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2025年12月公表「内部統制報告書」記載内容集計表

投稿日時:2026年01月05日(月)

 2025年12月1日以降、12月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
3
重要な手続が実施できないと表明した企業
0

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

1750
企業名 株式会社ANAPホールディングス 市場 東証スタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でなかったと判断しました。
 
 当社グループは、2024 年8月20日付「代表取締役の異動並びに取締役候補者及び監査役候補者の選任に関するお知らせ」にて開示した、代表取締役の異動並びに取締役候補者及び監査役候補者の選任を同年11月26日開催の臨時株主総会の承認決議を得て行い、以降、これらの取締役及び監査役で構成される取締役会メンバー(以下総称して「前経営陣」といいます。)で、2024 年12月20日付「事業譲渡に向けた基本合意書締結のお知らせ」にて開示した、株式会社TLC(以下「TLC」といいます。)のエルセーヌ事業・リフレーヌ事業を譲り受け(以下「本事業譲渡」といいます。)、当社が新たに設立する子会社(当社100%出資)にて当該事業を継続することを目的とした基本合意書(以下「本基本合意書」といいます。)をTLCとの間で締結し、本基本合意書に基づき、当社子会社(株式会社AEL及び株式会社ARF)を設立し、本事業譲渡を推進して参りました。
 本事業譲渡は、前経営陣のうち、主に、元取締役社長である湯浅慎司及び元取締役池直将らが主導で進められたものですが、2025年8月期中において業務提携契約及び物品売買契約等の契約形態を用いて当社子会社(株式会社AEL及び株式会社ARF)をしてTLCから取得させた資産について、同期末の決算にあたり、いずれも減損損失(株式会社AELは2,545,106千円の減損損失(長期前払費用償却2,085,910千円、固定資産459,196千円)を計上、株式会社ARFは、944,750千円の減損損失(長期前払費用償却841,628千円、固定資産103,122千円)を計上したことから、当社グループは、本基本合意書の締結から本事業譲渡の契約形態の変更を経て上記減損損失の計上に至った経緯に関する事実関係の正確な把握のために、外部専門家から構成される調査チームを設置して第三者的調査を実施しております。
 このほかにも、前経営陣は、2025 年1月14日付「会社分割(新設分割)に関する基本方針決定のお知らせ」にて開示した、当社の服飾雑貨の企画販売事業を会社分割 (新設分割)により新設会社(株式会社ANAP)に承継させるとともに、「株式会社ANAPホールディングス」へと商号変更し、持株会社化すること(以下「本持株会社化」といいます。)を推進しましたが、本持株会社化を経て2025年8月期末の決算にあたり、当社の100%子会社となった株式会社ANAPも149,797千円の減損損失の計上を要することとなりました。
 とりわけ、事業譲渡等により取得した資産を取得した事業年度において直ちに減損損失を計上することは通常あってはならないものであり、その問題を端緒として、現代表取締役社長である川合林太郎の主導の下で、2025年7月4日付「役員の異動に関するお知らせ」にて開示した、それまで取締役社長として取締役会議長を務め、当社取締役会での意思決定を主導してきた元取締役湯浅慎司の平取締役への降格を皮切りに、前経営陣の更迭を進め、同年11月28日開催の第34回定時株主総会の承認決議を得て選任された取締役及び監査役により構成され、現代表取締役社長である川合林太郎が議長を務める取締役会(以下、そのメンバーを「現経営陣」といいます。)は、こうした減損損失を計上するに至った原因及び開示すべき重要な内部統制の不備として以下の事項を識別しております。
 
(1)開示すべき重要な不備
 全社的な内部統制における不備の具体的な内容
 1.前経営陣のコンプライアンス意識の欠如
 2024年10月以降、前経営陣のコンプライアンス意識の欠如により、今般減損損失を計上した株式会社AEL、株式会社ARF及び新設分割後の株式会社ANAPの経営について、各社の取締役会の構成メンバーの選定を含めた一連のプロセスが前経営陣において、特に、当社の取締役会議長を務めていた元取締役社長であった湯浅慎司の主導で推進され、当社及び当社子会社の取締役会ではいずれも表見的な意思決定のプロセスに終始し、本質的な議事運営が十分されてこなかったと認識しております。
 
 2.相互牽制機能の不全
 本事業譲渡の目的を実質的に実現するために株式会社AEL及び株式会社ARFが行ったTLCからの資産取得にあたっての財産評価プロセスの妥当性、合理性及び事業性について、取締役会・監査役会において十分な審議が行われることなく、当社の取締役会議長を務めていた元取締役社長であった湯浅慎司の主導で強引に意思決定が行われた疑いがあると認識しております。
 また、新設分割後の株式会社ANAPのBASICKS事業の事業譲渡にあたっての財産評価プロセスの妥当性・合理性について、同社の前代表取締役社長であった池直将の主導で同社の取締役会・監査役において十分な審議が行われず、また、親会社における株式会社ANAPホールディングスの取締役会の意思決定の場においても同社から十分な資料の提示、説明が行われることなく意思決定が行われた疑いがあるものと認識しております。
 
3.管理部門の機能不全
 管理部門として取引の相手方について、当社グループとして適切な取引先であるか、利益相反がないか、また契約内容について会計処理の方針、税務対応等の十分な検証が行われず、意思決定のための重要な判断を行うべき取締役会の構成員が受けるべき法的助言を適切に取得せず、取締役会の一部の構成員の意見に漫然と従い、コンプライアンスについての十分な検証が、管理部門において行われていなかったと認識しております。
 
 4.監査役監査の機能不全
 監査役は、取締役会の意思決定にプロセスにおいて十分な審議を図るべきことを監視する立場にあるにもかかわらず、特段異議を述べることなく、取締役会の意思決定について十分に審議されたものと判断しております。
 
 決算・財務報告プロセスにおける不備の具体的な内容
 当社では、上記のような全社的な内部統制における不備が存在したことから、企業結合に関する会計基準109項に則った扱いを行うことにより、対象資産に対する減損の検討をした結果、減損の兆候があるものと判断しました。
 こうした減損の兆候が存在する資産に対して減損損失の認定を行うかどうかの判定を行うことになりますが、以下の理由から決算・財務報告プロセスにおいても重要な不備が存在しているものと判断しております。
 
 1.減損処理手順の未整備
 連結子会社における長期前払費用、固定資産及びのれんに関連する決算処理につき、業務手順、マニュアルの整備が不十分であり、担当者の交代に際しても十分な引継ぎを行えませんでした。
 
 2.減損処理検討を行うに足る情報の不足
 減損検討を行うための信頼できる将来情報の収集が行われず、減損損失の認識、測定を行うに足る十分な情報に基づく調査ができませんでした。
 
 なお、こうした内部統制の不備が、当事業年度の末日までに是正されなかった理由は、2025年7月4日付「役員の異動に関するお知らせ」にて開示したとおり、湯浅慎司の平取締役への降格が同日であり、同氏が、それまで取締役社長として取締役会議長を務め、当社取締役会での意思決定を主導してきたためです。同日以降、現代表取締役である川合林太郎の主導の下で、前経営陣の更迭を進め、当社グループの事業を引き継ぎ、新経営陣及び管理部門が2025年8月期決算のための財務プロセスを進めて参りましたが、その過程でこうした減損損失の原因となった内部統制上の不備を発見したため、当該不備を当事業年度末日までに是正することはできませんでした。
 
 当社としては、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために、内部管理体制等の問題を抜本的に改善するため、以下の改善策を実行の上、内部統制の整備・運用を図ってまいります。
 
(2)発生した事項に対する対応策
 1.外部専門家から構成される調査チームによる第三者的調査に基づく原因分析及び再発防止策の策定
 現在、外部専門家から構成される調査チームにより、減損損失の対象となった資産取得の経緯について精査を行い、こうした事象が生じた原因を分析するとともに、再発防止策の策定作業と、前経営陣に対する責任の所在を明らかにする作業を進めております。
 
 2.経営陣の刷新
 株式会社ANAPホールディングスの取締役の一部及び監査役、並びに子会社の取締役及び監査役を刷新することで、新経営体制のもと事業を推進していくこととします。
 
 3.今後の再発防止策
 以下の再発防止策を早期に検討して実行し、内部統制の整備・運用を図ってまいります。
 
  1.経営体制の刷新
  2.取締役候補選定のプロセスの明確化
  3.決裁権限(子会社を含む)の改定
  4.親会社による子会社管理の強化
  5.全社的なコンプライアンス意識醸成の取り組み
  6.役員と関係のある会社との取引の制限
  7.再発防止策の遵守状況に関するモニタリング

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

 「3評価結果に関する事項」に記載した全社的な内部統制上の開示すべき重要な不備を是正するために、当事業年度の末日から内部統制報告書の提出日までに、以下の措置を実施及び実施していくことを決定しました。
 
 (1)役員体制の刷新
 株式会社ANAPホールディングス及び子会社の経営陣は、同社設立から報告書提出までの間に下記のように刷新することで、新経営体制のもと事業を推進していきます。
 
株式会社ANAPホールディングス(4/1~報告書日現在まで)

 

取締役
湯浅慎司 2024/10/3 ㈱ANAP(㈱ANAPホールディングスの前身)の取締役副社長就任                             2025/4/1取締役社長就任→7/4取締役(役付なし)→7/18取締役辞任
池直将 2024/10/3 ㈱ANAP(㈱ANAPホールディングスの前身)の取締役就任2025/4/1取締役辞任
立川光昭 2024/10/3 ㈱ANAP(㈱ANAPホールディングスの前身)の取締役就任2025/4/1取締役辞任
若月舞子 2024/10/3 ㈱ANAP(㈱ANAPホールディングスの前身)の代表取締役社長就任                         2025/4/1㈱ANAPホールディングスの代表取締役から取締役→11/28退任
川合林太郎 2025/4/1代表取締役会長新任→7/4代表取締役社長就任→継続
山本和弘 2025/4/1取締役新任→継続
宮橋一郎 2025/4/1取締役新任→継続
柚木康輔 2025/4/1取締役新任→継続
沼井英明 2024/11/26社外取締役新任→2025/10/20取締役辞任
根岸良直 2025/11/28新任
浦山周 2025/11/28就任
監査役
宮本勝志 2024/11/26就任→定時株主総会終結を以って辞任
渡辺治 2024/11/26就任→7/18辞任
辻井弘平 2025/7/18就任→11/28を以って辞任
大重喜仁 2024/10就任→2025/11/28を以って辞任
上原士郎 2025/11/28就任
横内篤 2025/11/28就任
小峰孝史 2025/11/28就任


 
株式会社ANAP(4/1新設分割により設立~報告日現在まで)

取締役
若月舞子 2025/10/23代表取締役社長として継続
池直将 2025/4/1代表取締役社長就任→10/23解任
牧山文岳 2025/4/1取締役就任→10/23解任
若月舞子 2025/4/1取締役就任→10/23解任
立川光昭 2025/4/1取締役就任→2025/10/20辞任
林  光 2025/4/1取締役就任→2025/10/20辞任
根岸良直 2025/10/23取締役就任
宮橋一郎 2025/10/23取締役就任
監査役
大重喜仁 2025/4/1監査役就任→10/22辞任
上原士郎 2025/10/23監査役就任


 
株式会社AEL(2/3設立~報告日現在まで)

取締役
吉田拓馬 2025/2/3代表取締役就任→10/23解任
池直将 2025/2/3取締役副社長就任→10/23解任
石田大樹 2025/2/3取締役就任→10/23解任
根岸良直 2025/10/23代表取締役社長就任
佐藤優太 2025/10/23取締役就任
宮橋一郎 2025/10/23取締役就任
監査役
大重喜仁 2025/2/3監査役就任→10/22辞任
上原士郎 2025/10/23監査役就任


 
株式会社ARF(2/3設立~報告日現在まで)

取締役
池直将 2025/2/3代表取締役就任→4/1取締役副社長→10/23解任
吉田拓馬 2025/2/3取締役副社長→4/1代表取締役→10/23解任                
石田大樹 2025/2/3取締役就任→10/23解任
根岸良直 2025/10/23代表取締役社長就任
佐藤優太 2025/10/23取締役就任
宮橋一郎 2025/10/23取締役就任
監査役
大重喜仁 2025/2/3監査役就任→10/22辞任
上原士郎 2025/10/23監査役就任


 
株式会社ANAPライトニングキャピタル(2/3設立~報告日現在まで)

取締役
山本和弘 2025/2/3代表取締役社長就任→継続
宮橋一郎 2025/4/7取締役就任                            
柚木庸輔 2025/4/21取締役就任
監査役
大重喜仁 2025/2/3監査役就任→10/22辞任
上原士郎 2025/10/23監査役就任


 
(2)取締役候補選定のプロセスの明確化
 当社の現経営陣は、元取締役社長であった湯浅慎司が取締役会議長を務めた時代の前経営陣においてはコンプライアンス意識の欠如や財務会計に関する基本的なリテラシーの低さ、主体的に情報収集を行わなかったことから、ガバナンス体制の不備を招き、取締役として、監査役としてのその素質に問題があったものと考えております。
 このため、新たな役員体制を構築するにあたっては、適切な業務や、監視機能を発揮させるための素質を持つ人材を選任する必要があると認識しております。
上記役員体制の刷新に伴い、当社の現在の課題を解決すべく役員選任基準を設定し、役員選任プロセスを見直します。
 選任プロセスについては、役員選任の公正・客観的なプロセスの実現と取締役会の監督機能強化を目的として、以下に記載するガバナンス委員会での審議を経て、候補者の選定及び取締役会への提案を行っています。ガバナンス委員会では、候補者の経験、スキル、人格、独立性等を多角的に評価し、企業の持続的成長及び中長期的な企業価値の向上に資する人材を選任することとしております。
 
(3)ガバナンス委員会の設置(2026年1月~)
 当社は、2025年12月開催予定の取締役会において、当社のガバナンス及び内部管理体制の抜本的な強化を図るための施策として、「ガバナンス委員会」を設置いたします。本委員会は、取締役及び取締役会の諮問機関として、また取締役及び取締役会から独立した常設の提言機関として、コーポレートガバナンス体制の継続的改善に貢献することを目的としています。具体的には、取締役会の独立性や有効性を強化するために、役員選定基準の策定、役員候補者の適格性評価、報酬案を策定し取締役会に答申すること、関連当事者取引や利益相反取引などについては意見書を提出し、監査状況の確認を行い経営の適正性を確保するとともに、内部監査室と連携し再発防止策の実施状況や研修結果に対しての助言を行い、コンプライアンスやリスク管理の強化を図ります。また、当社及び子会社の重要な人事やコーポレートガバナンスに関する諸事項について審議し、取締役会に対して報告及び提言を行うことを目的とします。
 本委員会は、原則として月1回開催し、必要に応じて臨時に開催するものとしております。独立性の観点から、社外取締役、外部の有識者として弁護士、会計士又は税理士のいずれかの資格を持つものを構成員としており、初回のガバナンス委員会を2026年1月に開催し、運用していきます。

監査法人 アルファ監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
1751
企業名 株式会社ウェッジホールディングス 市場 東証グロース
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
 当社グループの重要な持分法適用関連会社であるGroup Lease PCL.(以下「GL」という。)において、有価証券報告書経理の状況追加情報に関する注記(1.Group Lease Holdings PTE.LTD.が保有していたタイSEC指摘GLH融資取引に関する悪影響について)に記載の事象が発生しております。当社の持分法適用関連会社であるGLの子会社であったGroup Lease Holdings PTE.LTD.(以下、「GLH」という。)(清算手続き中)が保有していた貸付債権等付(以下「GLH融資取引」という。)に関連して、GLは、2017年10月16日及び同月19日に、タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)からGL元役員の不正行為や利息収入の過大計上などの指摘を受けました。当該タイSEC指摘GLH融資取引については、この問題の発覚時の2017年9月期決算において、全額損失処理済ですが、タイ法務省特別捜査局(以下「タイDSI」という。)による調査が継続しております。現在も未解決事項となっており、当社グループは、タイSECの指摘の根拠を特定することはできておりません。また、(追加情報)に関する注記(2.JTRUST ASIA PTE.LTD.等との係争について)に記載のとおり、当該タイSEC指摘GLH融資取引に関連し、JTRUST ASIA PTE.LTD.からタイ王国及びシンガポール共和国等で、各種の訴訟が提起され係争中となっております。シンガポール共和国での損害賠償訴訟ではシンガポール高等裁判所がGLHに1億24百万米ドル等の損害賠償金の支払判決を下し、2024年3月4日、GLHの清算を命じたことを受け、同裁判所が選任したLiquidatorによりGLHの清算手続きが進められております。さらに、(追加情報)(3.GL Finance PLCのファイナンスリーシングライセンス取り消しと会社清算について)に記載されているとおり、GL子会社であったGL Finance PLC(以下、「GLF」という。)は、 2024年9月12日付でカンボジア国立銀行より、ファイナンスリーシングライセンスの取り消しと会社の清算についての通知を受け、GLFでは清算人が選定され清算手続が進められております。
 上記のタイDSIの調査、関連する訴訟、GLH清算手続、GLF清算手続次第では、当社グループが保有するGL持分法投資(当連結会計年度末の関係会社株式簿価7億円)の評価等に影響が生じる可能性がありますが、現時点ではその影響額を合理的に見積もることが困難なため、連結財務諸表には反映しておりません。この結果、当社グループの連結財務諸表に対する会計監査人の監査意見、タイSEC指摘GLH融資取引に関する影響を受け、継続して、監査範囲の制約としての限定事項となっております。
 このため、タイSEC指摘GLH融資取引に関連してGL持分法投資の評価等につき、親会社として海外持分法適用関連会社管理・情報収集管理体制や決算財務プロセスに不備があると評価せざるを得ない状態となっております。これは、開示すべき重要な不備に該当すると判断しております。
 当社グループではタイSEC指摘GLH融資取引の問題に対しては、GL役員の見直し等を含む管理体制の強化等を図り、各種の調査を実施してまいりましたが、タイDSIの調査手続中でありその情報源を入手することが困難な状況であることもあり、タイSECの指摘の根拠を特定するに至っておらず、当事業年度の末日までに不備の是正を図ることができておりません。
 当社は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、上記の不備につきましては、適切な是正に向け継続して必要な調査等により情報収集に努め、より適切な内部統制を整備し運用する方針であります。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人アリア 監査意見

財務諸表監査:限定付適正
内部統制監査:限定付適正

備考
1752
企業名 株式会社オルツ 市場 -(東証グロース)
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当するため、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断しました。
 

 
 当社は、2025年4月初旬より証券取引等監視委員会による調査を受け、これを端緒に、当社の「AI GIJIROKU」の有料アカウントに関し、一部の販売パートナー(以下、「SP」といいます。)から受注し計上した売上について、当該有料アカウントが実際には利用されていないなど、売上高が過大に計上されている可能性を認識しました。「AI GIJIROKU」は、当社が2020年1月に提供を開始したプロダクトであり、当社は、「AI GIJIROKU」のSP受注分における有料アカウントに係る売上計上に関する事実関係を明らかにするため、2025年4月25日に第三者委員会を設置し、調査を進めてまいりました。当社は、2025年7月25日に、第三者委員会より調査報告書を受領し、その結果、以下の事実が判明しました(以下、これらをまとめて「本件循環取引等」といいます。)。
 

①  当社の「AI GIJIROKU」のライセンスに関しSPから受注し計上した売上の大半がアカウント発行の実態を伴わない架空の売上であったこと(売上高の過大計上)。また、SPへの売上代金を回収するために、当社より特定の広告代理店に対し、広告宣伝費または研究開発費の支払名目で資金を支出し、当該資金が当該広告代理店を経由する形でSPに流され、最終的に当社がSPから支払いを受けることにより売上代金の回収を行っていたこと(以下、このような循環取引スキームを「SPスキーム」といいます。)が確認され、広告宣伝費及び研究開発費の大半も実体を伴わない架空の費用であったこと(広告宣伝費及び研究開発費の過大計上)。

 

②  SPスキームに関与しない取引先との間で、AIオペレーター支援システム売上に関して、SPスキームと類似した複数社に跨る循環取引スキームにより、実体のない売上計上と、研究開発費名目で資金を支出し、売上代金の回収を行っていたこと(売上高及び研究開発費の過大計上)。

 

③  SPスキームに関与しない業務委託先(個人の業務委託先含む)との間で、過剰な「AI GIJIROKU」サービス(ライセンス数やプランの形態、付与するオプション含む)を販売する一方、バーター取引として、当該業務委託先への業務委託費、研究開発費及び支払手数料を過大に支払っていた可能性があること(売上高及び業務委託費等の過大計上)。

 
 これら本件循環取引等は、いずれも当社の経営陣が関与する形で進められたものでしたが、当社は、これら売上高の過大計上及び広告宣伝費、研究開発費などの費用の過大計上について関連する会計処理を過年度に遡って訂正する必要があると判断し、2024年9月5日発行の有価証券届出書、2024年12月期の有価証券報告書について、訂正報告書を提出しました。
 
 当社は、調査報告書で判明した事実と原因分析に関する報告を踏まえ、改めて財務報告に係る内部統制の再評価を行った結果、当社の全社的な内部統制、販売プロセス及び購買プロセスに不備があったことを識別しました。当社は、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いため、開示すべき重要な不備に該当すると判断し、財務報告に係る内部統制の評価結果に関する事項を訂正することとしました。
 
 当社は、本件循環取引等が長期間にわたり行われてきた原因及び内部統制上の不備として、以下を認識しております。
 
(当社における全社的な内部統制における開示すべき重要な不備)
 ① 全社統制(統制環境)の不備

当社経営陣は、売上の拡大及び上場という目的を達成するために本件循環取引等を考案し、実態を伴わない売上計上や費用計上を実行したのみならず、当該スキームによる循環取引の隠ぺいのために、会計監査人やステークホルダー、主幹事証券会社や証券取引所等に対し当該スキームの実態を共有しないどころか、むしろ実態と異なる説明を積極的に行い、また、時には資料の改ざんを行っていた等、当社経営陣に信頼性のある財務報告を重視するという姿勢及び行動が欠落していたものと認識しております。
 また、このように当社経営陣において上場企業の経営者が備えるべき誠実性が欠如していた結果、当社内においてもコンプライアンスが必ずしも重視されない環境となっており、当社の統制環境に広範囲の不備があったものと認識しております。

 
 ② 全社統制(リスク評価と対応)の不備

当社社外取締役及び監査役は、前任の会計監査人から循環取引の疑義について報告を受けていたものの、当社経営陣からの虚偽の説明や、後任の会計監査人からの疑義が解消されたという報告をもって納得し、追加的な対応を行っておらず、結果的に本件循環取引等に関する当社経営陣の業務執行に対し、監督・監査機能やけん制機能が果たせておりませんでした。循環取引というリスクについて報告があがっていたにもかかわらず、リスク認識が必ずしも十分になされなかった結果、その対応が不十分なものにとどまっており、リスク評価と対応という点に不備があったものと認識しております。

 
 ③ 全社統制(情報と伝達)の不備

当社経営陣は、社外取締役や監査役に本件循環取引等の実態に関する情報の提供を行なっておらず、上場審査においても、事実と異なる説明や回答を主幹事証券会社や証券取引所等に行うとともに、時には資料の改ざんを行っておりました。また、当社内においては、リスク管理委員会やコンプライアンス推進委員会が設置されておりましたが、本件循環取引等の実態に関する情報は共有されておりませんでした。このような重要なリスクや問題に関する情報が、関係者に適切に伝達・共有される仕組みについて整備運用上の不備があったものと認識しております。
 また、当社において内部通報制度がございましたが、本件循環取引等に関するものも含め、通報実績もなく、内部通報制度に関する従業員に対する制度周知の不足等、内部通報制度の実効性について整備運用上の不備があったものと認識しております。

 
 ④ 全社統制(モニタリング)の不備

当社の内部監査は、代表取締役社長が任命する内部監査担当者が実施することになっておりましたが、内部監査担当者には本件循環取引等の不適切な会計処理に関与した執行役員が形式的に任命されていたにすぎず、実態としても十分な内部監査が行われておりませんでした。したがって、内部監査によるモニタリングに整備運用上の不備があったものと認識しております。

 
(当社における業務処理統制における開示すべき重要な不備)
 本件循環取引等が長期間にわたって行われた背景に、当社の全社的な内部統制に前述の不備があり、その中で当社経営陣が進めた取引であったことから、当社内の個別の業務プロセスにおける内部統制が機能しがたい状況における処理であったという点がありますが、一方で、当社の販売プロセス及び購買プロセスにおいて、取引の実在性を担保する内部統制の整備に不備があったものと認識しております。
 SPスキームに関連する売上計上や、広告宣伝費等の費用計上に際して、契約書や請求書等の形式的な証憑は整えられ、会計処理もそれらに従って行われておりましたが、販売プロセスにおいては受注から納品に至るまでが担当部門内で完結し、別部署からのけん制機能、特にSPに対して販売したライセンスに関するアカウントの発行や発行残数の管理の仕組みが不十分で、その結果、エンドユーザーへのアカウント発行の実態を伴わない売上が計上され続けました。また広告宣伝費等の費用計上に際しても、財務部門では稟議承認を得ていることの確認にとどまり、購買プロセスにおいて実際に広告宣伝や研究開発が行われていることを確認する手続が整備されておらず、発注を行っている担当部門以外からのけん制機能が不十分な状況の下、実体のない費用の計上が続けられました。
 
 これらの全社的な内部統制、販売プロセス及び購買プロセスにおける不備は財務報告に重要な影響を及ぼしており、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。

なお、上記事実は当事業年度末日後に発覚したため、当該不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。

付記事項

特記事項

 当社は、2025年7月30日付で株式会社東京証券取引所において上場廃止の決定がなされ、同年8月31日に上場廃止となりました。また同時に、当社の事業価値の毀損が急速に進んだことから、2025年7月30日に民事再生手続開始の申し立てを行うに至りました。その後、スポンサー支援による事業の再建を目指し、スポンサー選定手続を行ってまいりましたが、他方、当社事業の一部譲渡や、子会社の株式譲渡契約を進めていたところ、当社が最終的に運営している残りの事業について、スポンサー候補のめどが立たなくなったため探索を断念し、残りの事業の撤退を行うことを決定しました。当社は、2025年10月末にすべてのサービス提供を終了し、今後、当社元役員の責任追求及び事業譲渡や株式譲渡の対象外とされた資産の処分・換価を進める一方、再生計画に基づく基本弁済実施後、適宜の時期に解散し、清算手続きに移行する方針を決定しました。

以上

監査法人 監査法人シドー 監査意見

財務諸表監査:限定付適正
内部統制監査:-

備考

 訂正内部統制報告書にて、第11期(2024/1/1-204/12/31)の訂正を表明。
2025年8月31日上場廃止

重要な手続きが実施できないと表明した企業

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