⅳ.情報と伝達の不備
  ・発見された不備について報告・改善できる体制の構築が不十分でありました。
 Ⅴ. モニタリングの不備

 ・過度な業績プレッシャーにより経営者の「あるべき数値」に近づけるための実績報告がなされ、また、リスク認識が不足していたことで評価範囲外の業務プロセスから不備が発見されました。

② 決算・財務報告プロセスにおける不備
 ・決算処理事項に必要な情報を組織的に収集する仕組みの検証不十分
  決算処理を行うにあたり、注文書等詳細な取引の根拠証憑の検証体制が十分ではありませんでした。
 ・決算処理に必要な人材の不足

 決算処理を行うにあたり、経理部門の人員が不十分であり、広告売上にかかるチェック体制が十分ではありませんでした。

 
③ 個別決算プロセスにおける不備
 ・ソフトウェア、及びソフトウェア仮勘定プロセスの不備

 ソフトウェア、及びソフトウェア仮勘定プロセスにおいて、リスク認識が不足していたことにより統制が不十分でした。

 
④ 業務プロセスにおける不備
 Ⅰ.形骸化した証憑確認

 売上計上の運用ルールとして必要としている証憑と異なる書類での会計処理が可能となっており、本来確認すべき取引根拠の検証体制が十分ではありませんでした。

 Ⅱ.購買プロセスにおけるリスク認識の不足

 外注費等発注の購買プロセスにおいて、バーター取引リスクを認識しておらず、費用支払先に対して売上を計上する取引について取引の経済合理性や広告掲載の実態等、取引全体を確認・検証する統制が不十分でした。

 
 当該開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は全て連結財務諸表に反映されていますが、当事業年度末日後に判明した不備であったため、当該開示すべき重要な不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。

 当社といたしましては、こうした状況を認識、個々の不備に対して再発防止策を策定・実行し適切な内部統制の整備・運用を図っていくために、ガバナンス体制を再構築し、そのうえで早期に業績を回復させることが重要な課題であると認識して改善に取り組んでまいります。
 
 再発防止策の骨子として、当社代表を頂点とする企業風土及び権限構造を抜本的に改革することを根幹とし、第三者委員会の調査結果を踏まえた再発防止策の本旨を具現化すべく、以下の基本方針に沿って再発防止策を策定してまいります。
・当社代表の業務執行、人事、会計判断及び監査対応への影響力を遮断又は制度的に制限すること。
・企業風土改革を社外役員等の主導で進めること。
・取締役会及び社外役員による監督機能を実質化すること。
・経理部門、内部監査部門、監査役等が当社代表に忖度せずに適切にその職責を果たせる体制を整備すること。
・高リスク取引に対する実質的な会計・法務レビューを導入すること。
・内部通報及びエスカレーションの仕組みを再設計すること。
 
具体的には以下のとおりです。
 
(1)当社代表の影響力遮断及び院政防止
・経理財務、人事、コンプライアンス等の管理部門における決裁権限を、当社代表から管理部門を管掌する取締役に移譲いたします。併せて、管理部門管掌取締役は管理部門に係る業務執行の結果を取締役会に直接報告することとし、管理部門や管理部門管掌取締役に対する当社代表の影響力を遮断いたします。
 
・管理部門管掌取締役を改革担当取締役として、再発防止策の実行責任者といたします(詳細は後記(5))。
 
・改革担当取締役による権限行使の実効性を高めるため、当社の主要な株主(ガバナンスの客観性及び独立性を確保する観点から、当社代表及びその関係者を除きます)に対して、経理財務等の管理部門に、部長職以上等の一定の役職者の派遣を要請しております。
 
・当社では、取締役の選解任に関する株主総会議案の決定、各取締役の報酬等の内容の決定を行う取締役会の諮問機関として、指名・報酬・ガバナンス委員会を設置しているところ、当社代表を当該委員会の委員から外す等して、取締役の選解任案や報酬案の決定プロセスから排除することで、当社代表の取締役に係る人事・報酬に対する影響力を遮断いたします。
 
・重要な使用人(支店長や部長職以上等)についても、管理部門管掌取締役に採用、人事案の策定、評価等の決定権限を持たせる等し、当社代表の権限を制限いたします。
 
・取締役会等の会議体への報告事項、決議事項を改めて見直し、これらの会議体に適切に情報が共有される体制を整備し、当社代表に情報が集中しないようにいたします。
 
・監査法人と日常的にコミュニケーションを取る経理部門及び内部監査部門において、監査法人から受けた指摘や日々のコミュニケーション状況を議事録化し、管理部門管掌取締役に直接報告いたします。管理部門管掌取締役は、当該コミュニケーション状況を取締役会及び監査役会に定期的に報告することといたします。
 
・当社代表を含め、役員がメールやチャットで業務上の指示を行う場合は、他の役員へも同時に報告することといたします。
 
(2)社外取締役等によるメッセージ
・①業績目標よりも適正な会計処理を含むコンプライアンスを優先すること、②未達や失敗を隠さず早期に報告すること、③当社代表の意向に反する意見であっても尊重すること、④内部通報者を保護すること、⑤法令違反や不適切な会計処理等に関与した場合には役職に関わらず公正かつ厳正に対処すること、これらを明文化し、体制が刷新されたことを、改革担当取締役である管理部門管掌取締役と社外取締役との連名で社内外に対して、明確にメッセージを発信いたします。
 
・当社は、経営の透明性の向上とコンプライアンス優先の経営を徹底することをコーポレートガバナンスに関する基本方針としております。また、当社では「コンプライアンス規程」「倫理規程」及び「役員服務規程」等を定め、コンプライアンスの基本的な考え方を当社役職員に対して示しております。本件を踏まえてこれらの基本方針及び規程を改めて周知し、当社役職員に対し、コンプライアンスに対する自覚を一層促してまいります。
 
(3)社外取締役を中心とした取締役会への転換
・社外取締役と監査役会とのミーティングを定期的に開催します。また、経理部門、内部監査部門、監査法人等を適宜参加させることで、会計・財務に関わる事項、経営者関与取引、重要な非通例取引については、執行側を経由せず、社外取締役や監査役に直接報告される仕組みを設けてまいります。
 
・社外取締役と業務執行取締役との情報の非対称性を解消するために、例えば業績予想や予実管理に係る事項等の当社の事業継続に関わる重要な事項については、外部環境等も考慮のうえ、客観的な根拠に基づき、蓋然性の高い着地見込みを反映した取締役会資料を作成し議論を行います。また、会計上の影響や内部統制上のリスクについても取締役会資料に明示し、取締役会における議論をより充実した内容といたします。予算や業績見通しについては、実績に基づく保守的なシナリオと施策効果を織り込んだ上振れシナリオを区別した上で併記し、過度な業績プレッシャーを与えることがないよう、取締役会がそれぞれのシナリオの蓋然性を十分に検証し、適切な経営判断を下すことができる体制を構築してまいります。
 
(4)指名・報酬・ガバナンス委員会の実効化
・「(1)当社代表の影響力遮断及び院政防止」に記載したとおり、指名・報酬・ガバナンス委員会より当社代表を外し、当社代表の人事・報酬に対する影響力を遮断いたします。
 
(5)改革担当取締役及び再発防止策の継続モニタリング
・「(2)社外取締役等によるメッセージ」に記載したとおり、改革担当取締役を再発防止策の責任者として位置付け、再発防止策について全社で実行すべく、進捗確認・推進を行ってまいります。また、再発防止策の進捗状況については、定期的に取締役会に報告し、継続的なモニタリングを実施するとともに、社外取締役から改善に向けた助言を受けることを想定しております。
 
・改革担当取締役を委員長とした再発防止モニタリング委員会を設置し、再発防止策の実施状況について、継続的なモニタリングを行い、その結果を定期的に取締役会に報告いたします。また、再発防止モニタリング委員会の構成については、外部専門家の招聘も想定しております。
 
(6)収益認識に関する証憑要件及び承認プロセスの再設計
・引き続き、経理部門による複数証憑による収益根拠の確認を継続するとともに、経理部門による事業部門に対する監視・支援機能を強化することで、従前は認識できていなかった不正リスクをコントロールできるようにいたします。また、経理部門による確認プロセスが形骸化しないよう、第三線である内部監査室によるモニタリングを実施いたします。
 
(7)外注先に対する売上計上及びバーター取引リスクへの対応
・外注先、仕入先、業務委託先その他費用支払先に対して売上を計上する取引は、バーター取引、費用の値下げの見返りとしての売上計上等のリスクを伴うことから、経理部門及びコンプライアンス部門による事前確認、承認を必須といたします。
 
・当社取引先とのやり取りを含め、業務上の連絡において会社が管理できない私的連絡手段を使用することを明確に禁止し、その旨を社内規程に明記した上で、周知してまいります。
 
(8)第一線、第二線、第三線の役割の明確化
・第一線である事業部門においては、売上計上の根拠となる証憑を適切に作成・保存し、取引の実在性及び経済合理性を説明する責任を負うことを社内規程に明記いたします。第二線である経理・コンプライアンス部門においては、確認すべき証憑を社内規程に明記いたします。また、所定の証憑が不足する取引や高リスク取引については、第一線に対して追加確認を行い、証憑が揃わない場合には収益計上を行わない旨も社内規程に明記いたします。第三線である内部監査部門においては、形式的な書類確認に留まらず、取引実態、不正リスク、経営者関与取引、四半期末の売上急増、外注先に対する売上計上、手作業仕訳等に焦点を当てたリスクベース監査を実施いたします。
 
(9)三様監査及び監査法人との連携強化
・監査法人、監査役会、内部監査室による三様監査会議を定例化し、重要な会計上の論点、不正リスク、監査法人からの指摘事項等を定期的に共有し、連携を強化してまいります。
 
(10)不正リスクアセスメントの定期実施及び人事評価・管理職教育の見直し
・コンプライアンス部門等が中心になって、各事業部における不正リスクの特定及びリスク対応策の実行並びにそのモニタリングを行ってまいります。
 
・管理職に対する人事評価においては、現状、上席者もしくは在籍する部署の管掌役員が評価を行っておりますが、今後は、業績目標の達成度に限らず、コンプライアンスを重視した行動を行っているかも必須の評価項目とし、業績偏重の人事評価とならないようにしてまいります。また、管理職の立場にある者で部下に対して過度なプレッシャーを与えるおそれのある者については、管理職への適性を含めて評価いたします。
 
・当社では、従前より定期的な啓発活動として、コンプライアンス研修の実施やコンプライアンス通信の発行を行っております。本件を踏まえ、会計処理等に関するコンプライアンス意識のさらなる浸透を図るべく、不適切な会計処理の防止等に関する啓発活動を重点的に実施してまいります。例えば、外部講師を招いての役職・階層別の研修を継続的に行う等、現場の理解促進と管理職の育成につなげてまいります。また、役職員に対して定期的にアンケートを実施し、法令違反や不適切な会計処理等につながり得る事象の有無についてモニタリング及び監視を行ってまいります。
 
(11)リスク情報がエスカレーションされやすい制度の整備
・当社では、コンプライアンス規程により内部通報制度である「スピークアップ制度」について既に明文化しているものの、改めて、内部通報を行ったことを理由とする不利益取扱い禁止の実効性担保のため、匿名性の確保・情報管理の徹底といった観点から、制度を見直してまいります。
 
・スピークアップ制度の周知を継続するとともに、スピークアップ制度を利用せずとも、事案の軽重に関わらず、日常より相談等が行いやすい環境構築に向けた取り組みを継続してまいります。
 
(12)人材のリテンションプランの策定と実行
・退職者数や退職の要因等に関する状況を定期的に取締役会や指名・報酬・ガバナンス委員会等に報告し、人材流出リスクを重要な経営リスクとして位置付けた上で、離職の抑制及び人材の定着に向けた実効性のある対応を行ってまいります。例えば、第三者委員会の提言を踏まえ、CHRO(チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー)又はこれに相当する人事戦略責任者を新設し、リテンションプランの各種策定及び実行を推進してまいります。
 
・特に専門性が求められる部門(経理財務、内部監査、法務、リスク管理等)の人材採用及び育成を継続してまいります。
 
・役職員に対して定期的にアンケートを行い、職場環境、業務負荷その他当社で働くことに対する不安や悩みを把握いたします。アンケート結果は取締役会に報告し、議論を行うことで、人材の定着に向けた施策に反映してまいります。

付記事項

 当社は前連結会計年度において、過年度の決算を訂正し、2020年9月期から2023年9月期までの有価証券報告書及び2022年9月期第2四半期から2024年9月期第2四半期までの四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
 これは、当社は保険代理店事業における代理店手数料売上の計上方法として、将来受け取る代理店手数料の金額を見積り、その割引現在価値合計額を売上として計上する方法(以下「PV計算」といい、PV計算により計上された売上を「PV売上」という。)を採用しておりますが、前任の会計監査人であった桜橋監査法人より、PV計算の結果の一部について実態との乖離が見られるため見積りの再検証が必要であるとの指摘を受け、社外の独立した第三者である弁護士及び社外監査役から構成される調査委員会を組成し、調査委員会の調査報告書及び追加調査報告書(以下「調査報告書等」という。)により、PV計算の見積り誤りにより過年度を含む売上高の計上誤りがあったことが判明したことによるものです。
 当社は、調査委員会からの調査報告書等の受領が前連結会計年度末日後であったこと、是正すべきPV計算の実態との乖離額の算定作業に時間を要したことから、当該開示すべき重要な不備を前連結会計年度末日までに是正することができず、前連結会計年度末日時点において当社グループの内部統制は有効でないと判断いたしました。なお、その際に識別した内部統制の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、全て前連結会計年度の連結財務諸表及び個別財務諸表に反映しております。
 当社は、当該事実を真摯に受け止め、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識し、調査委員会からの指摘並びに提言を踏まえ、開示すべき重要な不備を是正するために以下の改善措置を実行し適切な内部統制の整備及び運用を図ってまいりました。再発防止策の実施、運用においては、業務の更なる高度化に取り組む中で、業務のDX化やAIの積極的活用等も視野に入れ、再発防止策の徹底及び継続的な改善を図ってまいります。
 

(中略)

 
 ・連結子会社の株式会社保険市場における不備

 当社は連結子会社の株式会社保険市場において、前連結会計年度末日後の会計監査の過程で、メディア事業及びメディアレップ事業の売上の一部について計上誤りがあったことが判明し、当該誤りが財務報告に与える影響が大きく重要性が高いと判断し、前連結会計年度末日において開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。なお、当該開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は全て前連結会計年度の連結財務諸表に反映されております。
 当社は、当該事実を真摯に受け止め、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識し、開示すべき重要な不備を是正するために以下の改善措置を実行し適切な内部統制の整備及び運用を図ってまいりました。

 
1.収益認識の会計処理判断に必要十分な情報が経理部門に適時適切に共有される仕組みの整備
 ・営業収益計上細則における広告収入の収益認識基準を明記し、規定を改定いたしました。

・売上計上項目の分類を再定義し売上計上根拠証憑に明記すること及び役務提供に係る証憑を追加することをルール化し、収益認識の会計処理判断に必要十分な情報が事業部門から経理部門に適時適切に共有される仕組みを整備し実行しております。

 
2.売掛金の回収管理と延滞債権管理の強化

 請求書発行は経理課が事業部門の依頼に基づいて行っておりますが、取引先の債務認識と当社の債権認識を一致させるため、原則売上計上と請求書発行を同月に行っております。イレギュラー発生時には都度事業部門から経理部門に連携し、収益認識の会計処理判断に必要十分な情報が事業部門から経理部門に適時適切に共有される仕組みを整備し実行しております。

 
 以上の結果、前連結会計年度の連結子会社の株式会社保険市場における不備は是正されたと判断いたしましたが、2026年9月期において、外部機関からの指摘により、当社及び広告代理店事業を行う当社の完全子会社である株式会社保険市場(以下、「保険市場」といい、当社と合わせて「当社等」という。)における過年度の一部の広告取引、ソフトウェアの資産計上等において、不適切な会計処理が行われていた疑義が発覚いたしました。当社は、これらの疑義の事実関係の解明を図るために、独立性及び専門性を有する第三者(弁護士及び公認会計士等)による調査が必要であると判断し、第三者委員会を設置することといたしました。
 当社は、2026年7月31日に第三者委員会の調査報告書を受領し、同報告書に記載された内容から、2025年9月期において、保険市場における一部の広告取引において、売上計上の誤り(以下、「本件」という。)が判明しました。本件が財務報告に与える影響が大きく重要性が高いと判断し、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
 当社は、改めて財務報告に係る内部統制の再評価を行った結果、業務プロセスにおいてリスク認識不足により統制が不十分であったことを認識しております。
 当社は、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いことから、開示すべき重要な不備に該当すると判断し、財務報告に係る内部統制の評価結果を訂正することといたしました。
 業務プロセスにおける不備の内容については、以下のとおりと考えております。
 
広告取引の契約内容変更時における会計処理に必要十分な情報の認識不足
 広告売上の売上計上において、役務提供(広告掲載)期間の終了及び売上回収が確認された売上計上済の取引について、事後に広告掲載期間が延長された場合には計上済の売上を修正する必要がありますが、変更内容の詳細が事業部門から経理部門に報告されず、経理部門による修正処理が行われませんでした。
 当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために、以下の再発防止策を講じて適正な内部統制の整備・運用を図ってまいります。
 
(再発防止策)
3. 広告取引の契約内容変更時における手続きの強化
  契約内容変更発生時に事業部門から経理部門に報告する内容と手順の明確化
 

以上

特記事項

監査法人 あおい監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:-

備考

訂正内部統制報告書にて、第30期(2024/10/1-2025/9/30)の訂正を表明。
その他に以下の会計年度において同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第29期(2023/10/1-2024/9/30)1815
 第28期(2022/10/1-2023/9/30)1816
 第27期(2021/10/1-2022/9/30)1817
 第26期(2020/10/1-2021/9/30)1818

1819~1824
企業名 Abalance株式会社 市場 東証スタンダード
その内容

 当社は、2024年3月13日の監査等委員会による有償支給取引に係る調査報告書及びそれに伴う有価証券報告書の訂正について再調査し、併せてその他の取引について精査する必要があると判断し、2025年9月2日に第三者委員会を設置いたしました。
 その後、2025年12月17日に第三者委員会より「調査結果報告書」を受領し、再発防止策の提言を受けました。当社は、この提言が客観的にみて公平かつ十分な調査のもと行われたとはいえないものであったと認識し同報告書における個別の案件も含め、更なる詳細な検証を進めたうえで適切な再発防止策を講じる必要があると認識し、2026年1月8日に検証委員会を設置いたしました。また、当社及び2025年3月31日付で当社と合併した元連結子会社Abit株式会社に関し、過去(2019年6月期及び2020年6月期)に売上計上された取引の会計処理について疑義がある旨の指摘を受け、事実関係を調査するため、2026年4月27日に外部専門家で構成される調査委員会を設置いたしました。当社は、2025年12月17日付「第三者委員会の調査結果報告書公表に関するお知らせ」、2026年2月26日付「検証委員会の検証報告書公表に関するお知らせ」及び2026年7月3日付「調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、これらの調査結果および当社側の自主点検における追加検出事項等の影響を過年度に遡って訂正する必要があると判断し、2021年6月期から2025年3月期の有価証券報告書、2021年6月期第1四半期から2024年6月期第3四半期までの四半期報告書並びに2025年3月期中間期及び2026年3月期中間期の半期報告書について訂正報告書を2026年8月18日に提出いたしました。
 当該訂正の原因となった事実関係及びその背景について調査及び検証を行った結果、当社グループにおける財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況について検証した結果、当社グループにおいては、関連当事者取引、非定型・重要取引、海外子会社における重要取引及び重要な会計上の判断を伴う事項に関し、これらを全社的に適時かつ適切に把握し、その財務報告への影響の重要性を評価したうえで、必要な是正及び改善につなげるための内部統制が十分に機能していない状況が認められました。
 具体的には、以下のような不備を認識しております。
 

1.重要情報及び重要な会計判断に関する情報共有及び検証体制が十分に機能しておらず、関係部署間で必要な情報の収集、伝達及び共有が適時かつ適切に行われていなかったこと

 

2.取締役会、監査等委員会、内部監査及び会計監査人による牽制・監督機能並びに相互牽制機能が十分に発揮されず、重要事項に対する検証、是正及びフォローアップが実効的に行われていなかったこと

 

3.関連当事者取引、非定型取引、海外子会社取引、重要な会計上の見積り及び開示判断に係る財務報告リスク並びに不正リスクについて、十分な識別、評価、再評価及び対応が行われていなかったこと

 

4.経理部門を中心とする財務報告関連部門において、業務の複雑性及び財務報告リスクに見合う人的基盤及び専門性が十分に確保されておらず、重要な会計判断、決算処理及び開示判断に係るレビュー及び検証機能が十分に機能していなかったこと

 

5.内部統制上の不備及び重要事項に対する是正措置並びにフォローアップを十分に機能させるためのモニタリング体制が整備及び運用されていなかったこと

 
 これらの不備の背景として、経営者は事業規模の拡大及び財務報告リスクの増大に応じて、国内外のグループ会社を含む内部統制体制、経理体制及びモニタリング体制の整備及び強化を十分に実施できておらず、重要な取引及び事象並びに重要な会計判断に適切に対応するための統制環境が十分に構築されていませんでした。
 
 その結果、重要情報及び重要な会計判断に関する情報が組織内で十分に共有及び検証されず、関係部署間の連携及び相互牽制並びにチェック機能が十分に機能していない状況が認められました。
 
 また、取締役会、監査等委員会、内部監査及び会計監査人による牽制・監督機能、財務報告リスク及び不正リスクの識別・評価・再評価、重要情報の収集・伝達・共有並びに是正措置及びフォローアップを行うモニタリング体制が十分に機能していませんでした。
 
 加えて、海外子会社における重要取引及び非定型取引に関し、東京本社において当該取引に係る会計上の論点を適時かつ十分に識別し、必要な会計処理方針を策定し、海外子会社及び関係部署へ伝達するための統制が十分に整備及び運用されていませんでした。
 
 その結果、グループとして海外子会社においても重要取引に係る会計処理及び報告に関する統制が十分に構築されず、必要な決算処理が財務報告に適切に反映されない状況が認められました。
 
 これらの不備は、統制環境、リスク評価、情報と伝達及びモニタリングに係る全社的な内部統制並びに決算・財務報告プロセスに影響を及ぼすものであり、財務報告の信頼性に重要な影響を与える可能性があることから、開示すべき重要な不備に該当すると判断しております。
 
 上記の開示すべき重要な不備には、内部統制の評価基準日後に実施した調査等により判明した事項が含まれておりますが、これらの不備は当該評価基準日時点において既に存在していたものと判断しております。
 
 なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する現時点で認識している必要な修正は、連結財務諸表に反映しておりますが、連結財務諸表注記追加情報(不適切会計処理に関する調査及び検証の状況について)に記載のとおり、グループ全体として有償支給取引に関連する内部統制が構築されておらず、複雑な資本構造や複数子会社を経由する取引構造により、同取引を網羅的に把握することが困難な状況となっております。
 
 この結果、連結財務諸表に重要かつ広範な影響を及ぼす可能性がありますが、その影響を反映させる場合における連結財務諸表項目及び金額並びに注記が明らかでないため、連結財務諸表には反映しておりません。
 
 当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識しており、開示すべき重要な不備を是正するため、内部統制体制、経理体制及びモニタリング体制の見直し及び強化を進め、適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任中部総合監査法人 監査意見

財務諸表監査:意見不表明
内部統制監査:意見不表明

備考

上記の他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第26期(2024/7/1-2025/3/31)1820
 第25期(2023/7/1-2024/6/30)1821
 第24期(2022/7/1-2023/6/30)1822
 第23期(2021/7/1-2022/6/30)1823
 第22期(2020/7/1-2021/6/30)1824

1825
企業名 サイバーステップホールディングス株式会社 市場 東証スタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすものであり、開示すべき重要な不備に該当するため、当連結会計年度末日(2026年5月31日)現在において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断しました。
 

 
 当社は、2025年10月3日付の基本合意書締結及び同年10月20日付の株式譲渡契約書締結(以下、本株式譲渡契約)とクロージングへの期間を経て、2026年1月14日付でクロージングの要件が成立したため、株式譲渡の方法によりコンタクトセンター(テレマーケティング)事業等を営む、株式会社3rd(以下、対象会社)を完全子会社化(取得価額1,250百万円)いたしましたが、本株式譲渡契約の譲渡価額の支払については、本株式譲渡契約の締結前に、当該譲渡価額と同額の預託金の支払を行う覚書を締結予定でありましたが、当該覚書の締結手続が完了しないまま預託金の支払が実行されていたこと、また、支払時に契約締結状況の確認が十分に行われていなかったことなど、契約締結管理及び支払承認に係る社内統制が十分に機能していなかったことを認識しております。
 また、本株式譲渡契約の締結から、クロージングの過程において、対象会社の月次業績の進捗状況等を検証した結果、当初の事業計画とのマイナスの乖離があり、対象会社の事業計画の達成可能性について慎重な検証を要するとの認識に至ったことと、当社の監査法人から本件株式譲渡契約の譲渡価額の妥当性について指摘を受けたことも踏まえ、2025年12月10日付で、売主との間でクロージング後1年以内に限り、対象会社の事業計画の達成状況等に応じて譲渡価額を減額できる旨の覚書を締結し、さらに、当社は、譲渡価額の減額が発生する可能性があること等を踏まえ、2026年1月13日付で、売主との間で、クロージング後1年以内に限り、売主に対して譲渡価額相当額の保全義務を課す旨の覚書(以下、本覚書)を締結いたしました。しかしながら、本覚書により保全を求めた譲渡価額相当の要保全額の実在性について十分な確認を行うことができず、また、これらの確認をモニタリングする体制が十分に機能しなかったことを認識しております。
 
 あわせて、対象会社の事業計画の達成状況等に応じて譲渡価額の減額交渉を行うよりも、本件株式譲渡契約を合意解約した上で、譲渡価額全額の返還を受けることが、当社の会計処理及び財務リスク回避の観点から適切であると判断したため、2026年7月14日開催の取締役会の承認を経て、売主との間で、本件株式譲渡契約を合意解約し、同契約に基づく譲渡価額全額の返還を受けること等を内容とする合意書を締結したことから、本覚書により保全を求めた譲渡価額相当の要保全額である1,250百万円を仮払金へと修正を行いました。しかしながら、2026年5月期決算の期末日において、上述のとおり譲渡価額相当の要保全額の実在性について十分な確認を行うことができていなかったことを受け、仮払金の性格および回収可能性の判定を十分に行うことができなかったため、決算短信の開示内容等を修正することとなりました。
 
 当社は、これらに記載した開示すべき重要な不備が生じた理由として、以下を認識しております。
 重要な投資の承認・実行に係る統制の不備として、本株式譲渡契約の締結準備中に譲渡価額の支払が実行されたこと、及び、実行後のモニタリング統制の不備として、本覚書により保全を求めた譲渡価額相当の要保全額の実在性の確認、モニタリングを行う体制が不十分であったこと、また、決算・財務報告プロセスの不備として、本件株式譲渡契約に基づく譲渡価額全額の返還に伴い、当該要保全額がそのまま振替処理された仮払金の性格及び回収可能性の判定を十分に行うことができなかったこと。
 
 なお、当該開示すべき重要な不備の識別が当連結会計年度末日以降となったため、当連結会計年度末日までに是正することができませんでした。
 
 当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を十分認識しており、開示すべき重要な不備を是正し、適切な内部統制の整備・運用を図るために、以下の取り組みを行ってまいります。
 
[再発防止に向けた是正措置]
 1.重要な投資の承認・実行に係る統制における改善措置について
  (1)決裁規程等の整備

 ① 取締役会決議事項(1,000万円以上の投資・出資等)について、社外取締役を含めた取締役会での審議・承認を徹底します。
 ② 1,000万円以上の資金移動(前渡金・預託金を含む)の申請時に、経理部長及び財務部長が取締役会決議の有無を確認する体制とします。

  (3)契約実務の見直し

 ① 譲渡対価等の支払時期は原則としてクロージング後とし、クロージング前の資金移動が必要な例外的な場合には、取締役会の事前承認を必須とします。
 ② 資金移動を申請する際には、決議日・契約締結日・支払予定日の整合性について、経理部長及び財務部長が最終確認を行います。

  (4)意思決定・会議体運営に関する改善
   ① 取締役会等の意思決定機関においては、事前検討を含め付議事項の詳細な確認を行います。
   ② 取締役会の議事録は作成後に内容を確定させ、関係者への共有および速やかな承認手続を行います。
 
 2.実行後のモニタリング統制の不備における改善措置について
  (1)保全状況の確認プロセスの新設

 ① 覚書等で合意した保全措置について、財務部において四半期ごとに実在性および回収可能性の確認を行います。
 ② 当該保全措置の回収可能性等に疑義が生じた場合は、速やかに弁護士や公認会計士等の外部専門家へ相談する体制とします。

   ③ 必要に応じて、相手方への直接確認(確認書の送付等)を実施します。
  (2)経営層への報告体制の強化

 ① 事業計画との乖離や保全措置に懸念が生じた場合は、速やかに取締役会に報告し、対応策を検討する体制とします。

 
 3.決算・財務報告プロセスの不備における改善措置について
  (1)会計処理判定プロセスの厳格化

 ① 例外的な会計処理(契約変更、仮払金等の振替など)が発生する案件について、担当部署から財務部長への事前相談を義務化します。

 

 ② 勘定科目の修正・変更時における資産性・回収可能性の判定について、財務部長による確認を徹底します。

  (2)財務・会計上の外部専門家意見の集積体制

 ① 複雑または不確実性の高い取引の会計処理に際しては、必要に応じて公認会計士等の外部専門家へ事前意見照会を行います。
 ② 専門家の見解を踏まえた処理方針について整理を行い、監査法人への迅速な提示・協議につなげます。

  (3)監査法人との早期コミュニケーション強化

 ① 重要な契約変更や資金の返還請求等が発生した場合は、決算期末を待たずに監査法人へ速やかに相談・共有を図る運用とします。
 ② 会計上の留意事項や評価判断の根拠について早期に意見交換を行い、認識の齟齬を防ぐ体制を整備します。
付記事項

 「3 評価結果に関する事項」に記載した財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備について、当事業年度の末日(2026年5月31日)後に以下の事実が発生したため、付記いたします。
 
 1.株式譲渡契約の合意解約及び譲渡価額相当額の返還に関する合意と株式の全部の返還

当社は、株式会社3rd(以下、「対象会社」)の事業計画の達成状況等に応じて譲渡価額の減額交渉を行うよりも、本件株式譲渡契約を合意解約した上で、譲渡価額全額の返還を受けることが当社の会計処理および財務リスク回避の観点から適切であると判断いたしました。
 これに伴い、2026年7月14日開催の取締役会の承認を経て、売主との間で本件株式譲渡契約を合意解約し、本件株式譲渡契約に基づく譲渡価額全額(1,250百万円)の返還を受けること等を内容とする合意書を締結し、本件解約合意に基づき、2026年7月27日までに、売主から既に支払済みの取得価額1,250百万円の全額の返還を受け、同日付けで、当該取得価額全額の返還を受けることと引き換えに、当社が保有する対象会社の株式の全部を売主に返還いたしました。なお、現時点では、対象会社の株式を再取得する予定はございません。

 
 2.期末日後に実施した是正措置

当社は、「3 評価結果に関する事項」に記載した開示すべき重要な不備を認識し、再発防止に向けて当事業年度の末日以降、内部統制報告書提出日までに以下の是正措置を実施いたしました。

 
  (1)重要な投資の承認・実行に係る統制の見直し

① 取締役会決議事項(1,000万円以上の投資・出資等)について、社外取締役を含めた取締役会での審議・承認を徹底するよう運用の厳格化および見直しを行いました。

② 1,000万円以上の資金移動(前渡金・預託金等を含む)の申請時に、経理部長及び財務部長が取締役会決議の有無や事前確認(決議日・契約締結日・支払予定日の整合性確認)を行う確認体制を構築いたしました。

③ 1,000万円以上の投資・出資等について、契約締結前における外部専門家によるデューデリジェンスおよび契約内容の確認を必須とするとともに、支払時期を原則クロージング後とする契約実務の見直しを行いました。

④ 取締役会等の意思決定機関における事前検討を含めた付議事項の詳細確認、および議事録の速やかな確認・承認手続の徹底を図りました。

  (2)実行後のモニタリング体制並びに決算・財務報告プロセスの強化

① 覚書等で合意した保全措置について、財務部において四半期ごとに実在性および回収可能性の確認を行うとともに、疑義が生じた場合は速やかに外部専門家へ相談する体制を整備いたしました。

② 事業計画との乖離や保全措置に懸念が生じた場合に、速やかに取締役会へ報告し対応策を検討する体制を強化いたしました。

③ 例外的な会計処理(契約変更、仮払金等の振替等)が発生する案件における財務部長への事前相談、および勘定科目変更時等の資産性・回収可能性に関する判定確認を徹底いたしました。

④ 複雑・不確実性の高い取引の会計処理に関して外部専門家への意見照会体制を整えるとともに、重要な契約変更や返還請求等の発生時における監査法人との早期協議体制を強化いたしました。

 
 当社は、上記の取り組みを踏まえ、引き続きこれらの是正措置の運用の定着および評価を図り、財務報告の適正性を担保するための内部統制体制の構築を進めてまいります。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人アリア 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
1826
企業名 コタ株式会社 市場 東証プライム
その内容

 2026年3月27日、第三者による不正アクセス(サイバー攻撃)により、一部のサーバー等がランサムウェアに感染しシステム障害が発生したことから、さらなる被害の拡大を防ぐために、すべてのサーバー等をネットワークから遮断する等の措置を実施いたしました。
 当社は本件が与える事態の重要性に鑑み経営危機対策本部を設置し、外部専門家との連携のもとフォレンジック調査を実施することで、システム障害の影響範囲、情報漏洩の可能性等に関する調査を進めました。
 同時に、決算業務の継続を最優先事項と位置づけネットワーク及びシステムの早期復旧を目指しましたが、システム障害の影響により財務諸表等を作成するために必要なデータ等を取得できず手作業等による決算作業を行ったことに加え、監査法人による監査手続きにも通常以上の日数を要した結果、年度末決算業務に遅延が生じ法定期限内に有価証券報告書を提出できない状況となりました。
 当社は本件の原因と対応策について外部専門家からの報告も踏まえて検討した結果、従前よりサイバーセキュリティの重要性を認識し一定の対応策は講じていたものの、リスク評価及びその対応策に不十分な点があり、結果として有価証券報告書の提出遅延となった事態の重要性に鑑み、当社の全社的な内部統制及びITに係る全般統制に開示すべき重要な不備があると判断いたしました。
 なお、開示すべき重要な不備は、サイバー攻撃を受けた2026年3月27日に判明したため、期末日までにこの状況を是正することができませんでした。
そのため、2026年3月末時点における当社の財務報告に係る内部統制は開示すべき重要な不備があるため有効でないと判断しております。

付記事項

 当社は、本件を厳粛に受け止め経営上の重要課題の一つとして認識していることから、再発防止及びサイバーセキュリティのより一層の強化に取り組んでおります。
 まず、外部専門家と連携し侵入経路、被害範囲及び発生原因に関する詳細なフォレンジック調査・分析を実施するとともに、特定された脆弱性に対しては速やかに是正措置を講じております。
 また、多様な攻撃手法を想定した横断的な点検を実施し、潜在リスクの洗い出し及び対策の優先順位付けを行うことで、再発リスクの低減に努めております。
 技術的対策としては、ネットワーク及びシステムの監視体制をより一層強化し、セキュリティソリューション等の導入により、不審な挙動の早期検知及び迅速なインシデント対応を可能とする体制を構築しております。
 当社は、これらの多層的な施策を着実に実行するとともに、環境変化や新たな脅威動向を踏まえた継続的な見直しと改善を行うことで、サイバーセキュリティの一層の強化に努めてまいります。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人和宏事務所 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

重要な手続きが実施できないと表明した企業

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