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2010年5月期「内部統制報告書」記載内容集計

投稿日時:2010年8月31日 22:00

2010年8月1日以降、8月31日までに公表された2010年5月期決算企業の内部統制報告書について、「有効である」という結論以外となる報告書を提出した企業及びその内容は次のようになっています。

■ 重要な欠陥が存在すると表明した企業


125 企業名 メルシャン株式会社 市場 東証一部
その内容 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、重要な欠陥に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
当社水産飼料事業部において不適切な取引が行なわれていた疑いが平成22年5月に生じ、その実態及び損失額を調査するため、5月21日に社内調査委員会(委員長:取締役社長 植木宏)を設置いたしました。同委員会の調査により、同事業部において、過年度から製品の未記帳出荷、売上計上期の操作などの不適切な会計処理や、架空販売、架空製造、これらを組み合わせた循環取引などの不正行為が継続して行なわれていたことが明らかになりました。また、当該不正行為を隠蔽するため、内部統制証跡の偽装や偽装在庫品による在庫数量偽装などが行なわれていたことが明らかになりました。これにより当社は、当該不適切会計処理及び不正行為の決算への影響額を調査し、過年度の決算を訂正するとともに、この決算訂正の結果として過年度における繰延税金資産の回収可能性に関する判断、固定資産減損会計適用に関する判断を見直し、平成17年12月期中間期から平成22年12月期第1四半期までの有価証券報告書、半期報告書及び四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
これらの事実は、当社の全社的な内部統制において、経営者の方針が従業員に浸透していない部分があったこと、職務分離や相互牽制が十分には機能していなかったこと、リスク識別及びその評価に不十分な点があったことなどの不備があり、また、水産飼料事業における業務プロセス統制において、その整備内容が同事業の実態を反映し且つ同事業固有リスクを考慮したものとは必ずしもなっておらず、運用面でも内部統制が機能しなかったことによるものです。
以上のことから、当社の全社的な内部統制、全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに関する内部統制、水産飼料事業の業務プロセスに関する内部統制に重要な欠陥があったため、不適切な会計処理が行なわれ且つその発見に遅れを生じさせたものと認識しています。
付記事項 当社では財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、社内調査委員会の調査結果を踏まえ、財務報告に係る内部統制の不備是正として、以下を再発防止の骨子として具体策の策定・実行に着手しております。また、今後発表予定の第三者委員会(委員長:赤松幸夫弁護士)最終報告内容を受領した後、同委員会の提言を踏まえての是正措置・再発防止策を講じてまいります。
① 当社では従前よりコンプライアンス重視の経営方針を明示してまいりましたが、全ての従業員に浸透しきれていなかったことを反省し、そのさらなる徹底を図るとともに、経営者と従業員、組織間など上下横のコミュニケーションレベルの向上に努めます。
② 当社ではリスクマネジメントシステムを既に導入しておりましたが、今回の不適切な取引に関しては未然防止・早期発見に繋げることができませんでした。取引先や取引に関するリスクの認識と発生防止に向けて、同システムの充実、高度化を図ります。
③ 当社事業が多岐にわたる中、水産飼料事業に対するモニタリングや組織間牽制が十分には機能していなかったと認識し、業務分掌の見直しや適切な人事異動など、組織と人事の効果的な組み合わせによる監視・牽制体制を再構築いたします。
④ 財務報告の虚偽記載を防ぐため、会計処理の基本原則や基準に関するルールの再徹底を図るとともに、取引事実に基づいた会計処理を行なうよう、水産飼料事業の業務プロセスに関する内部統制を再構築いたします。
⑤ 以上の①~④に基づいた再発防止策について、その実行進捗管理部門をリスク管理委員会とし、モニタリング結果を取締役会に報告する体制といたします。
尚、本件に関する緊急確認措置として、また、上記骨子に基づく再発防止策として、当社がすでに実行している取り組みは以下の通りです。
[緊急確認措置]
他の事業に関して不適切取引及び不正のないことを確認するために以下を実施しました。
・当社及び国内連結子会社の棚卸資産について実地棚卸を実施し、実在庫と帳簿在庫の一致を確認しました。
・当社及び国内連結子会社に対して、売掛債権・棚卸資産の残高推移や滞留月数などの状況調査を実施し、残高の適正性を確認しました。
・国内連結子会社に対して内部監査を実施し、各社の財務諸表が適正な財務状況等を表示していることを確認しました。
[実行済及び実行中の再発防止策]
・コンプライアンスの再徹底
経営理念を再確認し、信頼回復へ全社一丸となって取り組むよう、全従業員に対して社長からメッセージを配信、企業理念やコンプライアンスについて記載したカードを再配付しました。また、職場単位のコンプライアンスミーティングを実施しました。
・リスクマネジメントの強化
リスク識別・評価に客観的な視点を加えるなど、より有効なリスクマネジメントシステムとするための準備段階として、各部門によるリスク棚卸及びリスク対応策の見直しを実施しました。
監査法人 有限責任監査法人トーマツ 監査意見 財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正
備考 (訂正内部統制報告書において表明)


126 企業名 フォーバル株式会社 市場 JASDAQ
その内容 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす事となり、重要な欠陥に該当すると判断した。したがって、期末日時点において当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。
平成23年3月期第1四半期の決算作業中であった平成22年7月12日、金融機関の残高通知書中に経理部が認識していない銀行口座を発見したことをきっかけとして、総務部長(当時)の職にあった元社員(以下「元社員」)による以下の不正行為が判明した。
1)元社員は平成15年10月より平成22年1月までの間、たびたび損害保険料の領収書を偽造し、不正な経費精算を受けていた。
2)元社員は平成21年3月期に、他社名による契約書、覚書等を偽造して架空の不動産仲介取引を装い、その手数料売上を計上させ、さらにその売掛金の回収を装うため、平成21年4月より平成22年4月までの間に5回に分けて自ら当社口座へ入金した。
3)元社員は平成22年4月に、職務上知りえた当社賃借事務所の敷金の一部返還に際し当社名義の銀行口座を不正に開設し、当該口座に入金されるよう賃貸人に不正に書類を提出し、返還された資金の大半を引き出し、飲食を主とした遊興費に充てた。
社内調査及び外部調査委員会による検討の結果、第30期の財務諸表を訂正し、同時に連結財務諸表等有価証券報告書の記載事項の一部を合わせて訂正するべく、提出済の同期の有価証券報告書及び同期中各四半期の四半期報告書について訂正報告書を提出した。
なお、不正行為に至った原因は、全社的な内部統制において1)内部牽制が不足していたこと、2)コンプライアンス意識が十分徹底していなかったこと、3)人事ローテーションが不足していたこと等にあるものと判断している。
付記事項 評価結果に関する事項に記載した不正行為は元社員の単独行為であり、元社員は平成22年7月30日付で懲戒解雇し、さらに今後刑事・民事を含めた関係当局への届出を準備している。一方、このような不正行為を当社内から根絶するため、今回の発生原因と判断される不足していた「内部牽制」の強化、さらに「コンプライアンス意識」の徹底、「人事ローテーション」の推進を図るための追加策を実施し、適切な内部統制を整備・運用していく方針である。
監査法人 KDA監査法人 監査意見 財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正
備考 (訂正内部統制報告書において表明)

127 企業名 アクロディア株式会社 市場 東証マザーズ
その内容 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、重要な欠陥に該当すると判断いたしました。従って、当事業年度末日における当社の財務報告に係る内部統制は有効ではないと判断いたしました。
当社及び当社子会社である株式会社AMSにおいて業容拡大の必要性に迫られる中、当社の主要事業であるミドルウェアの開発販売とは全く異なる未経験の異種事業、すなわち広告及びEC事業に、当社グループ内に専門的知識を有する者がいないまま顧問的立場での援助を要請した外部者の主導の下に進出した結果、契約実体の存在が疑わしい取引が行われ、当社のライセンス販売事業も含めて、外部者によって資金が循環するような不適切な取引が行われました。
このような不適切な取引が行われることを防止できなかった内部統制の不備の内容は、当社及び株式会社AMSにおいて、新規事業の知識、経験を有する人材がいなかった全社的な内部統制の不備、また子会社管理が不十分であった当社の全社的な内部統制の不備であります。このため、当社グループの役職員のリスク管理意識が不十分となり、経営監視を十分に達成する体制がとられておりませんでした。
なお、上記事実は、当連結会計年度末日後に発覚したため、当該重要な欠陥を当連結会計年度末日までに是正することができませんでした。
当社といたしましては、再発防止策として、新規分野への進出に対するリスク管理意識の向上、上場企業としての責任の認識、取締役会における経営監視機能強化のための体制検討などを実施し整備、運用してまいる方針です。
監査法人 監査法人A&Aパートナーズ 監査意見 財務諸表監査:適正
内部統制監査:適正
備考 (訂正内部統制報告書において表明)