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事例研究【2009年12月期-メディシノバ・インク】

平成22年6月11日にメディシノバ・インク社により、「監査証明に相当すると認められる証明」に関するレターが公表されました。 会社概要会社名:MediciNova, Inc.(メディシノバ)本社所在地:米国カリフォルニア州サンディエゴ上場市場:米国ナスダック・グローバル・マーケット、大証ヘラクレス事業内容:医療用医薬品のライセンス導入・導出および開発 平成21年12月期(平成22年6月11日提出)のメディシノバ・インクの内部統制報告書では、次のように記載されていました。 なお、2009年6月30日現在の当社の時価総額に基づき、同年12月31日に終了する事業年度において、当社は米国1933年証券法(その後の改正も含む。)及び取引所法における「小規模報告会社 (smaller reporting company)」に該当しております。小規模報告会社に該当する結果、米国証券取引委員会(「米国SEC」)に提出した年次報告書(Form 10-K)は、当社の登録会計事務所の財務報告に係る内部統制報告書の証明報告を含んでおりません。経営陣の報告書は、米国SECの暫定規定に従い、当社の登録会計事務所による証明を義務付けられておりません。当該暫定規定より、当社が年次報告書に含めるべきものは経営陣による報告書のみとなります。このように、当社の登録会計事務所は、財務報告に係る経営陣の内部統制の有効性の評価につき、米国内部統制監査基準に準拠した統合監査を行うことを要求されていません。したがって、当社の登録会計事務所は、当社の財務報告に係る内部統制の有効性についての当社の経営陣の評価につき意見を表明するに足る監査業務を実施しておりません。    会社は財務報告に係る内部統制の有効性評価は実施したものの、米国SECの暫定規定上、小規模報告会社に該当するため、監査人による内部統制監査を実施していないと記載しています。これまでは、会社が内部統制の有効性評価を完了できなかった等の事例はありましたが、内部統制監査が実施されていない初めての事例となります。監査人であるKPMG LLPは、「監査証明に相当すると認められる証明」に関するレターに、「財務報告に係る内部統制の有効性に対する経営陣の評価につき意見を表明するに足る監査業務を実施しておりません」との記載をしています。その一方で、財務諸表監査は実施されており、その中で実施した内部統制評価について以下のように述べています。   当監査法人は、米国公開会社会計監視委員会の監査基準に従って監査を行いました。これらの基準は、当監査法人に対し、財務諸表に重要な虚偽記載があるか否かについて合理的な保証を得るために監査を行うことを求めています。したがって、監査には、個々の状況において適切な監査手続きを設計する際の基礎となる、財務報告に係る内部統制の評価も含まれております。ただし、これはメディシノバの財務報告に関する内部統制の有効性に対する監査意見の表明を目的とするものではありません。 監査人は財務諸表監査の実施に当たって、会社の内部統制の理解と実証手続の種類、実施の時期及び範囲を決定する目的で、監査対象企業の内部統制の検証を行っていますが、それは財務報告に係る内部統制の有効性に関する意見表明を目的としたものではないことを意味しています。また、内部統制報告書の提出日と同時に、「内部統制監査に関する監査法人からのレターについてのお知らせ」を同社のホームページに掲載し、本件の説明を行っています。その中で発生の背景と今後の対応について、次のように記載されていました。 1. 本事態発生の背景および会社の今後の対応(1)本事態発生の背景当社の経営陣は、米国内部統制基準に準拠して、2009 年12 月31 日を基準日として、財務報告に係る内部統制の有効性についての評価を実施し、同日現在の当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断しました。他方、当社は2009 年6 月30 日時点の時価総額が75百万米ドルを下回り小規模報告会社 (smaller reporting company)」に該当したことから、米国証券取引委員会(以下「SEC」といいます。)の暫定規定に従い、当社の監査法人の財務報告に係る内部統制報告書の証明報告を含まない年次報告書(Form 10-K)を提出しております。これは、SEC の暫定規定によれば、当社の監査法人は、2009 年度の財務報告に係る経営陣の内部統制の有効性の評価につき、米国内部統制監査基準に準拠した統合監査を行うことを要求されておりませんでしたので、その有効性についての当社の経営陣の評価につき意見を表明するに足る監査業務を実施しなかったものです。また、日本の金融商品取引法第193条の2 第2 項柱書又は同項第1 号及び監査証明府令第9 条によれば、米国企業でありかつ小規模報告会社である当社においても、2009 年度より上記のような監査法人の監査業務が実施される必要があったことを、当社の経営陣が確認したのが本年1 月でした。そのため、2009年12 月期の監査業務に関する監査法人への依頼が間に合いませんでした。なお、当社は2006、2007 年度につきましては時価総額が75 百万米ドルを上回り小規模報告会社 (smallerreporting company)に該当していなかったため、財務報告に係る経営陣の内部統制の有効性の評価につき、米国内部統制監査基準に準拠した統合監査を行っており、適正である評価をいただいております。(2)会社の今後の対応2009 年度(2009...

2010年6月18日 14:00   続きを読む

事例研究[2009年11月期-T&Cホールディングス]

平成21年11月期の株式会社T&Cホールディングスの内部統制報告書では、次のように記載されていました。 3 【評価結果に関する事項】当社は、当事業年度末日時点において当社グループの財務報告に係る内部統制について評価手続の一部が実施できませんでしたが、当該一部を除き当社グループの財務報告に係る内部統制は有効であると判断致しました。 一部実施できなかった評価手続は、連結子会社Financial China Information & Technology Co., Ltd.の財務報告に係る内部統制の評価手続であります。 当該評価手続を実施できなかった理由は、当社において平成21年10月30日に同社の全出資持分を譲渡する契約を締結致しましたが、中国当局による認可が当事業年度末日以降となったこと等により、当事業年度末において同社を引続き当社の連結子会社として取扱うこととなった結果、時間的な制約により評価手続を完了することが出来なかったためであります。 一方、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、今後は内部統制評価計画を慎重に策定し、事業年度末日時点における全ての評価対象会社の評価手続を完了できるよう体制を改める方針であります。 子会社における内部統制の有効性評価について、会社は外的事情により実施できなかったため、当該部分を除いた範囲について有効であったと意見表明しています。 それに対して監査人である東陽監査法人は、平成22年2月22日に次のような理由をもって「やむを得ない事情には該当しない」と述べる一方で、株式会社T&Cホールディングスの財務報告に係る内部統制自体については有効であるとの結論を付しています。 <内部統制監査>当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社T&Cホールディングスの平成21年11月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。財務報告に係る内部統制を整備及び運用並びに内部統制報告書を作成する責任は、経営者にあり、当監査法人の責任は、独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。また、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。当監査法人は、下記事項を除き、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準は、当監査法人に内部統制報告書に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを求めている。内部統制監査は、試査を基礎として行われ、財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果についての、経営者が行った記載を含め全体としての内部統制報告書の表示を検討することを含んでいる。当監査法人は、内部統制監査の結果として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。 記 会社は、内部統制報告書に記載のとおり、連結子会社Financial China Information & Technology Co., Ltd.の財務報告に係る内部統制を当事業年度末日現在の内部統制の評価から除外しているが、やむを得ない事情に相当するとは認められなかった。 当監査法人は、内部統制報告書において評価範囲外とされた上記事項を除き、株式会社T&Cホールディングスの平成21年11月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価について、すべての重要な点において適正に表示しているものと認める。なお、内部統制報告書において評価範囲外とされた上記事項の連結子会社については、連結財務諸表に反映されており、これによる財務諸表監査に与える影響はない。 一般に、会社が評価範囲を限定した場合、監査人の判断としてはそれが「やむを得ない事情」によるものであると判断した場合には、内部統制監査上の監査意見を適正と表明することになりますが、「やむを得ない事情」に該当するか否かについては会社および監査人の判断に依存します。 今回の事例では、当初売却を予定していた子会社株式について中国当局による認可が下りないまま期末を迎えていることによって、評価を実施できなかったと会社は説明をしています。 監査人は当該状況を踏まえたうえで、当該事例は「やむを得ない事情」には該当しないと判断しましたが、範囲限定を付した適正意見を付しています。一般に「やむを得ない事情」によらず一部の評価を実施できなかった場合、会社が実施した内部統制の有効性評価が有効であるとの合理的基礎が得られないことを理由として意見不表明とすることが多いなかで、今回はその影響範囲が全体から比較すると相対的に小さかったことから適正意見を付したと想定することもできます。...

2010年3月19日 00:00   続きを読む