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2012年6月公表「内部統制報告書」記載内容集計

投稿日時:2012年07月01日(日)

 2012年6月1日以降、6月30日までに公表された内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業
10
重要な手続が実施できないと表明した企業
1

開示すべき重要な不備が存在すると表明した企業

199
企業名 株式会社パスコ 市場 東証1部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 当社は、平成23年10月に当社が生産業務に用いるソフトウェア購入先の一つである外国法人(以下「相手方」といいます)に支払ったソフトウェア関連支出を資産計上したことに係る会計処理について、不適切な会計処理が行われていた可能性が高いことが判明したため、当社の親会社であるセコム株式会社を主体とする特別調査委員会を設置し内部調査を実施するとともに、調査の独立性を確保し、専門的及び客観的見地からの調査分析、採るべき会計処理の検討及び再発防止策立案等を目的とした、外部専門家から構成される外部調査委員会(以下「第三者委員会」)を平成24年4月25日に設置し、厳正かつ徹底した調査を実施いたしました。その結果、本件ソフトウェア関連支出につきましては、過去の当社による相手方ソフトウェアの不正利用に関する損害賠償を内容とする和解金の支払いであり、ソフトウェアとしての資産性は無く特別損失に計上すべきものとの、第三者委員会による調査報告書(中間報告)を平成24年5月8日付けで受領し、同日開催の取締役会において、当該ソフトウェア関連支出を「和解金」として特別損失に計上することといたしました。なお、第三者委員会による調査報告書(最終報告)を、平成24年5月21日に受領し、上述以外の会計に重要な影響を与えるような不正利用ソフトウェアの存在は確認されませんでした。また、本件調査の範囲内において、本件以外に不適切な会計処理や誤計上は認められておりません。
 
 これにより当社は、当該会計処理の決算への影響を調査し、第63期(平成23年3月期)第3四半期から第64期(平成24年3月期)第1四半期までの四半期報告書、有価証券報告書については、偶発債務として注記することとし、第64期(平成24年3月期)第2四半期及び第3四半期の四半期報告書については決算訂正し、各訂正報告書を提出いたしました。
 
 当該会計処理が行われた原因は、当社の全社的な内部統制において、適正な会計処理及び開示に対するコンプライアンス意識ないしリスク管理意識が不足していたこと、取締役会に対して適切かつ十分な情報の伝達が不足していたことの不備によるものであり、更に全社的観点で評価する決算・財務報告プロセスにおいて、経理部門役職員が、本件のような非定型取引における会計処理にあたって備えておくべき、取引の実質的内容を重視することに対する理解及び姿勢が不十分であったこと、非定型取引における会計処理であることにも関わらず適切な社内協議や社外専門家への協議を経ずに処理を行ってしまったことの不備によるものであります。
 
 なお、上記の事実は当事業年度末日後に発覚したため、当該不備を当事業年度末日までに是正することが出来ませんでした。
 
 当社は、内部統制の整備及び運用の重要性を強く認識しており、この財務報告に係る開示すべき重要な不備の再発防止を図るため、第三者委員会の提言をふまえて、以下の是正措置を講じ、翌事業年度以降内部統制の整備・運用を強化し、適切な財務報告の信頼性を確保する方針であります。
 
 当社は、財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備を是正するための措置を以下のように考えております。
 (1) 適正な会計処理及び開示に対するコンプライアンス意識及びリスク管理意識の徹底

 社長を含めた役員及び部門責任者に対し、適正な会計処理及び開示に対するコンプライアンス意識及びリスク管理意識を徹底するため、外部専門家等による研修を実施することといたします。

 (2) 取締役会に対する説明内容の充実

 取締役会に上程する決議事項の説明内容を充実させるため取締役会規則を改定し、また取締役及び監査役が更に知見を広げ、自らの役割を十分に果たすため、弁護士、公認会計士等の社外専門家による役員研修を実施することといたします。

 (3) 経理部門役職員における会計に対する理解・姿勢の強化

 経理部門における役職員の会計的専門性を高め、適切な判断力の向上を図るため、専門情報誌等主催の研修を定期的に受講し、部内でその情報を共有し、会計的専門知識を有する人材を確保するとともに、会計関連資格の取得促進を行うことといたします。

 (4) 監査法人に対する報告・外部会計専門家への相談体制の整備

 非定型取引における金員の支払や複雑な会計処理について、取引の経緯及び社内で協議した結果等を遺漏無く監査法人に報告し、必要に応じて外部専門家に相談することといたします。

  
 なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する財務報告上の影響額は、決算過程で適正に修正しており、連結財務諸表及び財務諸表に及ぼす影響はありません。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任監査法人トーマツ 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
200
企業名 株式会社タダノ 市場 東証1部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって当連結会計年度末日時点において、当社及び連結子会社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社の連結子会社であるタダノ・アメリカCorp.の取締役副社長(現地採用、平成24年5月21日付解任)が、その職位を利用して、私的流用を目的に同社の資金を横領するという不正行為が、平成24年5月に判明し、当社はただちに社内調査委員会(委員長:取締役執行役員専務 鈴木 正)を設置し、不正調査専門の現地法律事務所を起用して社内調査を進めてまいりました。
 これは、同社の全社的な内部統制において、職務分掌の運用上の問題(専門的業務執行への牽制体制)及びコンプライアンスの徹底が十分でなかったことに加え、当社のグループ各社に対するモニタリング機能が不足していたことにより発生したものと認識しております。
 上記事実は当連結会計年度末日後に判明したため、当該開示すべき重要な不備を当連結会計年度末日までに是正することができませんでした。
 なお、全社的な内部統制に開示すべき重要な不備が存在していたタダノ・アメリカCorp.の取締役副社長に関連する全取引について調査を行った結果、当該不正行為によって生じるタダノ・アメリカCorp.の損害額は最大で約900万ドルと推定されますが、当連結会計年度以前に支出した約313万ドル(249百万円)については既に費用処理されており、元副社長に対する損害回復と債務保全によって回収される金額があるため最終的な不正による損害額については現時点で不明ですが、連結財務諸表への影響は限定的と判断しております。
 当社は、内部統制の整備及び運用の重要性は強く認識しており、この財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備の再発防止を図るため、以下の再発防止策を推進し、翌連結会計年度以降の内部統制の整備・運用を強化し、適切な財務報告の信頼性を確保する方針であります。
 
(再発防止策)
 (1) 海外子会社における管理体制の見直しによる牽制機能の強化
 (2) 海外子会社における法令順守並びにコンプライアンス意識の徹底
 (3) 当社における海外子会社に対するモニタリング機能の強化
 なお、当社及び国内子会社においても、上記観点により内部統制の再徹底を図ってまいります。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任あずさ監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
201
企業名 大都魚類株式会社 市場 東証2部
その内容

 上記の評価手続を実施した結果、下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ばす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。従って、平成24年3月31日期末日時点において当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。
 

 平成24年3月期決算にあたり、過年度の退職給付に関する子会社の吸収合併時の会計処理等の誤り及び数理計算上の差異の把握の誤りにより未認識退職給付債務の金額とその償却金額に適切な金額との差異が生じたため、退職給付引当金が不足している状態にあるとの認識に至りました。その不足額については、過年度の財務諸表及び連結財務諸表の訂正を行い、当事業年度の財務諸表及び連結財務諸表についても適切に修正し作成しました。
 今回の件は、退職給付計算の基礎資料のチェック不足及び退職給付会計に対する理解不足等が主たる要因と考えられ、退職給付引当金計上プロセスにおいて、内部統制が整備・運用できていなかったことに起因するものであります。
 上記の財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備が、事業年度の末日までに是正されなかった理由は、上記の誤謬が事業年度末の財務諸表作成の過程で発見されたためであります。

付記事項

 評価結果に関する事項に記載された開示すべき重要な不備を是正するために、当事業年度の末日後、退職給付引当金計上プロセスにおける未認識債務金額及びその償却金額を適切に検証できる照合シートを使用する手続に改善しました。内部統制書提出日までに当該の是正後の内部統制を評価した結果、内部統制報告書提出日において、上記に係る内部統制の整備については有効であると判断しました。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 有限責任あずさ監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
202
企業名 株式会社プリンシバル・コーポレーション 市場 JASDAQスタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。

 当社は連結子会社である株式会社ハミングステージ(以下、ハミング)における前事業年度の営業権を譲り受けた取引等に基づく事案に起因して、適正ではないと考えられる会計処理が見受けられたため、前事業年度の有価証券報告書及び当事業年度の四半期報告書の訂正報告書の提出を行うことになりましたが、その際に設置した社外調査委員会から、営業権譲受における出金処理について適正な証憑に基づき適正な承認手続をとっていなかったこと等が上場会社としての内部統制上重大な問題があったとの指摘がなされました。当社は、問題発生の原因を整理し、以下の(1)及び(2)の再発防止策を講じた結果、内部統制上の問題が生じた時期に比べ一部改善がなされております。
(1)子会社の管理・規定の整備
 当社の子会社管理規程並びに当社及び子会社の取締役会規程及び決裁権限規程を見直すことにより、ハミングが通常業務とは異なる業務で一定の金額の出金を行う際、事前に当社の承認を得るよう規程を整備し、親会社である当社側でハミングを管理するシステムを構築いたしました。
(2)監査機関における連携強化
 内部監査室長に公認会計士の資格を有するものを採用することにより、監査役、会計監査人及び内部監査室長の連携を強化する体制を構築いたしました。
 
 上記の問題は、全社的な内部統制におけるリスクの評価と対応及び統制活動が不十分であったことに起因して発生しましたが、上記再発防止策を講じたものを除き、事業年度末までに是正されませんでした。
 事業年度末までに是正されなかった理由は、これらの不備の発覚が当事業年度末日直前であり、改善策の実行が事業年度末までに完了しなかったためであります。
 一方、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、判明した不備を補うため、取締役会の体制改善、子会社も含めたコンプライアンス意識の向上、監査役による監査の充実及び社外有識者等による経営監視機関の設置等の対策を早急に講じ、翌事業年度においては、適切な内部統制を整備・運用する方針であります。

以 上

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 阪神公認会計士共同事務所 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
203
企業名 加賀電子株式会社 市場 東証1部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当連結会計年度末日時点において当グループの財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
 当社連結子会社である加賀ハイテック株式会社(以下、「ハイテック」という)において、営業担当者による一部の得意先に対する不適切な取引及び会計処理が行なわれていた事実が発覚いたしました。不適切な取引及び会計処理の事実関係、影響額及び責任の所在を明らかにするとともに、類似事象の有無の確認について、平成24年4月5日に外部の有識者を加えた調査委員会を設置し、徹底した調査を行いました。当該調査により、会社未承認の値引の申し入れ・放置ならびに、商品の不適切な処分・放置が識別され、売上高の過大計上(売上値引の過少計上)と売掛金の過大計上が判明いたしました。なお、調査委員会による調査結果は、同年5月25日に当社ホームページにて公表されております。
 本件については、不適切な取引を実行した従業員が会社に損害を与えることを認識しながら、故意に不正行為を行ったものでありますが、ハイテックにおいて業務プロセスの内部統制は整備されており、売掛金残高管理及び売上値引のプロセスにおける運用が業務管理者に徹底されていないものと判断いたします。
 当該事業年度末日までに重要な不備が是正されなかった理由は、本件の疑義報告を平成24年2月29日にハイテックから受け、事実関係の概要を平成24年3月に認識し、外部の有識者を加えた調査委員会を設置したのが当事業年度末日後であり、是正措置を講じることができなかったためであります。
 当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、重要な不備を是正するために調査委員会からの提言をふまえて以下の再発防止策を講じ、適切な財務報告の信頼性を確保する方針であります。
  
 1.ハイテックにおける内部統制の運用の徹底と再教育の実施
  (1) 内部統制の運用の徹底
  (2) 本件不適切な事案に関する共有と再教育の実施

 2.内部統制のより一層の強化・実効性の向上
  (1) ハイテックにおける定期的な人事異動・ジョブローテーションの実施
  (2) ハイテックにおけるIT・情報システムのより一層の活用
  (3) 加賀電子グループにおける内部通報制度の実効性の強化
  (4) 加賀電子における子会社に対するモニタリング機能の強化
  (5) 加賀電子における子会社に対する業務管理支援

付記事項

付記すべき事項はありません。

特記事項

特記すべき事項はありません。

監査法人 あらた監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
204
企業名 サンコーテクノ株式会社 市場 JASDAQスタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
 

 
 当社グループのセンサーセグメントに関して、平成23年3月期に内部取引が発生し、平成23年3月期第4四半期においてアルコール測定器の駆け込み特需があり、期末に売上高が一時的に増加したため期ずれ調整を行い、当社のセンサーセグメントの仕入高に対応する連結子会社の売上高を計上し、相殺消去を行いました。その際、連結子会社の売上原価並びに当該取引に関する税効果の仕訳をしておりませんでした。平成24年3月期の期末監査手続きにおいて、監査人より上記の仕訳が計上されていない旨の指摘を受けました。この原因は、連結仕訳のうち例外的な手入力仕訳の検証が不十分であったことに起因しております。
 当社は、連結仕訳のうち例外的な手入力仕訳の検証機能を強化する方針であります。 

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 新日本有限責任監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
205
企業名 株式会社SJI 市場 JASDAQスタンダード
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断した。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。
 

 
 当社の連結子会社であるLianDi Clean Technology Inc.は、平成24年3月期の第3四半期決算の過程において、監査人より第2四半期の会計処理について重要な誤謬を指摘された。これに伴い当社は、平成24年3月期第2四半期の四半期報告書の訂正報告書を提出した。 
 これは、当社の連結子会社における決算・財務報告プロセスにおいて、企業再編等の非定型事案に対する米国会計基準による会計処理の誤謬を防止又は適時に発見するチェック体制が十分に機能していなかったことによるものである。
 事業年度末日までに是正されなかった理由は、当該不備が当事業年度末近くに発生し、期限内に是正措置が完了しなかったためである。
 一方、当社は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は強く認識しており、財務報告に係る重要な不備の是正を図るため、以下の内部統制の運用強化に着手している。

① 信頼性のある財務報告を行うために必要な能力の強化策として、連結子会社において適用される会計基準の定期的な研修の実施

② 適切な会計処理を遂行するための組織構造及び適切な役割分担の見直しとして、海外子会社連結決算要員の補強

③ 非定型事象への対応漏れを防止し、適切な会計処理を遂行するための決算業務手順チェックリストの見直し

④ 信頼性のある財務報告を行うために、懸念される非定型事案に対する事前の会計処理及び開示への影響評価の実施

付記事項

該当事項なし。

特記事項

該当事項なし。

監査法人 新日本有限責任監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
206
企業名 大王製紙株式会社 市場 東証1部
その内容

 下記に記載した、財務報告に係る内部統制のうち決算・財務報告プロセスの不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当連結会計年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。
 

 
 当連結会計年度の期末決算手続きにおいて、過年度の会計処理の誤りが判明し、平成24年5月に過年度決算の訂正を行いました。また、当連結会計年度における有価証券報告書の作成過程等において、監査法人から決算・財務報告プロセスの不備を原因とする複数の誤謬を指摘されました。これらの要因は、東京証券取引所に提出した改善報告書(平成24年5月25日改訂)に記載のとおり、「一般に公正妥当と認められた会計基準の理解不足」及び「会計処理の適正性の確認不足」などにあるものと考えております。
 当社グループは財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を十分認識しており、改善報告書に記載した、規程類の見直し、関係会社に対するモニタリングの強化、関係会社から当社への業務報告の徹底、マニュアル・チェックリスト等の見直し、経理部員の人材育成及び会計専門家の採用、各種教育研修の実施などの再発防止のための改善施策を進めており、翌連結会計年度においては、適切な内部統制を整備・運用する方針です。
 なお、決算・財務報告プロセスで処理される主要な取引に対しては、再検討の上、特定した必要な修正をすべて財務諸表及び連結財務諸表に反映しております。

付記事項

該当する事項はありません。

特記事項

該当する事項はありません。

監査法人 有限責任監査法人トーマツ 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
207
企業名 オリンパス株式会社 市場 東証1部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすことになり、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、平成24年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。。
 

 当社が過年度に行った有価証券投資等の損失計上の先送り及びその解消スキームに係る不適切な会計処理に関連して、過去の有価証券報告書及び平成24年3月期第1四半期報告書について訂正報告書を提出しました。本件は、経営者の業務執行を監督ないし監査すべき取締役会と監査役会が有効に機能していなかったこと、企業風土やコンプライアンス意識の欠如及び内部通報制度の不備が原因であり、これらの不備は開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。本件発覚以降、当事業年度末日までに十分な整備・評価期間を確保できず、その運用の有効性を確認することができませんでした。
 当期の決算において、会計監査人からの指摘で複数の誤りを修正しました。これは、正確な財務数値を作成するための当社及び連結子会社での数値の検証の不足及び当社における連結子会社の報告資料の不十分なモニタリングが要因であり、全社的な観点から評価する決算・財務報告プロセスに開示すべき重要な不備があると判断しました。当該不備は期末の監査の過程で識別されたものであり、事業年度末までに是正することができませんでした。また、韓国にある子会社において元代表理事によって当該子会社の統制環境が毀損されている事実がありました。当該子会社社員からの内部通報を受け、鋭意調査を実施してきましたが、これに時間を要し、当該子会社の統制環境の不備の特定が当事業年度末日以降になったことから、当事業年度末日までに是正することはできませんでした。本件については、当該子会社の内部管理体制を見直すとともに、親会社の監視・監督を強化する方針であり、元代表理事を6月に解任しました。
 なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正事項は、決算過程で適正に修正しております。
 
開示すべき重要な不備の是正の方針
 当社は、再発防止に向けた経営体制・仕組みを再構築し、コーポレートガバナンス、コンプライアンスの機能強化を図ってまいります。また、決算・財務報告プロセスにおける不備については、体制の整備や決算手続きを確実に実施することで是正を図ってまいります。
(1)是正の方針
①コーポレートガバナンス体制の強化
(a) 執行と監督の明確な分離

(ア) 取締役会の構成員の過半数を独立性の高い社外取締役とする。

(イ) 取締役会議長は、社長以外の者(=会長)が務める。

(ウ) 取締役相互間のみならず、取締役会が執行役員の業務執行を監督する。

(b) 執行機関に対する監督機関の権限・機能強化

(ア) 過半数を社外取締役で構成する独立委員会を任意設置し、各取締役及び監査役ならびに会長及び社長の候補者指名ならびに取締役の報酬決定をおこなう。

(イ) 社長の最長在任期間、役付執行役員の担当部門における最長在任期間、及び上限年齢を制定する。

(ウ) 取締役会への付議ルール等の見直し、運用面での徹底をおこなう。

(c) 社外取締役及び監査役の選定の公正性確保及びその役割・機能の拡大

(ア) 社外取締役及び監査役候補者の指名にあたっては、独立性・客観性を重視して選定の要件・基準を明確にする。

(イ) 常勤監査役のうち1名を社外から招聘する。そのサポートを目的として監査役室スタッフを拡充する。

(d) 積極的な情報開示
投資家の観点から有用と思われる情報を適時かつ積極的に開示する。
 
②コンプライアンス体制の見直し
(a) 経営陣のコンプライアンスに対する意識改革及びアカウンタビリティの強化

(ア)「オリンパスグループ企業行動憲章」・「オリンパスグループ行動規範」の見直しをおこない、「グローバルコンプライアンスガイドライン」を策定する。

(イ) 経営陣によるコンプライアンスコミットメント宣言をおこなう。

(ウ) コンプライアンス推進状況を公表する。

(b) コンプライアンスの推進を一層強化する体制の整備

(ア) 社外取締役を委員長とする「コンプライアンス委員会」を設置する。

(イ) チーフコンプライアンスオフィサー(CCO)の任命及び定期的ローテーションをおこなう。

(ウ) コンプライアンス組織の拡充を図る。

(c) コンプライアンス意識の醸成・徹底

(ア) 各階層におけるコンプライアンス教育の拡充を図る。

(イ) コンプライアンス意識調査を定期的に実施する。

 
(d) 内部通報制度の拡充

(ア) 内部通報窓口の社外設置など、通報窓口を整備・拡充する。

(イ) 不正を知った者の内部通報義務を明確化する。

 
(2)取り組み状況
本報告書提出日現在の是正措置の取り組みのうち、主なものは以下のとおりです。
① コーポレートガバナンス体制

平成24年4月20日開催の臨時株主総会において、取締役会の構成員の過半数を社外取締役にするとともに、常勤監査役の社外からの招聘など、役員体制の一新を図りました。また、指名委員会及び報酬委員会の設置、役員在任期間の制限など、執行と監督の分離と取締役会の監督機能の強化を図りました。

② コンプライアンス体制

平成24年5月22日、当社は高い倫理観を持って経営理念を実践することを宣言する「オリンパス経営陣によるコンプライアンスコミットメント」を発表しました。また、国内の内部通報制度「コンプライアンスヘルプライン」を拡充し、社外通報受付窓口を開設し、運用を開始しました。さらに、チーフコンプライアンスオフィサーの任命とコンプライアンス委員会の設置を行いました。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 新日本有限責任監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考
208
企業名 徳倉建設株式会社 市場 名証2部
その内容

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。従って、当事業年度末時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
 

 
 当社グループは、決算・財務報告プロセスにおいて、決算処理手続における処理内容及び会計基準適用の検討とその承認手続の整備・運用が不十分であったため、監査人より連結財務諸表及び財務諸表の作成において複数項目の指摘を受け、平成24年5月14日に公表いたしました「平成24年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」について、平成24年6月11日に訂正を実施しております。
 事業年度の末日までに是正されなかった理由は、上記事項が平成24年3月決算に係る財務諸表の監査の過程で発見されたものであり、是正する余地がなかったためであります。
 当社は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、上記事実に至った原因の追究、業務改善に努め、翌事業年度においては適正な内部統制の整備及び運用に一層傾注して取り組んでいく所存でございます。
 なお、上記訂正事項は、平成24年3月期の有価証券報告書に反映させており、当該連結財務諸表及び財務諸表に与える影響はありません。

付記事項

該当事項はありません。

特記事項

該当事項はありません。

監査法人 栄監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正

備考

重要な手続きが実施できないと表明した企業

25
企業名 株式会社ホッコク 市場 JASDAQ
その内容

 当社は財務報告に係る内部統制の評価について、重要な評価手続が実施できなかった。従って、当連結会計年度の末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制の評価結果を表明できないと判断した。
 実施できなかった重要な評価手続は以下のとおりである。
 ・全社的な内部統制の評価手続
 ・決算・財務報告プロセスに係る内部統制の評価手続
 ・業務プロセスに係る内部統制の評価手続
 コーポレートガバナンスの実現とコンプライアンス体制構築のための包括的な意見を求めることを目的として設置した、第三者による外部調査委員会(以下、第三者委員会という。)の調査により、過年度における不適切な会計処理が判明した。当該調査結果を受け、当社で判断した結果、平成21年9月第2四半期から平成23年9月第2四半期までの範囲について連結財務諸表等の決算訂正を行い、有価証券報告書の訂正報告書及び四半期報告書の訂正報告書として公表しております。過年度における決算訂正、収益計上の妥当性の全容解明及び第三者委員会からの提言を踏まえて、全社統制をはじめとして、業務プロセス全般の不備を改善する必要がありましたが、その整備には時間を要すること、また、当社において間接部門を中心に人員を削減しており、経理及び財務の知識・経験を有した者を上記の評価手続に従事させることが困難であったことから、当連結会計年度中において重要な評価手続きを実施することができなかった。

付記事項

付記すべき事項はない。

特記事項

特記すべき事項はない。

監査法人 北摂監査法人 監査意見

財務諸表監査:適正
内部統制監査:意見不表明

備考

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