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2024年12月公表「内部統制報告書」記載内容集計表

投稿日時:2025年01月07日(火)

 2024年12月1日以降、12月31日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
14
重要な手続が実施できないと表明した企業
0

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

1596
企業名 ジェイフロンティア株式会社 市場 東証グロース
その内容

 財務報告に係る内部統制の評価を実施した範囲において、下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備を識別しました。当該不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社は、当社の会計監査人である監査法人アヴァンティア(以下「アヴァンティア」といいます。)より、一部の広告売上取引における売上高並びに原価の計上について、不適切な会計処理がある旨の疑義(以下「本事案」といいます。)が生じているとの指摘を受けて、特別調査委員会を設置いたしました。特別調査委員会による調査結果及びアヴァンティアによる指摘から、当社グループにおいて一部の広告取引やその他BtoB事業における売上高並びに原価の過大計上がなされていたことに加え、原価並びに販売費及び一般管理費の計上額が不足していたことが明らかになりました。
 当社グループにおいて、以下のとおり、信頼性のある財務報告を実現するための内部統制が有効に機能しておりませんでした。

(1)役職員のコンプライアンス意識の醸成が不十分であったこと
 本事案に関与した元役員は、不適切な会計処理であることを知りながら予算達成のために本事案をはじめとする会計操作を起草し実施したこと、また、本事案に関与した従業員は、いずれも当初より不適切な会計処理であると認識していたり、法令違反の認識はなかったがモラルに欠けた事案である認識を持っていたことから、当社においては、一部の役職員のコンプライアンス意識醸成が不十分でした。
(2)牽制機能の低い組織体制であること
 本事案に関与した元役員は、当社組織上、業務執行部門であるヘルスケア事業本部を管掌するのに加え、管理部門である総務部、経理財務部及び人事部を束ねるコーポレート本部並びに経営企画本部も1人で管掌する体制でした。そのため、元役員は管理部門を含む全ての本部長を評価する立場にあったことから、当該元役員に対する牽制機能が十分に発揮されないという構造的な問題がありました。
(3)内部通報制度が有効に機能しなかったこと
 本事案に関与した従業員は、本事案に関与した元役員の指示に基づき加担しつつも、一定の問題認識は持っていたことを踏まえると、本来は内部通報制度により不正告発をすべきところ、そのような選択を検討した事実はありませんでした。
 当社の内部通報制度は、総務部や外部の弁護士へ役職員全員が直接通報することができ、かつ、役職員全員が見ることができる社内イントラへの掲示がされているものの、役職員に対する内部通報制度の周知が十分になされていなかったことから、当社の内部通制度は有効に機能しておりませんでした。
(4)本質的な議論を回避する社内情報共有文化・作法であったこと
 本事案は、通常の取引とは異なる商流である点や、取引金額の大きさを踏まえると、当該商流に参加することの経済合理性について会社として慎重に検討すべきところ、一部の役職員の間だけで情報共有や意思疎通が行われ、それ以外のメンバーへの説明を意図的に省略する、聞こえのよいところだけを説明することにより、取締役会や監査役会への情報提供が十分になされませんでした。その結果、取締役会や監査役会において十分な議論を行うことができませんでした。
(5)各取締役の役割分担と監視機能が不十分であったこと
執行サイドの各取締役は、SOKUYAKU事業とそれ以外の事業といった事実上の分業体制があり、本来期待される取締役間での牽制機能が弱い状況にありました。このような各取締役の役割分担に加えて、本事案に関与した元役員が1人で事業部と管理部門を所管する組織体制が相まって、実質的に当該元役員に対する牽制機能は不十分でした。
(6)実績モニタリング体制がとられていなかったこと
当委員会は、当社において広範に不適切な会計処理が行われたことの大きな要因として、本事案に関与した元役員が売上及び営業利益の計画達成は外部に約束した当たり前のこと、と強く認識していたことでした。
 当社の事業であるD2C通販事業は、売上高と広告費との相関関係が複雑な構造であり、単に結果としての財務数値だけを比較しても実態を把握することが難しい特徴があります。広告費をかければ売上があがるという単純なものではなく、広告の効果は初回顧客の獲得に効果があり、広告支出を絞ると一時的に新規顧客獲得は鈍る一方で、既存顧客からの売上は維持される結果、利益が発生する構造となっております。
 そのため、月次あるいは週次での会計数値を用いた予実比較では、このような構造を背景にした広告施策の影響がどのように事業成果に影響しているか、取締役及び予算策定責任事業部が適切に把握することが困難であるといえます。
 したがって、例えば、実績が予算を下回る環境下で、実績を上振れさせる目的の不正な施策の実行を適時に検知すべく、予実比較のみではなく案件ごとの月次利益率分析などの実績モニタリングを実施すべきであったところ、これができておりませんでした。
(7)内部監査機能が不十分であったこと
 当社の内部監査室は、本事案について特別調査委員会の組成後に認識するに至りました。内部監査室による日常的な監査手法も、個別取引サンプル抽出による取引証憑の追跡調査が主たる手法で、内部統制のキーコントロール変更の有無が中心になっているとのことであり、本事案のような不正検出に向けた内部監査となっていなかったといえます。
(8)会計監査人へ会計処理にかかる方針を相談する上で必要な情報伝達が不足していたこと
 当社はこれまでも会計処理にかかる方針については会計監査人と相談してまいりましたが、一部の会計論点については当社の判断とその論拠を踏まえた十分な情報伝達ができておりませんでした。
 また、ポジションペーパーを作成することなく口頭での相談で済ませてしまった結果、事後的な会計上の解釈の齟齬が生じてしまったと認識しております。

 
 これらの原因は、当社の統制環境、情報と伝達及びモニタリングに不備があり、全社的な内部統制が機能しなかったことによるものと認識しております。また、全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに関する内部統制にも不備があったと認識しております。当該内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼしており、開示すべき重要不備に該当すると判断いたしました。
 上記の開示すべき重要な不備については、当事業年度末日以降に判明したため、当該開示すべき重要な不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、財務諸表及び連結財務諸表に適正に反映しております。
 また、当社は、財務報告に係る内部統制の評価について、以下の重要な評価手続を実施できませんでした。したがって、当事業年度末時点における財務報告に係る内部統制の評価結果を表明できないと判断しました。
 ①広告宣伝費計上に係る業務プロセス(当社)
 ②販売に係る業務プロセス(連結子会社1社)
 ③購買に係る業務プロセス(連結子会社1社)
 当社は、「2 評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項」に記載のとおり、選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として、売上高、売掛金及び棚卸資産等に至る業務プロセスを評価範囲とすることに加え、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスやリスクが大きい取引を行っている事業又は業務に係る業務プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業務プロセスとして評価対象としておりました。
 ①については、当社は上記のとおり全社的な内部統制及び全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに関する内部統制に不備があり、開示すべき重要な不備に該当すると判断し、開示すべき重要な不備に起因する必要な修正を財務諸表及び連結財務諸表に適正に反映しておりますが、かかる修正の中で、誤謬リスクが大きい取引を識別したため、評価範囲の見直しを行い広告宣伝費計上に係る業務プロセスについて追加で評価範囲に含めるべきであると判断いたしました。
 しかしながら、上記の開示すべき重要な不備については、当事業年度末日以降に判明したため、開示すべき重要な不備に起因する必要な修正及び評価範囲の見直しについても当事業年度末日以降となってしまったこと、その結果当事業年度末日時点では、重要な評価手続を実施することができませんでした。
 また、②,③については、特別調査委員会の対応及び不適切な会計処理の修正に優先的に注力せざるを得なかった等の理由により、重要な評価手続を完了することができませんでした。
 当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を十分に認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために、特別調査委員会の再発防止策の提言等に沿って、下記を含む再発防止策を策定・実行し、適正な内部統制の整備・運用を図ってまいります。
 

(1)コンプライアンス意識の強化
① 経営トップからの継続的なメッセージの発信
 コンプライアンスを最優先とした組織風土を醸成するために、経営トップ自らコンプライアンス遵守が経営の最重要課題であることを再度明確にし、役職員に対し継続的なメッセージを発信いたします。具体的には、年に一度代表取締役社長自らスピーチを行うとともに、その後スピーチの概要をグループ全役職員に対してメールで配信いたします。
② 役職員のコンプライアンス意識の向上
 経営トップからの継続的なメッセージの発信に加えて、コンプライアンス意識の維持向上のため、グループ全役職員を対象に、本事案等を踏まえたコンプライアンス研修を毎年実施いたします。

 

(2)執行サイドに対する牽制機能の強化
① 取締役執行役員CFOの選任と社外取締役の増員
 当社では、事業執行サイドの最高責任者である専務取締役執行役員COOが事業本部のみならず、コーポレート本部及び経営企画本部等も所掌していたことから、事業本部における予算達成のために企図された不正に対し、管理部門による内部牽制が十分に機能しづらい体制となっておりました。
 これを是正するため、当社は、コーポレート本部及び経営企画本部を所掌する最高財務責任者(CFO)を取締役に選任し、管理部門による牽制機能を強化してまいります。
 さらに、社外取締役を増員することで、取締役会の監督機能を強化してまいります。
② 異常検知のための実績モニタリング
 本事案は広告施策がどのように事業成果に影響しているのかについて売上高と広告費には明確な相関関係が存在しないという特殊性から、従来主に行っていた予算実績差異分析によるモニタリングに加え、コーポレート本部が主体となって、一定金額以上の案件に対して利益率実績の月次推移分析等といった 方法により、異常をいち早く検知することができるモニタリング体制を構築いたします。同体制の下で検知した異常については、その取引の商流や条件の経済合理性を検討し最高財務責任者(CFO)に報告することを徹底いたします。

(3)内部通報制度の実効性の向上
 当社の内部通報制度は、総務部や外部の弁護士へ役職員全員が直接通報することができ、かつ、当該制度の内容や通報窓口について、役職員全員が見ることができる社内イントラに掲示されているものの、役職員に対する内部通報制度の周知が十分になされていなかったことを踏まえ、内部通報制度の実効性を向上すべく、コンプライアンス研修の内容に内部通報制度に関する内容も織り込むことで、制度の周知及び浸透を図ってまいります。

(4)取締役会や監査役会へ十分な情報提供を行うことによる監督機能の強化
 今回の事態について、取締役会及び監査役会への情報提供が不十分であったがために、十分な議論がされておりませんでした。
 そのため、コーポレート本部が、取引開始前の契約審査等を通じて、例えば今回のように会計上の論点がある重要な事項を検知した場合には、最高財務責任者(CFO)が関与し、最高財務責任者(CFO)より取締役会に上程又は報告することとし、かつ、取締役会開催日に先立って、取締役及び監査役に対して、充実した審議をするための十分な資料を共有することを徹底いたします。

(5)内部監査機能の強化
 内部監査の実効性を確保するため、必要に応じて外部の専門家を利用することで、内部監査の人的リソースを確保いたします。また、不正リスクを考慮した内部監査を実施し、内部監査の過程で不正の兆候等を検知した場合には、監査役会へ報告することを義務化いたします。
 さらに監査役、内部監査部門、会計監査人によるミーティングを少なくとも四半期毎に開催し、適時・適切な情報共有と意見交換を実施いたします。

(6)会計監査人との連携の強化
 会計監査人への相談対象とする会計論点について、相談に先立ち、当社の判断とその論拠についてポジションペーパーを作成いたします。また、当社と会計監査人間で確認・合意した会計処理にかかる方針について事後的な会計上の解釈の齟齬を防ぐため、整理して書面化することを徹底いたします。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人アヴァンティア 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:意見不表明

備考
1597~1601
企業名 株式会社プロトコーポレーション 市場 東証プライム
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当するため、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
 当社は、当社元社員が2016年7月より2024年3月にかけて架空取引(役務提供の裏付けが確認できないままに取引先等と送受金がなされている取引)を行い、当社において一定の規模で取引先に対する架空の売上高及び売上原価が計上されている疑い(以下「本件事案」といいます。)があることが判明したため、2024年10月18日に特別調査委員会を設置し、調査を行ってまいりました。当社は、特別調査委員会から2024年12月10日に調査報告書を受領し、その結果、当社元社員により、長期間にわたり、特定の顧客に対して、予算達成のプレッシャーなどから架空売上を計上する取引が継続され、同取引の外注先への支払いの名目で支出した資金を原資として当該顧客に対する売掛金の回収を偽装するスキームによる不正が行われていた、という事実が判明いたしました。
 当社は、本件事案に関する架空の売上高及び売上原価を過年度に遡って取り消すことが必要であると判断し、過年度の決算を訂正し、2020年3月期から2024年3月期の有価証券報告書及び2022年3月期第3四半期から2024年3月期第3四半期までの四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
 
 まず、本件事案における架空の売上高及び売上原価が長期間にわたり計上されてきた原因及び内部統制上の不備として以下を認識しております。
 
① 当社における販売業務プロセス(実在性)における不備

  顧客との取引に際し、当社では事業部長が受注時に取引申込の内容を確認・承認を行い、また売上計上時においても事業部長が得意先・明細ごとに売上内容の確認を行う、という統制手続がございますが、本件事案における架空取引の売上計上は当社元社員が事業部長として自身が担当する顧客の取引を承認するという自己承認取引であったため、当該統制手続による牽制は機能せず、また自己承認取引に対する内部統制手続も整備できておりませんでした。
 また、本件事案である外注先を利用した折り込みチラシ等の印刷物等取引では外注先の選定及びその発注は各事業部に委ねられていたこともあり、今回の不正取引に関しては、大口取引先であったにも関わらず、受注から外注先の選定及び発注、外注先からの納品物の確認といった一連の取引が全て担当者であった当社元社員のみで行われ、当社元社員以外には誰もその内容が分からず、その結果、長年にわたり社内で発覚することがありませんでした。

 
② 当社における購買業務プロセス(実在性)における不備

  売上原価の実在性を担保する内部統制として、当社のコア事業である中古車領域における「MOTOR GATE」システムの月額利用料売上では、当社の売上・契約システムとサービス提供管理システムとのデータ照合によりサービス提供実績を確認するという仕組みがある一方、本件事案である外注先を利用した折り込みチラシ等の印刷物等取引においては、上述のとおり、外注先から顧客への納品物等の確認は各事業部に委ねられておりました。各事業部においては、こうした外注先を利用した印刷物等取引における役務提供の証跡の保管や、営業担当者以外の者による確認などに係る統一的なルールがなく、その結果、外注先を利用した印刷物等取引での売上原価の実在性を担保する内部統制が整備できておりませんでした。

 
 次に、当社による本件事案の端緒の認識後、財務報告への影響やリスクを考慮しつつ、会計監査人への報告や外部専門家への相談・連携等が迅速にはできていなかった、という問題に関しては、以下の内部統制上の不備を認識しております。
③ 当社における決算・財務報告プロセス(例外的な処理が発生した場合の対応)の不備

  当社の決算・財務報告プロセスにおいて、本件事案のような非経常的な事象に対する、財務報告への影響やリスクも踏まえた適時適切な対応を可能とする体制や情報収集の仕組み(例外的な処理が発生した場合の対応)が十分に整備できておりませんでした。
 
 当社は、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼしており、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
 なお、上記事実は当事業年度末日後に発覚したため、当該不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。
 
 当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、これらの開示すべき重要な不備を是正するために、特別調査委員会からの指摘・提言も踏まえ、以下の改善策を講じて適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。

 
① 当社における販売業務プロセスにおける不備に対する改善策
 (A) 大口取引先の担当者の複数化

  経理財務部にて半期毎に直近半年の取引実績において一定金額以上の取引先を抽出のうえ、抽出された取引先を大口取引先と定め、これら大口取引先については、取引が解約となった場合等一定の例外を除き、各事業部にて、従前からの営業担当者(主担当者)とは別に、もう1名担当者(副担当者)を定めます。副担当者には順次、当該取引先との取引に関する契約内容や状況を共有したうえで、顧客との直接の窓口となる主担当者に対し、内部牽制の仕組みの構築を行います。
 また、内部監査において、取引実績や取引状況等を勘案して抽出した大口取引先に関し、両担当者にヒアリング等を行い、複数担当者の取り組みが適切に運用されているかどうかのチェックも実施します。

 
 (B) 自己承認取引に対する内部監査部門による定期チェックの実施

  経理財務部にて四半期末毎に当該四半期における自己承認取引(事業部長により申請・承認がなされた取引)をリスト化(役務提供管理システムで別途管理を行っている商品や従量課金による売上等、役務提供の実在性が別途担保されている商品カテゴリーは除外します。)したうえで、内部監査を担当するガバナンス統括室において、当該リストの取引について、取引期間や継続性、利益率、請求条件や入金状況といった観点で対象取引をリスク観点から絞り込みのうえ、売上高・売上原価の両面から対象取引についての役務の提供事実や、取引の妥当性のチェックを行います。

 
② 当社における購買業務プロセスにおける不備に対する改善策
 (A) 印刷物等取引における外注先の選定・発注権限の事業部からの分離

  印刷物等取引における外注先の選定・発注権限を事業部から管理部業務に移管します。管理部業務が事業部からの申請に基づき、外注先の選定、見積依頼、発注、納品確認及び請求書確認といった一連の業務を、事業部から独立した立場で行うことで、事業部門に対する内部牽制の仕組みの構築を行います。なお、取引先への納品を営業担当者が直接行うことも禁止します。
 また、管理部業務では、購買取引について、役務提供の証跡となる取引証憑等の収集・保管を確実に行い、内部監査においてもチェック対象とします。

 
③ 当社における決算・財務報告プロセスの不備に対する改善策
 (A) 決算・財務報告プロセスにおける非経常的な事象に対する対応体制・仕組みの改善

  マネジメント層への研修を通じ、決算・財務報告プロセスに係る事項への理解を深めるとともに、各部門との連携を強化することで、財務報告に影響を与えるような情報を経理財務部が速やかに漏れなく収集できる体制と仕組みを構築します。なお、重要性のある非経常的な事象を認識した場合は、経理財務部等より速やかに外部の専門家等に相談を仰ぎ、必要な対応が適時適切に行えるような仕組みを構築します。

以上

付記事項

特記事項

監査法人 有限責任 あずさ監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:-

備考

訂正内部統制報告書にて、第46期(2023/4/1-2024/3/31)の訂正を表明。
その他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第45期(2022/4/1-2023/3/31)1598
 第44期(2021/4/1-2022/3/31)1599
 第43期(2020/4/1-2021/3/31)1600
 第42期(2019/4/1-2020/3/31)1601

1602~1606
企業名 人・夢・技術グループ株式会社 市場 東証プライム
その内容

 以下に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当するため、当連結会計年度末時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 
3.1 今回発生した事案の発見に至った経緯と特別調査委員会の立上げ

当社は、当社連結子会社である株式会社長大(以下「長大」という。)に対して2024年6月17日に実施した内部監査において、長大が外注先に対し支払った委託費について、外注先の役務提供を受けた案件ではなく、別の案件に計上する態様の不適切取引が存在することが判明したため、同年8月8日に外部の有識者を加えた社内調査委員会を設置し調査を実施したところ、上記不適切取引とは別に、新たに外注先への不適切な前払い等の不適切な会計処理の疑義が判明しました。そのため、当社は、特別調査委員会を設置して徹底した調査を行う必要があるものと判断し、当社と利害関係を有しない外部の有識者によって構成する特別調査委員会を同年9月9日に設置し、調査を開始いたしました。
 特別調査委員会による調査の結果、長大において原価付替え、売上の先行計上という不適切な会計処理が複数拠点において、また、複数事業年度にわたって行われていたことを確認いたしました。また、長大以外の当社連結子会社においても、一部の案件について原価付替えが行われていたことを確認いたしました。

 
3.2 長大における不適切な会計処理の原因分析
 (1)不適切行為を行うに至った動機、機会

長大における不適切行為を行うに至った動機として各従業員の意識の中に、原価(外注費・人工)の付替えにおいては①各案件の設定原価率の維持、②社内稟議(報告)の回避、③翌期以降の目標達成への備え、④サービス工号の取得の煩雑さ又は自らの人事評価への悪影響、⑤少額案件ごとの発注社内手続きの手間の回避、があることを確認いたしました。また売上の先行計上を行う動機として①各部門に設定された売上高の目標達成、があることを確認いたしました。
 不適切行為を可能とした機会として①システム及び業務フローにおいて不適切行為を補足できる体制整備の不十分、②牽制機能が十分に働いていなかったこと、③外注先による協力を可能としていたこと、を確認いたしました。
 また①長年にわたり、周囲の上司及び同僚が本不適切行為を常態的に行ってきたことにより、本不適切行為が一種の社内慣行と化し、過去に現場経験のある役職者等を含めてこれまでに疑問を持たずに来てしまったこと、②上長からの命令又は指示に従っていたこと、を確認いたしました。

 
 (2)本質的要因

上述の動機、機会の確認結果により、不適切な会計処理が行われていた原因は様々でありますが、不適切な会計処理を行ってはいけないというコンプライアンス意識が浸透しておらず、安易に原価付替えや売上の先行計上が行われていることとなり、適正な会計処理に対するコンプライアンス意識の全社的な欠如であることを確認いたしました。
 具体的には、①経営者からのトップメッセージとして「いかなるコンプライアンス違反も許容しない」という情報発信に不足があったこと、②全社的な会計ルールに対する認識の欠如、不十分な理解及びそのような認識・理解を是正促進するための教育・研修の継続的な実施が不足していたこと、③本不適切行為が一種の社内慣行と化していたこと、④不適切行為を行わせない社内手続き・評価システムの見直しが積極的に進められていなかったこと、⑤不適切行為に対するチェック機能・体制の強化が積極的に取り組まれていなかったことなどが、適正な会計処理に対するコンプライアンス意識の全社的な欠如をもたらした問題点であります。

 
3.3 開示すべき重要な不備

「3.2 長大における不適切な会計処理の原因分析」にて確認した点に基づき、長大の全社的な内部統制、及び業務プロセスの再評価を行った結果、下記の2点について不備があることを確認し、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いものであり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。長大以外の当社連結子会社においては、一部の案件について原価付替えが行われていることを確認しましたが、少額であり、かつ発生件数も少ないことから財務報告に重要な影響を及ぼすものではないため、開示すべき重要な不備に該当しないと判断いたしました。
 なお、開示すべき重要な不備の識別が当連結会計年度末以降となったため、当連結会計年度末までに是正することができませんでした。

 
 (1)全社的な内部統制上の不備

特別調査委員会の調査の結果、本不適切会計処理が行われてきた背景として、適正な会計処理に対するコンプライアンス意識が全社的に欠如していることが明らかになりました。このため、当社及び長大における全社的な内部統制において、①経営者からのトップメッセージとして「いかなるコンプライアンス違反も許容しない」という情報発信に不足があったこと、②全社的な会計ルールに対する認識の欠如、不十分な理解及びそのような認識・理解を是正促進するための教育・研修の継続的な実施が不足していたこと、③本不適切行為が一種の社内慣行と化していたこと、④不適切行為を行わせない社内手続き・評価システムの見直しが積極的に進められていなかったこと、⑤不適切行為に対するチェック機能・体制の強化が積極的に取り組まれていなかったこと等、これらに関する内部統制の整備状況及び運用状況が有効ではありませんでした。

 
 (2)業務プロセスにおける不備

長大の「外部支払プロセス」では、1件につき所定の金額を超える発注については、(技術)部長の上長である事業部長による事前の承認が必要としていますが、事業部長によりプロジェクト番号と件名の整合性に着目した実質的な確認がなされないまま機械的に承認がなされたケースがあり、本来あるべき発見的統制において内部統制が適切に整備及び運用されておりませんでした。
 加えて、実行予算の作成や、実行予算における所定の割合を超えない範囲での直接原価率の変更について、現在は管理技術者が起案し、技術部長が審査した上で、販売部門の長が決裁するフローとなっております。一方、実際には技術部長が、設定原価率に余裕のある案件の実行予算に余裕のない案件において生じた費用を付替えて計上することが可能となっており、かつ実行予算の変更の決裁権者であった販売部門の長は、案件の費用の詳細(特に技術面)を確認できていないケースもあり、内部統制が適切に整備及び運用されておりませんでした。
 また、1件につき所定の金額以下の外注費については、管理技術者が審査・審議した後、技術部長が決裁することとされているところ、管理技術者が技術部長を兼任する部署も多く、管理技術者が外注費の付替えを自らの判断・権限において行うことが可能としており、管理技術者と技術部長が同一人物である場合の対応において、内部統制が適切に整備されておりませんでした。
 長大の「原価計算・原価振替プロセス」では、原価率の厳しい案件のために作業した人工を、設定原価率に余裕がある案件のために作業した人工として日報に記載する等、内部統制が適切に整備及び運用されておりませんでした。
 また、一旦日報に入力した人工(原価)を事後的に他の案件のものに安易に振り替えることができることが可能なシステムとなっており、内部統制が適切に整備されておりませんでした。

 
3.4 再発防止策

当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、今回の財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備を是正するために、特別調査委員会からの提言を踏まえ、以下の再発防止策を講じて適正な内部統制の整備・運用を図ってまいります。

 
 (1)トップメッセージの発信

当社の代表取締役社長が、今回の不適切行為等と類似の事象が再発した場合のリスクの啓蒙に努めるとともに、今後は会計ルールへの違反を含め、いかなるコンプライアンス違反も許容しないという姿勢を打ち出し、グループ全社に対して、強いメッセージを発信します。また、長大の代表取締役社長自らが、全支社を対象にした説明会を開催し、従業員に対し直接的に、これまでの経緯や原因を説明し、コンプライアンス意識の向上及び企業風土の改革の必要性を改めて周知した上で、全社を挙げて再発防止策に取り組むことを強く発信します。

   本件は2025年2月までに実施します。
 
 (2)会計ルールの再認識・十分な理解に向けて(社内研修・コンプライアンス教育の実施)

これまでも不適切会計処理防止に関する研修を実施していましたが、従業員に十分浸透していなかったことを鑑み、今回の不適切行為をはじめとする不適切な会計処理や社内規則の潜脱を防止する内容を含むコンプライアンス指針等を作成し、全従業員に周知します。さらに、全従業員への教育方法を一層強化することを目的に、これまでの集合研修に加え、コンテンツを充実させたオンライン講習会も導入します。さらに、開催した研修動画をアーカイブし、全従業員が定期的かつ継続的に受講できる環境を整備します。

   本件は2025年3月までに受講環境を整備し、以降の運用実施を図ります。
 
 (3)長年の慣行に対して(組織風土の改善)

当社グループは「人が財産」であると強く認識しています。
このため、全従業員が同じ目標を共有し、高いモチベーションを持って仕事ができ、働きがいのある職場を創出するよう取り組みます。従業員一人一人が、役職や立場に拘泥することなく、自社の問題に対して、忌憚のない意見を述べて風通しのよい議論を行うことができる環境を整備します。
具体的には、「部長マネジメント研修」や「管理職座談会」などを開催し、管理職が、部下との接し方・部下の能力の活かし方を学び、上下隔たりのない従業員間コミュニケーションの活性化を図ります。

   本件は2024年12月より実施しており、以降、継続実施を図ります。
 
 (4)不適切行為を行わせない社内手続・評価システムの見直し
  ①規則や手続きフローの見直し、明確化(稟議規程の見直し・運用の再検討)

社内のガバナンスを保ち、健全な企業運営を行うためには、様々な項目の稟議が必要ですが、その手続きが適切に行われていませんでした。その理由として、本来の稟議の趣旨に対する認識不足、一部の項目での過度に通常業務を圧迫するほどの煩雑さがあげられます。
 このため、稟議本来の意義を明確化して従業員に周知徹底するとともに、稟議基準や決裁フローの見直しを行うことで、運用の適正化並びに稟議手続きの負荷の低減を図ります。併せて、稟議決裁履歴の共有によるチェック・牽制機能を確保するため、内部統制部門、監査役、取締役等、複数の立場の者が閲覧可能となるシステムを構築します。

   本件は、2025年3月までに整備し、以降の運用実施を図ります。
  
  ②部門・人材評価システムの見直し

今後も、従業員と会社が共に成長する組織であるために、業績の向上は必要不可欠です。しかしながら、当社の健全な成長を図る上では、売上や原価に過度に比重を置くことなく、働き方等も含めた多様な観点による評価が必要と考えます。このため、部門評価・個人評価共に、現評価制度の課題や改善点を洗い出し、従業員と会社の持続的な成長を促す評価制度に見直します。
 部門評価では、売上や原価率以外の多様な観点からの評価指標に重きを置くとともに、評価基準等を修正することで、業績偏重とならない評価手法に見直します。
 また、昇降級を決める個人評価でも、業績目標達成度に過度に偏らない評価方法に改め、コンプライアンスの観点での評価軸を追加するなど、売上等だけではない多面的な人事評価システムを再構築します。

   本件は、2025年3月までに方針を整備し、来期以降の評価に反映させます。
 
 (5)不適切行為に対するチェック機能・体制の強化
  ①業務フロー・運用管理の改善

予算管理を行う実行予算システムや日々の作業日報の不適切処理が及ぼす影響について、集合研修やオンライン講習会等にて継続的に伝え、再教育します。
 また、管理技術者と技術部門長が同一の場合の権限集中回避、日報付替えの防止など、不適切な会計処理が物理的に行えないシステム改善を図ります。

  本件は、2025年3月までに整備し、以降の運用実施を図ります。
 
  ②発見的統制の強化

発見的統制を強化することを目的に、早急な内部統制部門の体制強化と監査内容の拡充を図ります。まずは、人的リソース強化のため、当社内部統制センターの増員を実行します。また、内部監査においては月次監査、実地監査及び特別監査において、会計処理の適正性の観点による監査を強化し、モニタリングシステムの監視機能強化に取り組みます。具体的には、業務進行過程の不正監視として、実行予算の見直し経緯、固定費、変動費、原価などの進捗率等、業務管理状況を常に把握できるようにし、不適切処理などを察知しやすい仕組みを構築します。さらに、これらの監視・測定、分析・評価の結果を、日常の適切なデータ投入の診断、内部監査の情報源として活用し、改善に繋げます。

   本件は、2025年3月までに整備し、以降の運用実施を図ります。
 
 ③内部通報制度の周知徹底及び信頼の確保

グループ内の不正を早期に発見出来るよう、公益通報者保護法の精神に則り、組織内の不正行為に関する通報・相談を受け付け・調査・是正する、グループ全体の「コンプライアンス・ホットライン」の存在や仕組みについて、改めて全従業員に周知します。また、「コンプライアンス・ホットライン」への通報の障壁となっている通報者不利益の不安を払拭するため、無記名方式によるWeb受付など、通報のしやすい窓口となる仕組み作りを図ります。

   本件は、2025年3月までに整備し、以降の運用実施を図ります。
 
 ④外注先に対する措置

従業員と会社が共に成長し、安定的な組織運営を図るためには、協力会社との連携は大変重要です。下請法の精神に則り、協力会社が不利益を被らず、こちらが期待する専門技術力を十分に発揮していただくための取り組みを図ります。まずは、当社グループの各社が発行する発注書の約款または締結する基本契約書に、当社グループから協力会社へ不適切な指示を受けた場合には、速やかに内部通報窓口への通報を促すよう記載することとします。また、ランダムに抽出した協力会社に対し、当社グループからの不適切取引に関する指示の有無に関するアンケートを継続的に実施し、「当社グループから協力会社への不適切取引に関する要請を許さない姿勢」を浸透させます。

   本件は、2025年2月までに整備し、以降の運用実施を図ります。
 
 (6)長大以外の当社連結子会社の再発防止策

長大以外の当社連結子会社においても長大における再発防止策に準じて、取り組んでまいります。

 
 (7)再発防止策のスケジュールと実施体制

上述の各再発防止策は、各項に記載のスケジュールに沿って、速やかに実行いたします。その際、内部統制部門を中心とした上で、項目ごとに主管部署を定め、検討・実施・モニタリングを行ってまいります。各主管部署は、詳細検討・導入に関して事業(技術)部門と協議・調整を行い、実効性の高い体制で進めてまいります。
 再発防止策の全体については、「人・夢・技術グループ 信頼性向上委員会」を新設し、当社取締役から選任された委員長及び当社の内部統制センター、経営戦略センター、管理統括センター、IT戦略センターの各センター長が中心となって推進してまいります。当社と連結子会社が常に連携し、円滑な実施体制を構築します。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 RSM清和監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

訂正内部統制報告書にて、第3期(2023/10/1-2024/9/30)の訂正を表明。
その他に、以下の会計年度において、同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第2期(2022/10/1-2023/9/30)1603
 第1期(2021/10/1-2022/9/30)1604
 第54期(2020/10/1-2021/9/30)1605※
 第53期(2019/10/1-2020/9/30)1606※
 ※持株会社体制移行前のため、提出者は株式会社長大となっている

1607
企業名 株式会社ウェッジホールディングス 市場 東証グロース
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
 当社グループの重要な持分法適用関連会社であるGroup Lease PCL.(以下「GL」という。)において、有価証券報告書経理の状況追加情報に関する注記(1.Group Lease Holdings PTE.LTD.が保有していたタイSEC指摘GLH融資取引に関する悪影響について)に記載の事象が発生しております。当社の持分法適用関連会社であるGLの子会社であったGroup Lease Holdings PTE.LTD.(以下、「GLH」という。)(清算手続き中)が保有していた貸付債権等付(以下「GLH融資取引」という。)に関連して、GLは、2017年10月16日及び同月19日に、タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)からGL元役員の不正行為や利息収入の過大計上などの指摘を受けました。当該タイSEC指摘GLH融資取引については、この問題の発覚時の2017年9月期決算において、全額損失処理済ですが、タイ法務省特別捜査局(以下「タイDSI」という。)による調査が継続しております。現在も未解決事項となっており、当社グループは、タイSECの指摘の根拠を特定することはできておりません。また、(追加情報)に関する注記(2.JTRUST ASIA PTE.LTD.等との係争について)に記載のとおり、当該タイSEC指摘GLH融資取引に関連し、JTRUST ASIA PTE.LTD.からタイ王国及びシンガポール共和国等で、各種の訴訟が提起され係争中となっております。シンガポール共和国での損害賠償訴訟ではシンガポール高等裁判所がGLHに1億24百万米ドル等の損害賠償金の支払判決を下し、2024年3月4日、GLHの清算を命じたことを受け、同裁判所が選任したLiquidatorによりGLHの清算手続きが進められております。これに対しGLは、GLHの債権者として、同手続に異議を申し立てるとともに、GLHの被担保債権者として、 その担保権を実現するための措置を進めております。さらに、(追加情報)(3.GL Finance PLCのファイナンスリーシングライセンス取り消しと会社清算について)に記載されているとおり、GL子会社でカンボジアにてファイナンス事業を営んでいるGL Finance PLC(以下、「GLF」という。)が、 2024年9月12日付でカンボジア国立銀行より、ファイナンスリーシングライセンスの取り消しと会社の清算についての通知を受け、GLFでは清算人が選定され清算手続が進めております。
 上記のタイDSIの調査、関連する訴訟、GLH清算手続と関連するGL担保権の実現措置の展開、GLF清算手続次第では、当社グループが保有するGL持分法投資(当連結会計年度末の関係会社株式簿価11億円)の評価等に影響が生じる可能性がありますが、現時点ではその影響額を合理的に見積もることが困難なため、連結財務諸表には反映しておりません。この結果、当社グループの連結財務諸表に対する会計監査人の監査意見、タイSEC指摘GLH融資取引に関する影響を受け、継続して、監査範囲の制約としての限定事項となっております。
 このため、タイSEC指摘GLH融資取引に関連してGL持分法投資の評価等につき、親会社として海外持分法適用関連会社管理・情報収集管理体制や決算財務プロセスに不備があると評価せざるを得ない状態となっております。これは、開示すべき重要な不備に該当すると判断しております。
 当社グループではタイSEC指摘GLH融資取引の問題に対しては、GL役員の見直し等を含む管理体制の強化等を図り、各種の調査を実施してまいりましたが、タイDSIの調査手続中でありその情報源を入手することが困難な状況であることもあり、タイSECの指摘の根拠を特定するに至っておらず、当事業年度の末日までに不備の是正を図ることができておりません。
 当社は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、上記の不備につきましては、適切な是正に向け継続して必要な調査等により情報収集に努め、より適切な内部統制を整備し運用する方針であります。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 監査法人アリア 監査意見

財務諸表監査:限定付適正
内部統制監査:限定付適正

備考
1608~1609
企業名 株式会社サイバー・バズ 市場 東証グロース
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備であると捉え、当事業年度末日時点における当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社は、2024年9月期第2四半期決算において、当社が2023年4月より実施したアフィリエイト広告の代理販売取引(以下「本件取引」といいます。)に係る当該取引先に対する売掛債権(以下「本件売掛債権」といいます。)の回収の金額と時期に不確実性が存在することから、本件売掛債権の金額2,215百万円に対して、全額貸倒引当金を計上いたしました(以下「本件事象」といいます。)。本件取引に係る事実経緯等については以下の通りです。
 ア. 本件取引に係る事実経緯
 ① 貸倒引当金繰入額の計上に至るまでの経緯
 当社は、2023年4月に取引先である脱毛サロンチェーン運営会社(以下「A社」といいます。)よりアフィリエイト広告取引についての引き合いを受け、取引停止する2024年2月まで、A社との間のアフィリエイト広告取引を行っておりました。これに際し、従前A社に対してアフィリエイト広告に係る業務を提供していたアフィリエイト広告代理店B社に対して、当社から一定の業務を再委託する内容の取引も開始いたしました。B社との当該取引においては、円滑な取引開始等を目的とした初期的な座組として、当初、A社及びB社の取引の間で行われていた取引に当社が介入し、当社がA社に提供していた広告業務の一部を従前A社に業務を提供していたB社に再委託して手数料を得る形式が採用されましたが、当該取引形式は当社として一般的に採用している取引形態ではないため、将来的に当該再委託は解消することを想定しておりました。
 取引開始以降、本件売掛債権の回収は滞りなく行われておりましたが、2023年12月28日にA社から支払が遅れる旨の連絡を受けました。その後、A社らとの間で回収についての協議を行い、2024年2月に一定の入金があったものの、2024年3月以降、入金が遅れている状態が続いており、取立遅延が生じることとなりました。
 このような状況を踏まえ、当社は、本件売掛債権の回収の金額と時期に不確実性が存在することから、2024年9月期第2四半期連結会計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)において、一過性の損失ではあるものの、同債権の金額2,215百万円に対して、全額貸倒引当金繰入額を販売費及び一般管理費に計上することといたしました。
 
 ②貸倒引当金繰入額の計上が多額となった経緯
 当社では、取引先等の与信判断にあたっては、当社が定める取引先審査・与信管理ガイドライン(以下「社内与信ガイドライン」といいます。)に従うこととしておりますが、本件取引を行うにあたり、A社の親会社であるFUNAI GROUP株式会社(旧:船井電機・ホールディングス株式会社)の連帯保証を受ける等により、同社の信用力を前提とした与信金額の設定を行っておりました。しかし、同社の最新の財務状況等の取得がされていない等、取引先及び連帯保証先等の実態確認が適切に検討されておらず、形式的な与信判断になっておりました。また、本件取引実行の判断にあたっては、役員会で諮られ決定されておりましたが、A社及びB社の取引の間で行われていた取引に当社が介入する取引形態であったため、取引額が増加するなかで当社において取引額及びその増加を把握することが難しいことについて正確かつ適切な情報収集及び状況把握をできていなかったことに加え、当社としては、A社とB社との間で、仮にA社が当社に対する本件売掛債権の支払を怠った場合には当社のB社に対する支払いが一部免除されること(以下「本件免除」といいます。)を前提とした与信判断の変更が行われておりました。このような状況の中で取引を継続した結果、A社に対する売掛金額は多額になりました。
 
 ③ 調査の方法等
 当社は、本件事象に係る経緯の調査に際し、外部の弁護士の協力のもと、関係者へのヒアリングやメール等の社内コミュニケーションツールのやり取りその他の関連文書を確認いたしました。なお、当該調査において、当社の役職員が本件取引に際して法令に違反する行為を行った事実は確認されておりません。
 
 イ. 原因分析
 本件事象の直接の原因として、以下の点が挙げられると考えております。
 
 ・不正確な与信リスクの判定
 A社との取引開始時において、社内与信ガイドラインに従った与信判断を実施したものの、A社等の実態が詳細に検討されないまま、形式的な与信判断になっておりました。
 また、A社との取引拡大に伴い与信残高を増加させるにあたっては、実際に締結された契約書に条項として含まれていなかった本件免除が行われることを前提とする等、実質的に社内与信ガイドラインに違反した判断となっておりました。
 ・役員会への不正確な情報提供
 本件取引については、一定のリスクがあるものとして、引き合いの段階から定期的に役員会(主として業務執行取締役及び執行役員で構成される会議体)で報告されていたものの、上記の不正確な与信リスクの判定や契約内容を前提とした概要の報告に留まっており、契約書そのものの確認はなされておりませんでした。そのため、与信リスクや契約書の内容が正しく役員会に報告されておりませんでした。
 
 上記原因をもたらした主たる要因については以下のように考えております。
 ① 権限の所在の不明確さ
 当社の職務権限規程上、取締役会決議が必要とされる「重要な契約書」の該当性に関する具体的な基準が設けられていない等、本件取引に係る与信判断や契約書の承認等について、権限の所在が必ずしも明確ではない状況でした。
 
 ②リスク判断及びモニタリングの在り方
 本件取引実行の判断にあたっては、役員会で諮られ決定されていたものの、その検討過程において、実際に付与する与信金額についての情報や実際の契約書面の確認等の実質的なリスク分析が十分に行われておりませんでした。
 また、その後のモニタリングにおいても、前記の権限所在の不明確さも相まって、与信判断や契約内容等の実質的なリスク判断に関する部分について、正しく役員会に報告されておりませんでした。
 
 以上の事実経緯及び原因分析を踏まえ、当社は、当社の全社的な内部統制、業務プロセス及び決算・財務報告プロセスに係る内部統制の評価を行った結果、本件事象を招いた背景として、以下の全社的な内部統制、業務プロセス及び決算・財務報告プロセスに係る内部統制に関する不備があったものと認識しております。
 

① 以下のア~ウの特徴を有するイレギュラーな新規取引の与信判断について、役員会のリスク分析やモニタリングが十分かつ適切ではなかった全社的な内部統制に関する不備

   ア 業績不振で親会社の保証がなければ取引を承認できない新規取引先
   イ 自社において取扱い実績のない新規商材
   ウ 通例でない商流、取引条件、取引金額
 
 当社としましては、本来は、イレギュラーな新規取引について、役員会において、取引先等の実態を踏まえながら、実際に付与する与信金額についての情報や実際に締結予定の契約条項を前提としたリスク分析及び判断を行ったうえで、実質的な与信判断を行う必要があったと認識しております。しかしながら、イレギュラーな新規取引である本件取引の開始時において、社内与信ガイドラインに従った与信判断を実施したものの、上記取引先等の実態が詳細に検討されないまま、形式的な与信判断になっておりました。また、後掲②で説明するように、重要性の高いイレギュラー取引の与信判断に関して検討・承認プロセスが整備されていなかったことに起因し、役員会において、本件取引実行の判断にあたって、実際に付与する与信金額についての情報や実際の契約書面の確認等の実質的なリスク分析が十分に行われておらず、与信リスクの再検証や契約書の再確認を含むモニタリングも十分に機能しておりませんでした。これらを踏まえ、当社としましては、役員会のリスクの識別・分類・分析・評価プロセスにおいて、イレギュラーな新規取引の与信判断におけるリスク分析やモニタリングが十分かつ適切ではなかったと考え、全社的な内部統制に関する不備があったと認識しております。
 

② イレギュラーな新規取引の与信判断に関する検討・承認プロセスが整備されておらず、また、取引拡大に伴い与信限度額を増加させるにあたり実質的に社内与信ガイドラインから逸脱した業務プロセスに係る内部統制に関する不備

 
 当社としましては、本来は、イレギュラーな新規取引の与信判断に関する職務権限の所在を明確にし、取締役会が決裁権限を有する契約に関しては、役員会に対して正しい契約内容を前提とした報告を行ったうえで、役員会において協議し取締役会にて決議するなど適切な権限に準拠し正しく与信判断を行う必要があったと認識しております。しかしながら与信リスクの検討や実際の契約書の内容の確認手続が確立しておらず、当社の職務権限規程上、取締役会決議が必要とされる「重要な契約書」の該当性に関する具体的な基準が設けられていない等、イレギュラーな新規取引の与信判断の検討・承認プロセスが整備されておりませんでした。また、本件取引の拡大に伴い与信残高を増加させるにあたり、A社及びB社の取引の間で行われていた取引に当社が介入する取引形態であったため、当社にて正確かつ適切な情報収集及び状況把握を踏まえた取引額の把握ができておらず、また実際に締結された契約書に条項として含まれていなかった本件免除が行われることを前提とする等、実質的に社内与信ガイドラインに違反した判断となっておりました。これらを踏まえ、イレギュラーな新規取引の与信判断に関する検討・承認プロセスが整備されておらず、取引拡大に伴い与信限度額を増加させるにあたり実質的に社内与信ガイドラインから逸脱したものと考え、業務プロセスに係る内部統制に関する不備があったと認識しております。
 

③ 貸倒懸念債権の貸倒見積高の算定及び検討において、十分かつ適切に評価及び判断するための基準やプロセスが明確化されていなかった決算・財務報告プロセスに係る内部統制に関する不備

 
 当社としましては、本来は、保証人を含めた直近の財政状況・支払能力などを十分かつ適切に評価及び判断するための基準やプロセスを明確に定めておく必要があったと認識しております。しかしながら、当社は、A社の財務情報等を入手するのみならず、A社の信用補完の観点から、同社の親会社であるFUNAI GROUP株式会社(旧:船井電機・ホールディングス株式会社)の連帯保証を取得する等の措置を講じていたものの、A社及び連帯保証先に係る最新の財務情報の取得等が適切にできておらず、実態把握を踏まえたリスク評価及び検討が適切にできておりませんでした。また、貸倒懸念債権の貸倒見積高の算定及び検討においても、A社に対する債権を含む滞留債権のモニタリング等は行っていたものの、保証人を含めた直近の財政状況・支払能力などを十分かつ適切に評価及び判断するための基準やプロセスのルールの整備が明確化されておらず、その結果本件取引に関する債務者及び保証人の財政状況・支払能力等を十分かつ適切に評価することができず、2024年9月期第2四半期決算において、本件売掛債権の回収の金額と時期に不確実性が存在することをもって、貸倒引当金を計上いたしました。これらを踏まえ、当社としましては、貸倒懸念債権の貸倒見積高の算定及び検討において、評価及び判断するための基準やプロセスの整備が明確化されていなかったと考え、決算・財務報告プロセスに係る内部統制に関する不備があったと認識しております。

 当社は、これらの不備を是正するために、以下の再発防止に関する取り組みを実施しております。なお、以下の各再発防止策のうち、(ア)乃至(エ)は上記開示すべき重要な不備の①及び②に対応する再発防止策、(オ)は上記開示すべき重要な不備の③に対応する再発防止策と位置付けております。

(ア)職務権限規程の見直しを行うことで職務権限を明確にし、また、「重要な契約書」の該当性に関する具体的な基準等に係る明確化を行い、個人の主観に依存しない判断ができるように変更する
(イ)重要性の高いイレギュラー取引に関する与信リスクの検討や実際の契約書の内容の確認手続を明確化し、リスク判断及びモニタリング方法の見直しを行ったうえで、当該取引の実行に際しては、役員会において、取引先等の実態を踏まえながら、実際に付与する与信金額についての情報や実際に締結予定の契約条項等を前提とした議論を行うとともに、必要に応じて弁護士等の専門家の審査を踏まえたリスク評価/検証を行うように徹底する
(ウ)役員会における議論内容に関し取締役及び監査等委員へ情報の共有を行うとともに、取締役会及び役員会への上程事項を明確にする
(エ)内部監査として与信限度額の変更履歴及び滞留債権のモニタリングを実施し、役員会に報告するとともに、適切な責任者が、重要な会計上の見積もりを要する項目については、十分かつ適切な検討資料を基に承認する
(オ)債権評価のルールを策定し、保証人の保証能力を含む貸倒懸念債権の回収可能性に関する十分かつ適切な検討及び判断ができるように基準及びプロセスの構築及び整備を行う

 当社は、これらの不備につきまして、再発防止に関する上記の取り組みを実施しましたが、当事業年度の末日までに十分な期間を確保する事ができなかったため、是正を完了することができませんでした。当社は、これらの不備は、当社の財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いものと考えられるため、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、すべて財務諸表及び連結財務諸表に反映しております。
 当社は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、再発防止策を真摯に実行するとともに、引き続き改善に向けた取り組みを実施し、適切な内部統制を整備・運用する方針であります。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

 「3 評価結果に関する事項」に記載した、開示すべき重要な不備を是正するために、当社は、当事業年度の末日から内部統制報告書の提出日までに上記の再発防止策を継続的に取り組んでおり、今後も引き続き再発防止策を実行してまいります。
 
 また、前事業年度に係る内部統制報告書の訂正報告書において開示すべき重要な不備としておりました、「イレギュラーな新規取引の与信判断について、役員会のリスク分析やモニタリングが十分かつ適切ではなかった全社的な内部統制に関する不備」に関しては、重要性の高い取引に関する基準等の明確化、取締役会及び役員会への情報伝達及びモニタリングを進めております。また、「イレギュラーな新規取引の与信判断に関する検討・承認プロセスが整備されておらず、また、取引拡大に伴い与信限度額を増加させるにあたり実質的に社内与信ガイドラインから逸脱した業務プロセスに係る内部統制に関する不備」に関しましても、職務権限規程の改訂を行い与信判断及び重要な契約書の承認に関して担当取締役の決裁権限とすることを明確化し、当該改訂通りの運用を周知徹底するとともに、当社にて設定していた全ての与信についてその妥当性を改めて検証し、役員会において与信限度額の見直し及び必要に応じた引き下げを行い、その後も内部監査を通じて与信に関する変更の有無及び内容に関するモニタリングを月1回行い、役員会に報告する運用を進めております。これらの取り組みを通じて当事業年度末日までに是正が完了するまでには至りませんでしたが、引き続き再発防止に向けた取り組みを進めてまいります。

監査法人 有限責任監査法人トーマツ 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

上記の他に、以下の会計年度において同様の内容で訂正内部統制報告書を提出している。
 第18期(2022/10/1-2023/9/30)1609

重要な手続きが実施できないと表明した企業

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